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2023年1月19日 (木)

部門の販売力

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


先日、送り込みの考察を記した。

  商品力と販売力。

そして、

  仕入力と販売力。

高い商品力とそれに伴う仕入れ力があって初めて、高い販売力が意味を成す。

  仕入力と販売力はクルマの両輪。

商品があるから高い販売力が売上を作るし、高い商品力があるから販売力を後押しする。

  売上 = 商品力 × 販売力

どちらかというと、商品部のバイヤーに商品力という使命を負わせて、商品力の強化を求められるが、商品力とは前述の通りに一品一品の商品力だけではなく、その商品力のある自社の商品を販売力の応じて仕入れる行為でもある。

  販売力のある担当者が仕入れ金額昨年比100%だったら

結果として売上も100%で留まるのである。よって、販売力とはその販売力に応じた、それ以上の仕入れ力が必要となる。

  その仕入れ力を後押しするのが送り込みということだ。

そして今日は、部門の販売力について。

  競合対策を打って客数を獲得する。

しかし、客数の獲得だけでは有効な売上高を高めることは出来ない。

  売上 = 客数 × 一人当たりの点数 × 一品単価

この掛け算として、上記の客数、点数、単価、のそれぞれを如何に売場造りにおいてお客様に表現されているか。

  現場はこの公式を如何に売場に反映出来るか。

これだけのことだと、私は思っている。

  これだけのことを一つ一つの売場で実践すること。

その為には、以下の事を念頭において売場造りをすることだ。

  客数 = 何人のお客様がその売場に立ち止まるか
  点数 = 立ち止まったお客様の何人が購入するか
  単価 = お客様がどの商品に商品価値を感じるか

その掛け算が売上に上乗せされていくのである。

  上記のような意志を持った売場が店内にいくつ存在するか。

この積み重ねが毎日の売上に上積みされていくのである。

  決して難しいことではない。

但し、このような売場造りを、店内の何人の従業員が実践しているかが重要なのである。

  要は何人の従業員がその事を教育されているかということだ。

そうやって、一人一人が上記の公式を確実に売場に反映させる売場造りがされていけば、店長が全て把握していなくても、勝手に従業員が楽しみながら結果的にお客様に伝わる売場造りを実現させ、結果に結び付けていくのである。

  難しいことではない。

但し、地道な毎日の繰り返しの中から、その精度が高まっていくのである。
  






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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
  送り込み。
送り込みにもいろいろな手法があると思います。
 いろいろなアイテムを豊富に送り込む手法
 単品に絞って明確な明確な売場提案の手法
出来るバイヤーほど、その絞り込みが明確であり、だからこそ現場も明確な売場に連動するもの。重要なのは現場に考えさせずに即明確な売場に連動する送り込みが理想でしょうか。なかなかそのような送り込みを実践する方も少ないと思うのですが、ここのところは送り込みの考察する上で重要かと思われます。

投稿: てっちゃん | 2023年1月19日 (木) 20時41分

売上の公式。その通りですね。だから送り込みは
必要ですし送り込みは公式の点数と単価を上げる為に行われる。だから現場は送り込まれた商品を理解して如何に買って頂ける確率を上げるかに腐心せねばならない。更にはお客様の目的買いと衝動買いの動機の違い。目的買いは探してでも買う。衝動買いは買う気を起こさせる。自店の目的買いと衝動買いの比率は?そこまで掘り込むと売場の有るべき姿が見えて来ると思いますし、今まで正しいと信じていた事に疑問を抱き「蝙蝠目」の視力も高まるのかと。

投稿: dadama | 2023年1月19日 (木) 11時57分

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