最後は定番
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
売場は「定番」と「企画」で出来ている。
「定番」は棚割りで指定された固定の品揃えの売場。
「企画」は棚割りの無い季節やイベント対応の売場。
部門によっても異なるが、概ね定番7割・企画3割がその割合であろうか。
青果なら定番3割・企画7割もあり得るだろう。
グロサリーな逆に定番8割・企画2割だろうか。
それほど部門間での格差のある「定番」と「企画」の売場構成ではあるが、それだけ毎日変化することが当たり前の部門と、同じ場所に同じ商品が安定して陳列されていることが当たり前の部門との差が、そこに現れるだけの話である。
特にグロサリーは定番売場が圧倒的に多い。
その為に、上記のような定番と企画の比率になるのである。
その為にグロサリーは定番強化が重要となるのである。
グロサリーは一般的にNB商品の割合が高く、よって価格比較のされやすい傾向にある。特に昨今はドラッグやディスカウンターの価格競争が激化してきており、グロサリー部門の荒利低下に歯止めがかからない現状である。
よって値入の入る定番商品の購入比率を高めたいところである。
少しでも、お客様の客動線を内部内部へと引き込み、定番売場に足を運んでもらい、定番でよりよい商品を購入して頂き、そのリピーターとなって頂けるような販売促進や売場の提案が重要となる。
最後は定番勝負。
そんな戦略を描きながら日々の販売計画が、結果的には有効となっていくのである。
その為には企画を利用しながらの定番強化が重要なのである。
以前の記事にも乗せた
「定番を強くする」
「全ては定番強化の為に」
「定番育成」
「定番への戻し方」
等々、定番を強化する目的として記した記事は他にも多数ある。
しかしこの考え方は意外に認識されていない。
目の前の企画コーナーの計画立案で忙しいのが理由であろう。しかし目の前の企画コーナーは、その企画が終わったら消えてなくなる売場である。
消えて無くして次の企画へ。
これが企画コーナーの運命であり、重要な部分ではあるが、問題は我々売る側の立場ではなく、購入してそれを食したり使用したりしたお客様の立場である。
“あの商品好評だったからまた買いたい”
“あの調味料美味しかったのでまた購入したい”
“あのお菓子美味かったからまた食べたい”
しかし、売場に言ったら既に販売終了していたというのは、よく聞く話だ。
一回売り込んだらもう終わり。
それも一つの商売の考え方かもしれない。
しかし我々の商売は毎日来店されるお客様が命。
そう考えると、リピーターの想いをどう売場に反映させるかも重要な要素なのである。
定番への戻し方。
もう一度、そのことを掘り下げるべきではないだろうか。
PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
7月21日開催「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
6月22日開催「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
5月18日開催「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
4月20日開催「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメントセミナー(11月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(9月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメントセミナー(7月編)ダイジェストの視聴はこちら
食品商業11月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
お楽しみください。
| 固定リンク
コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
いろいろな視点、そしてコウモリの目で見た自社と競合との違いと、チャンスのありどころ。
いろいろな学びのある23幕となりそうですね。
投稿: てっちゃん | 2022年11月 7日 (月) 08時13分
流石鋭い考察ですね(笑)。生鮮はてっちゃんにお任せするとして、グロッサリーに関して言えば買上点数から見えてくる目的買いと衝動買いの購買動機、更には部門構成比からの店舗貢献度とあるべき姿。グロッサリーに求められる鮮度感。
このような事を今週お伝え出来ればと思います・・・二日酔いでグダグダかも知れませんが(笑)。
投稿: dadama | 2022年11月 7日 (月) 07時07分