兼務店長の仕事
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
組織期には必ずその職位に応じた役割が存在する。
そして店舗にも役割が存在する。
店長の役割、副店長の役割、部門チーフの役割、担当者、パート、アルバイトとそれぞれに役割にあり、更には部門別にも私は役割が明確に存在すると思っている。
しかし生産性の観点から兼任も多い。
店長がある部門チーフを兼任することもあるし、店長が組織のある部門のバイヤーを兼任している企業も多い。同様に副店長も部門チーフ兼任が多い、というか、ほとんどの副店長は部門兼任という企業がほとんどかもしれない。
特に地方の中小スーパーはその流れである。
このブログやてっちゃん塾の研修メニューは、そのほとんどが店長や副店長、本部スタッフやバイヤー向けのメニューである。それも店長が専任で店長職をして頂く為に作成されてものがほとんどである。
しかし現実の店長は部門兼任が多い。
よって、研修を受けたにも関わらず、それを全て実践するという環境にない方も多い。
とは言っても提携先企業の店長はよくやっていると思う。
昨日のブログの記事ではないが、メンタル面で前を向き続けているのであろう。しかし、小売業の店舗、そして食品小売業の店舗はいろいろな部門がそれぞれに役割を担い、その役割が明確に競合店に対して優位に立ち、それがお客様に伝わるからこそ競争優位の環境になっていくのである。
部門兼任であろうがその優位性を引き出すのが店長の最大の役割である。
その為には、部門兼任店長はどのような日々のスケジューリングを立てればいいのであろうか。
当然午前中の業務は部門中心となるであろう。
鮮魚や精肉兼任であれば朝からバックヤードでの業務が中心となろうか。他の部門兼任の店長も発注や品出し等で部門専任にならざるを得ない時間帯が生じるであろう。
だからこそ一日の中でのスケジューリングが重要となるのだ。
そして、企業として店舗運営部として、その店長職をこなす時間帯で統一的にどのような役割を果たすのかを明確にすることが最も重要なマネジメントとなるのではないだろうか。
統一して店長としての役割を決めること。
そこから、部門責任者兼任店長が、企業として期待される店長としての役割が明確になり、店長専任の時間帯での行動が明確になるのである。
それが無ければ店長不在でも店舗運営は回るもの。
しかし店舗における店長の役割は、店舗を一個の商品として競争力のある店舗にしていくことにある。その為には店舗内で各部門の特性に応じた強みを遺憾なく発揮させる為の環境整備とその実現が最重要課題となるのである。だからこそその最重要課題を実現すべく全店の店長が同じ目標と行動を実践することが重要となるのだ。
必要最小限の店長の役割。
その為には、店長の役割と行動が明確に全店長に共通認識され、実践され、そしてその検証が上司やトップと共有されることが必須となる。
その為にファイブマネジメントを学ぶのである。
そのことを共通認識してほしいのである。
PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
7月21日開催「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
6月22日開催「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
5月18日開催「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
4月20日開催「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(12月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメントセミナー(12月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(11月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(9月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(7月編)ダイジェストの視聴はこちら
食品商業12月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
お楽しみください。
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
| 固定リンク
« 常に前を向く | トップページ | 12月商戦を前に »
コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
このような課題にどこの中小スーパーも思考停止状態になっているのではないでしょうか。
ただ言えることは、そこに楽しさややりがいがあるかどうか。しかしそれはあくまでも店長自身や当事者自身の考えや感度が重要であるということですね。客観的にはだれよりも明らかに厳しい業務であるからこそ4桁万円の報酬にてやりがいを期待することも必要かと思うのですが。
投稿: てっちゃん | 2022年11月29日 (火) 17時17分
私はそこそこの規模のスーパーに在籍してたので兼任店長の経験は有りませんでした。やはり生産性からそうせざるを得ないのでしょうね。ですから店長と言えど待遇は思うより高くないのでしょう。
こちらには中小規模のスーパーでも店長ですと4桁万台の報酬を出す企業もあります。
兼任は仕事の幅を広げるのには良い事ですがやはり生活、強いて言えば結婚し子供を授かり次世代に繋ぐ。そのような設計が雇用待遇で出来るのか?人材確保が困難になる中、経営者には逃げて欲しくない課題でしょうか(笑)。
投稿: dadama | 2022年11月29日 (火) 16時52分