« 自らを振り返る | トップページ | アフターコロナの荒利ミックス »

2022年7月12日 (火)

食品商業8月号の発売

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


食品商業8月号が発売された。当方は二つの記事を執筆。

  一時限目~「ファイブマネジメント」(組織編)
  二時限目~「52週MDマネジメント」(9月編)

タイトルの一限目、二時限目というネーミングは食品商業副編集長の三浦氏が考案したもので、てっちゃん塾のイメージを尊重した結果、大学の講義になぞらえての時限設定であり、このタイトルには感謝である(笑)。

  お陰様で食品商業を読んでいますとの声もよく聞く。

本当にありがたいことであるが、是非、実際の講義を受けて頂き、ファイブマネジメントの奥深さ、52週MDマネジメントの具体性をリアルに触れて頂きたいものである。

  今月号のファイブマネジメントは組織編。

今までは、ファイブマネジメントの概略から入り、「自分」「人材」「商品」の三つのマネジメントを終えた。

  そしていよいよ今月号から「組織」マネジメントへ移行する。

組織をマネジメントする。

  組織のリーダーとして必修のマネジメントであろうか。

しかし、昨今の組織のリーダーはいろいろなマネジメントが要求されている。

  そしていろいろなマネジメント手法が提案されている。

しかし、現場は一つ、リーダーも一人、更に売場も一つである。

  そこに数多くのマネジメントが存在するのが現実である。

現場のマネジメントで重要なのは、如何に固有名詞に対して近い存在であるかということである。

  固有名詞とはどういうこと?。

現場とは戦略を戦術に置き換えて具体的に実践するところである。
戦略は、企業として現場の方向性を示し、ある程度効率的に進むべき方向へ組織を導いていく概略であるが、そこから戦術におとされていく。
そして戦術に落とされていく過程で、全ての戦術には固有名詞が付いて回ることになるのである。

  固有名詞とは。

それは、具体的な店舗であり、部門であり、そして個人である。

  5W1Hが全ての戦術には付いて回るのである。

戦略には固有名詞は存在しないが、全ての戦術から固有名詞に対して組織のリーダーは具体的な実践を施さなければならない。

  戦略に固有の人間は存在しないが戦術から具体的な人間の名前が登場する。

そこから組織のリーダーは、その固有名詞に対して如何に実践検証し、結果に結び付ける為の共有を図っていくのである。
その為に、固有名詞にどんどん近づいていくのが、リーダーの役割であり使命でもある。

  なぜか?

組織とは理不尽な存在であるからだ。
理想の世界とは別に、人間同士の集まりである組織とは、組織論で述べられるような理想の世界とはかけ離れ、現実には人間の集まる理不尽な存在であることを知ることから始めなければならない。

  そしてその根底に固有名詞が存在するのである。

戦略を現場や店舗で戦術として実践する上で重要なのは、その事を理解しながら、尚且つ固有名詞に近づき、リーダーのコミュニケーション能力や創造力によって、現場力を引き出し、戦術を実践していくことなのである。

  そのような情の管理が重要なのである。

情の管理というと、なんとなく精神論かと錯覚してしまうが、情の管理はあくまでも実践論である。

  現場で実践してナンボの世界。

そのことをまず理解することが、今回の8月号のテーマであろうか。
是非、ご購読してして頂きたいと思うのである。

  ご購入はこちらから。




PS
4月20日(水)より開催の「競合対策セミナー」。

  全3回が終了致しました。

今回、競合対策セミナーが好評により「競合対策セミナーの特別編」を設けました。

  競合対策セミナー④「私の実践法」(7月21日開催)。

新店開店以来42勝3敗の成績を残した店舗で取り組んだ、競合対策の内容とその効果を公開したいと思います。
新店開店、そしてその直後から競合店の改装や、更に近隣エリアにオープンした競合店対策、その過程で毎年策定してきたストアコンセプトからの52週MDへの実践を通しての数値効果等を、実践してきた過程からの具体的な数値効果も合わせての90分のセミナーとなります。

店舗運営責任者、店舗運営統括責任者の方に視聴して頂きたいものです。

  6月22日開催「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  5月18日開催「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

7月5日(火)開催の「52週MDセミナー」(8月編)の一部を公開致します。

  52週MDマネジメントセミナー(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメントセミナー(7月編)ダイジェストの視聴はこちら

