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2023年1月30日 (月)

全ては繋がる

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


この業界に入社したてのころはよく想った。

  “なぜみんなバラバラな事を言うんだろう”

直属の上司は

  「早く商品を出せ」という。

更にその上の店長は

  「売れる商品を作れ」という。

更にその上のエリアマネージャーは

  「商品の価値で売れ」という。

とてもとても、新入社員の私には、何を言っているのか全く見えなかった。

  当然である。

まだ、そのような知識もなく、知恵もなく、経験もないのであるから。しかし、言われたことを一つ一つ追求していくとい、繋がっていく事が見えてくるようになってきた。

  やはりそれには5年ほど経過しなければならなかった。

そうして、ようやく繋がりかけた頃に部門チーフという役職に就くことになる。
そうして、また上司の言うことがバラバラになってきた。

直属の店長は

  「売上を上げろ」という

その上のエリアマネージャーは

  「利益を上げろ」という

更に営業部長は

  「生産性を上げろ」という

マネジメントという領域で話題になる課題が、それぞれの立場の方の要求が全て異なるのである。

  これもまた3年ほどの経験から見えてくるのである。

担当者の頃は5年掛かってようやく見えてきた全体像だが、今回は3年の短いスパンで見えてきたのである。

  “なんとなく繋がりが見えてきたかな”

そんな風に思えてきた。
そして、更にその上の店長という職位になった。

直属のエリアマネージャー

  「競合店に果実で負けているぞ」という。

営業部長は

  「競合店に品揃えで負けているぞ」という。

社長は

  「競合店に接客で負けているぞ」という。

同じ部門での指摘事項に対しては、計8年で見えてきたが、店長という職位となると、その指摘事項に対する繋がりが、8年ほどかかってしまった。

  マネジメントの領域が広がると一気に複雑な糸が絡んでくる。

しかし、店長として5年ほど経過すると、それらの意図が一気にほぐれてくるのがわかるのである。

  “全ての意図は全てに絡み合いながらほぐれていくんだ”

そう理解できるようになってきたのである。

  一つ一つの意図は堅く結ばれている。

ように見えるのであるが、それは経験と実践から、いろいろな糸が複雑に絡み合っているだけで、決してきつく結ばれているのではないことが見えてきたのである。

  “”っちを緩めてあっちを緩めると意外にほどけるな”

そんな感じで、徐々に一つ一つの繋がりが何で絡んでいるのかが見えてくると、意外に簡単に全ての糸が一気にほどけていくのが分かったのである。

  “全ては繋がっていたんだ”

そう、全ての糸はいろいろなところで絡み合いながら、複雑な模様を描いているのであるが、同時並行的に全ての課題に対して改善策を施していけば、ある改善が他の課題に対しての糸をほぐし、その糸が別のからまりを緩めてくれるのである。

  課題改善の数をこなすことから見えてくる因果関係。

これを理解していくなかで、この業界の課題とは全てに繋がっていることが見えてくる。

  違い立場の人が違う視点で見ているだけなのだ。

自分の視点だけでなく、違う視点で見える情報の重要性。

  それに近づくには店長という経験は重要であろう。






食品商業2月号が発売されました。
20232 
当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
  一時限目 ~ ファイブマネジメント
  二時限目 ~ 52週MDマネジメント

お楽しみください。



PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
  将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
  地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。



競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 


52週MDマネジメント(2月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメント(2月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(1月編)ダイジェストの視聴はこちら



イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。




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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
そして再び地上に降りて虫の目でナスカの絵を見てみると、実は小石を除いて下の石灰質の土が見えているだけだったことに気付いた。そしてもう一度魚の目で「なぜ風化しないのかを検証してみた」というふうに、どんどん深い洞察へと入り込んでいく。
是非、量子もつれもそのような洞察からのプレゼンを楽しみにしております😎。

投稿: てっちゃん | 2023年1月30日 (月) 08時36分

虫の目、魚の目、鳥の目の如くですね。
先ずは目の前を課題に臨むと流れが見えてきて更に上流と下流の線が見えて来る。職位と上がると視点も鳥の目如く高い位置から組織の全体像が見えて来る。ナスカの地上絵のように。
虫の目では単なる1本の線が鳥の目では動物や道具の形に見えて来るのと相通じますね。

投稿: dadama | 2023年1月30日 (月) 08時22分

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