ダイレクトな反応
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
昨日は「きっかけ」を記した。
あるきっかけで人間はスイッチが入ることを記した。
そして今日は「ダイレクトな反応」。
昨日同様に人間のスイッチの入れ方である。
スイッチの入れ方というと、なにか悪意のある意図的な行為や思考にとらえられがちであるが、要は人間がどのような場面でモチベーションが高まるかということである。
それを知ってコミュニケーションするかどうかである。
しかし意外に上司とはそのようなコミュニケーションの効果を考慮せずに、自らの使命感を前面に打ち出して部下と関わる方が多い。
何度も言うがコミュニケーションの主役は受け手である。
だから、受け手の人間が発信者の意図と意向を肚に収めて行動するかどうかが問われるのである。
更に、肚への収まり方次第で行為に大きな違いが出るということだ。
これが店長以上の役職ともなると、そのような人間の根本的な刺激に頼らずに、その使命であるとか役割に徹して行動することを当たり前と考えて行動しようとするが、コミュニケーションの受け手がそこまで大人の対応と思考を持っているとは限らない。
特に現場のパートさん達はそこが全ての場ではないのだから。
パートさんにとって今の職場は二刀流の一枚の刃ではないのである。
あくまでも二つ目の目的の場である。
だから、客観的に平等に全ての事象を把握することが出来るのである。そして純粋に喜び、楽しみ、そして満喫するのである。
その逆もまた生まれるものである。
だから、如何にして高いモチベーションで自ら有する能力をその場で発揮できるかをリーダーは思考しなければならない。
しかし結局は店長とて同じ人間である。
だから、パートさんも店長も同じ人間として、どのような時に人間的に高い能力を発揮できるのかを、人間のブラックボックスに収めるのではなく、共有しておく必要があろう。
例えば報告事項。
店長であれば週報や日報という報告手段を活用している企業が多いであろうか。担当者でも店長に対する日報や毎日のミーティングでの報告事項があるかと思う。
重要なのはそれに対する反応ではないだろうか。
一人一人に、ダイレクトに返信しているであろうか。
そのダイレクトな反応が受け手にスイッチを入れるのである。
報告者は誰もが、先週や本日の行為や気づきをしっかりと報告しようと報告書は作成する。
それに対してダイレクトに電話で反応があったとしよう。
どのような反応であれ、“みてくれていたんだ” という感激があるだろう。それが部門担当者であったりパートさんであれば尚更嬉しいものである。
単なるコミュニケーションのつもりでも同様であろう。
特に、二つ上の上司からダイレクトな反応があれば尚更である。確かに上司としては、多くの部下を持てば持つほど、直接二つ下の部下と関わる機会が減っていくものである。だからこそなのである。
敢えてそのような時間を作れるかどうか。
それは意識次第ではないだろうか。そしてそれを定期的に時間を決めて実践している企業もあるかもしれない。
しかしそれは決め事で行うものではない。
常に、随時実践できるかどうかである。だからこそ受け手はそのサプライズが嬉しいのである。
その信頼感から人間は行動を変えていくのだ。
PS
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コメント
k,kさん、コメントありがとうございます。
店長に評価されて朝礼で公開される。嬉しいですね。店長は外野が何と言おうと、毎日顔突き合わせて関わっているからだれよりも一人一人が見えるもの。
鮮魚部門の不振は鮮魚幹部の問題よりも業界全体の問題が大きいかと。更には企業として鮮魚部門をどう捉えるのか。私は企業として店舗としての鮮魚部門はまだまだ大きな役割を担っていると思っていますし、その役割期待に応えれば、必ず店舗といしての業績が改善していけると思っています。是非k,kさんにはその役割を担って欲しいですね。
投稿: てっちゃん | 2022年12月 6日 (火) 09時45分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
なんだかんだ言っても、現場でしか売上は作れない。だからこそ、現場が元気になって、結果的に業績が勝手に作られていく仕組みを構築することが大切かと思うのです。
24幕。現場力を学びたいですね。
投稿: てっちゃん | 2022年12月 6日 (火) 09時39分
自部門で新たな取り組み、単品量販の施策など店長がみてくれて朝礼等で売り上げは追いついてないがやってみた行動について褒めてもらえます。パートさん方も楽しそうにお客様に直接ご意見伺い等を自発的にしてくれるようになりました。・・・ただ先日相談したように一部とかみ合ってないんです( ;∀;) やはり中途は何年いようとよそ者なんですよねー 幹部も鮮魚不振で役員が続々と脱落しています。責任を受け流して上手く他責にする方々は残ってますが責任を感じた幹部は精神的におかしくなってます。 鮮魚にかぎったことではありません。もっと前をむきたいけどシガラミが強くあり行動出来ないのも事実ですね。どうにか好転させたいです(´ω`*) 彼にもやる気スイッチがどこかに隠れているのでしょうか(笑)
投稿: k,k | 2022年12月 6日 (火) 08時39分
来年は本当に厳しい1年となりますし、鳥、魚、虫、更には勝手に蝙蝠、モグラ等多角の視野を持ち最大の攻めと防御をせねば資本力や余力の無い企業は存続を占う年となるでしょう。
その環境を如何に捉えて一丸となりお客様と対峙せねばならない。トップや管理職は厳しい事や愚痴を語ったら受け手の社員やメンバーはどう感じるのか?厳しい時こそ戦力の最大化を図れるポジティブな態度を意識せねばでしょうし、メンバーの大半を占めるパート力女子力のやる気スィッチを押せるか否かにかかってるでしょうか。
その視点では24幕の暴れん坊報告が楽しみですね(笑)。
投稿: dadama | 2022年12月 6日 (火) 06時47分