リクルート流マネジメント
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
先日の「カンブリア宮殿」。
リクルートを特集していた。
カンブリア宮殿も800回を迎え、その記念盤としてリクルートの特集が二週にわたって放映されていた二回目の今回。
社長の出木場氏(47歳)が登場。
年商2兆8000万の世界的企業であるリクルートの社長が、47歳。
いかにもリクルートらしいではないか。
私の知るリクルートとは、就職斡旋企業、そして鎌倉殿の13人に出演していた堀田真央がCMを務めているゼクシーの出版企業というイメージ。
10年間の8,000億から今や2兆8,000億の企業へ成長。
とても考えられない急成長である。
当時から斬新なマネジメントの企業というイメージはあった。
そして、リクルート出身のベンチャー企業経営者もよく聞く話である。
かってのソニーのようなイメージである。
そんな企業イメージの中で育ってきた現社長であるから、やはり発想も仕事へのスタンスも斬新なイメージ通りのCEOである。
10年前の3倍へと成長させた主役。
そこまでの企業の革新が出来るということは、やはり特別のマネジメント力があるのであろう。
そこで、リクルート流マネジメントという話題が出てきたので、興味深く見ていた。
リクルート流のマネジメント。
まずは、失敗させないマネジメントはマネジメントに非ず。
これが一つ大きなポイントであろうか。
頭では、失敗から学ぶと理解し、そして部下にも「大いに失敗せよ!」を声高々に発するものの、実際に自分のお店で発注ミスやら大きなロスを出した時には、𠮟り飛ばすししかめっ面をする場面もある。
しかしリクルートの社長自らの言葉となると染みるものがある。
誰でも未経験時の失敗は付き物であるし、それがあるから今現在までに成長してきたと言えるのであるが、どうしても自分がマネジメントをする立場となると、失敗しないマネジメントをしてしまうものである。失敗させるマネジメントのような本を読んで指導法を学んだりもしたが、いざ目の前の失敗が明らかな部下に対して、極力失敗させない指導や指示を出してしまう自分がいた。
失敗させることに対する賛否両論があろう。
特に、我々業界は小売業。そして食品スーパーマーケットの特性は一年52週の繰り返しである。
同じことが毎年巡ってくる仕事。
だから、経験を積めば積むほどに見えてくる成功失敗の要因。よって、どうしても従来の経験と推移から、今目の前の結果が見えてしまう部分がある。
かたや仕事の領域を拡大していく企業。
よって、いままで誰も経験したことが無い領域に踏み込んで切り開いていくパイオニア的な存在に成らなければならない企業。
上司や社長でも未知なる世界へ導入していく開拓力が求められる。
そうなったときには、我々のような52週等のリサイクル的な知識など全く関係ない世界である。
そんな時には失敗という言葉はタブーなのかもしれない。
そんなことを考えながら見ていくと、あるワードが登場してきた。
仕事への情熱というワード。
そこで、出木場社長が引用したのは、早朝野球。趣味で集まる早朝野球は、その情熱から来る熱意が早朝の5時から人間を駆り立てるものがある。しかし業績不振時に上司から早朝5時からの出社を求められても、誰も納得しない。
そこにあるのは仕事への情熱というワード。
その情熱の高い人間に仕事を任せるというマネジメントが、今までのリクルートを創造してきたのだと言う。
やはり行きつく先は、そこなのだろうと納得したのである。
PS
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
リクルートの場合は大きなプロジェクトのような事業に対しての取り組み方に対しての上司やトップのスタンスとして、失敗と言うワードを使用しないでプロジェクトを見守る事が出来るのでしょうね。但し我々の業界では、52週と言う繰り返し到来する日常に対して、日々の判断と決断と実践における情熱をどう維持し、それを上司がどう理解して失敗も受け入れながら部下の実践を結果を見守られるか、そこが問われるのだろうと思います。いずれにしても、そこから信頼関係が築かれていくのではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2022年10月 5日 (水) 15時58分
情熱やプライドが持てない仕事での失敗は繰り返す。当たり前の事ですが意外と多くの方が惰性で仕事をしている気がします。どうせ働くならポジティブ思考でいたいですね。悩んだり苦しんだりする事はネガティブな事を考えがちですが成長の糧にもなるのですから。それでも苦しいならスパッと転換するのも経験論としてアリですかね(笑)。勿論、それなりの担保は必要でしょうが。
投稿: dadama | 2022年10月 5日 (水) 07時42分