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2022年8月22日 (月)

能力の磨き方

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


自分の能力をどう磨いていくか。

  “さてどんな本を読もうか”
  “さてどこのお店を見てこようか”
  “さて刺身調理を覚えようか”

そう言われると悩んでしまう(笑)。

  しかし仕事の時間は束縛されてしまう。

だったら、その仕事の時間を有効に活用することで自らの能力を磨くことは如何様にでも出来ることである。

  要はその意識を持つかどうかである。

逆に言うと、今目の前に横たわっている業務、それを能力開発という視点で捉えてその仕事の向き合うかどうかが問われるのである。

  そうやって人間は仕事のキャリアを積み上げていくものである。

例えば、

  人事異動で量販店から小型店へ異動した。

作業量や販売量も以前の量販店から比べると半分に落ちてしまった。

  “俺は左遷されたのかなぁ~”
  “このお店じゃ能力発揮出来ないなぁ~”

そうやって当初は相当落ち込むのである。

  ここをコウモリの目で見てほしい。

以前はただ出せば売れる店にいたが、今は品揃えしたら、それからはどう売切るかに能力を発揮しないと業績は作れない。

  “ここで売り切る技術を習得するか”

そういう視点に立てば、このお店で仕事をすることで、従来は身に付けられなかった「売切る技術」を学び、実践し、習得することが可能なのである。

  それは従来のお店では不可能な能力開発である。

このように、人事異動とは、会社側の都合による人事異動でもあるが、コウモリの視点でさかさまの視点でこの人事異動を考えれば、量販店から小型店に異動になったことで、従来は身に付けられなかった売切る技術を身に付けられ、従来からの得意分野である単品量販力に加えて、細かいマネジメント力を要する売切る技術を新たな異動先で身に付けられるチャンスが巡ってきたと認識すべきなのである。

  それはその逆も言えるのである。

いま身に付けている「売切る技術」も需要であるが、逆に今自分に不足している「単品量販力」を新たな異動先である大型店で身に付けられるチャンスと捉えることが重要である。

  しかしあくまでもチャンスに過ぎない。

だから、そのチャンスを掴み取るのか見逃すのか。

  この違いは大きい。

同じチャンスを手にしていながら、掴み取る人間と見逃してしまう二通りの人間がいるのが事実である。

  それは新たな環境をどう認識するかに掛かる。

そしてその環境が、今自分に無い能力を磨くチャンスであるかどうかを、認識し、日々の業務でその事を念頭に自分磨きをするかどうか。

  その認識の違いだけで結果は大きく変わってくるということだ。

どうせなら・・・ 。

  そう、どうせならチャンスを掴み取りたい。

それは、どれほど自分がその事を学びたいと思っていても、そのような環境になければ、実現は程遠しのである。

  にも拘わらず人事異動でそのような環境が与えられた。

これはもう、人事異動に感謝である。

  人事異動にありがとう。

しかし、そのありがとう、の言葉は、もたらされた結果に対してのありがとうの言葉ではなく、そのようなチャンスを頂いて必ずチャンスをものにしますという誓いの言葉なのである。






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よろしくお願い致します。



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コメント

かおるさん、コメントありがとうございます。
結果的には大いなるチャンスなのですが、人事異動当時はとてもとてもそのような楽観的な意識もなければ仕事観も無い(笑)。
しかし今になって思えば、あの時のあの瞬間が一番辛くて一番成長出来たと思える瞬間がありますね。そしてそれもまた人生。そしてそれをまだ経験しない後輩にどう伝えて、どう乗り越えていかせられるか。そのような役割を担う時が来たのかもしれません。やはり人生、経験して理解した人間としての役割を全うしなければならないと思うのです。それが今後の生きる意欲としていきたいものですね。

投稿: てっちゃん | 2022年8月22日 (月) 21時59分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
いずれにしても、長い経験の中での上司の出会いはいろいろな意味で深い影響を与えてくれるものですね。そしてそれが人事という意味なのかもしれません。もし全く人事異動の無い世界で担当者からチーフ、そして店長というキャリアを積み上げたら、絶対に今のステージにはいなかっただろうなぁ~と思います。それだけ人事異動とは大きな刺激と成長機会を与えてくれていたんですね。それは感謝です。いろいろな意味で(笑)。

投稿: てっちゃん | 2022年8月22日 (月) 21時53分

かおるです。
組織に属した以上、人事異動は付き物ですよね。
仰るように、人事異動は不足するスキルを補うチャンスでもあるので積極的且つ前向きに捉えたいものですが、過去の経験上、組織が個々人のキャリアプランをどこまで真剣に考えているかは甚だ怪しいものです。これからは特にこういう店舗に行きたいとかこういう部署を経験してみたいとか、あらゆる機会を通じて会社側に積極的にアピールしたほうがよいのではないかと思います。
運不運の要素が大きい人事異動に依ったキャリアパスを少しでも自分色に近づけられれば、と自戒もこめて思います。

投稿: かおる | 2022年8月22日 (月) 12時29分

過去の経験上、人事異動は上司に好かれるか嫌われるかですから(笑)。部下は上司を選べない。
私も色々な上司にお仕えしましたが、苦手な上司に出会ってからお客様と真摯に向き合い結果を出す事に邁進しましたね。結果を出せば上司は何も言えませんから(笑)。人事の運不運はあるでしょうが不運を嘆いても環境は変わらない。蝙蝠目で見ると不運以上の幸運が潜んでいますから。
店舗の大小、肩書なんて紙屑みたいなもの。自分、そして関わったメンバーを最大に輝かせる事に生き甲斐を見つけて貰いたいですね。

投稿: dadama | 2022年8月22日 (月) 09時22分

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