地域別家計調査から
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
このブログでも紹介している業界紙。
食品商業。
今月発売は、52週MD別に区分けすると、3月月間の情報が満載となっている。
その中での、新たに注目したいのは
地域別家計調査のデータである。
これは、データコムが提供しているデータであり、総務省統計局の家計調査を基にしたデータである。
全国平均。
札幌。
仙台。
東京。
名古屋。
大阪。
広島。
福岡。
の各8エリアの部門別の家計における消費支出をカテゴリー別に上位から表したものである。
地域別というのが嬉しいではないか。
自店のエリアのデータと比較して、自店はどのような位置にあるのか、という現在地を知ることが出来るのと同時に、そのギャップからのチャンスの在りどころに対しての仮説が立てられるということである。
3月の果実の№1はいちご。
しかし、自店では昨年の3月の№1はりんごだった。そんな差異に対して、今年はどう手を打つか。
それが3月のデータを先んじて提供しているのが嬉しい。
要は、手を打つことが出来るからである。
手を打つとは事前準備が必要である。
今月は1月。しかし提供されているデータは3月。
よって2月に手が打てるとういことだ。
当然、商売とは52週が流れるように、繋がりながら、トレンドを描いて曲線のように上昇、下降を繰り返しながら一年間が流れていく。
それは「いちご」だろうが「りんご」だろうが同じ事。
よって、自店はどのような曲線を描いて「いちご」が上昇して下降して、どこで販売終了となるのか。
我々現場はそこが重要なのである。
それは、果実も野菜も同様であるが、上昇していくときに、顧客の価格感度は高まるのである。
需要が上昇していくとき
相場が上昇していくとき
出荷が上昇していくとき
そのような上昇過程において、顧客の感度は高まっていくものである。
上昇時にどうするか。
だから、3月がピークであれば、2月にどうする?である(どうする家康?のパクリ)。
そんなヒントを出しているのが家計調査ではないだろうか。
そして、同じ日本なのに、鮮魚部門や日配部門、グロサリー部門の上位カテゴリーは微妙に差が出るものだと思う。
まぐろの構成比。
関東圏で刺身と言えば、圧倒的にまぐろである。
しかし意外にまぐろ1位の地域は少ない。
東京、名古屋以外は、まぐろは決して№1ではない。これも大きな地域性と言える。それだけ、地域の食文化の違いが明確に出ているのが鮮魚部門であるというえるであろう。
同様に牛肉にも地域性があろうか。
関東以北は圧倒的に豚の構成比が高い、が、大阪は精肉の№1が牛肉となる。そして大阪以西も豚と牛は意外に拮抗している。
地域の食文化を知ること。
そして、そのトレンドを知り、先手を打って顧客感度に対応していく。
以前はそれを感で対応してきた。
しかし、このように情報が手に入る時代。貪欲に取り入れて、商売に活かしていきたいものである。
食品商業2月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
お楽しみください。
PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
7月21日開催「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
6月22日開催「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
5月18日開催「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
4月20日開催「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(1月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメントセミナー(1月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(12月編)ダイジェストの視聴はこちら
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52週MDマネジメントセミナー(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(7月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
データ活用も同じパターンで仮説検証を継続していくことで、売場造りの精度が高まり、確実に業績が改善されていくもの。
継続はやはり続ければ続けるほど、どんどん見えてくるステージが高まっていくものですね。
投稿: てっちゃん | 2023年1月13日 (金) 21時57分
データは使い次第で宝にも足かせにもなりますね。自分はどういう目的でどうしたいからデーターが必要なのか。データはあくまでインプットに対してのアウトプットですからインプットのレベルがどれだけ高いのか。
更にはデータ活用から継続的に売上を伸ばす施策を常に考えているのか?
生産性が求められる時代だからこそデータ活用の肝もしっかりと抑えねばでしょうか。
投稿: dadama | 2023年1月13日 (金) 17時40分