是非、動画(YouTube)をご覧頂き、次回以降のセミナーから学んで頂ければと思います。
よろしくお願い致します。


今後のセミナーのご案内
競合対策セミナー④「私の実践法」(7月21日開催)。
Photo_20220706064801

内容
1.店舗立地と競合店の存在
2.競合店の強み弱みの把握
3.ストアコンセプト立案
4.月間週間計画立案
5.競合対策立案と実践
6.フリートーク
・当日参加された方同士の情報交換会

※内容は一部変更される場合がございます。

 競合対策セミナー④の受講申し込みはこちらから

*全セミナースケジュールはこちらでご確認を



食品商業8月号が発売されました。 
8
Amazonでの食品商業8月号のご注文はこちらからどうぞ。

当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
  一時限目 ~ ファイブマネジメント
  二時限目 ~ 52週MDマネジメント

お楽しみください。




 

|

« 自らを振り返る | トップページ | アフターコロナの荒利ミックス »

コンサル業務」カテゴリの記事

コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
現場に潜む魔物。
まさにその魔物を自らも魔物になって対峙する行動力が現場力なのだと思います。是非、現場の人間に理解して身に付けてほしい実践力だと思います。

投稿: てっちゃん | 2022年7月12日 (火) 22時06分

私も現場に不評な評論家さんの事例を何度も見てきましたね。仰る通りだと思います。現場に潜む魔物を見抜く目と有るべき姿に整えるスキルも現場の責任者には求められますね。

投稿: dadama | 2022年7月12日 (火) 16時42分

現場で不要な評論家さん、コメントありがとうございます。
本日の内容も非常に参考になりました。
そう思ってこのコメントを読んでいる多くの読者の方がいると思います。
理不尽の具体性、そしてその対処の仕方
強い組織、固い組織になる為に日頃から確認していくべきリーダーのマネジメントですね。
今後とも、気づきのコメントを是非お待ちしております。

投稿: てっちゃん | 2022年7月12日 (火) 07時37分

途中で間違えて送信してしまいました、失礼。続きです。

例えば理不尽なクレーム。
これは自分が本当に何が不満でどう解決してほしいのか、言語化してものを言う訓練を受けていない「お客様」が、サービスが悪い、態度が悪いと、目の前の権限のない人を客観化しにくい・際限のない精神的な部分を、言いつのり方で苦しめていくのだと思います。
たいていのことは曖昧な部分が言語化できていないから引き起こされるので、自らの言葉で説明しきれるということは、特に仲間内の従業員同士の人間関係の問題では重要かなと思っています。

>現実には人間の集まる理不尽な存在

で、話を戻します。
離職・退職理由の9割は表向きの理由がどうであれ、ほぼ人間関係と言っていいと思います。人間関係が良好であれば仕事がどんだけきつかろうが、遠くに引っ越したにも関わらず時間をかけて通い続けるパートさんもいらっしゃいました。
「食品スーパーの地位向上」とか「働きやすい職場」を標榜するなら、この人間同士が集まる組織の中の理不尽を極力減らせる部分に関してはやはり対策しないといけない。
魚の捌き方とか野菜の目利きとか、そういう技術的な能力が身に付いているにも関わらず、人間関係の問題でせっかくの有能な人材が流出するということが多すぎる。しかも上司のマネージャー(チーフ)が知らないところで人間関係がグチャグチャになっていることが多い。

ではどこで人間関係の問題が生じるのか、その原因、つまり人間関係が破綻するきっかけはなんなのか?ということです。
これも色々な場面を見てきてだいたいこれだと9割ぐらい、はっきりしていると思ってますよ。

それは「ミスの指摘の仕方」です。

圧倒的にこれ。「ミスの指摘」ではありません。「ミスの指摘の仕方」です。ミスの指摘というのは仕事をしていく上で避けては通れない、むしろ避けてはいけないことなのですが、疎かになっていることが多いです。どんな作業よりも、士気の高い職場、成長する職場を作るための組織運営に関わる最も基本的かつ重要な技術で、ここをしっかり言語化して教えられていないことが全ての悲劇を生んでいると、大袈裟でなく思っています。

ミスを指摘されて不愉快に思う理由を挙げていくと、例えば、本人がミスをした自覚がないとか、自分のしたミスに対して注意のされ方(怒られ方)が強すぎるとか、他人の前で注意・叱責されてプライドが傷ついたとか、注意した人や他の人も同じミスをしているのに自分だけが注意されたとか、それぞれに対策がありますが、他に深掘りしたいことがあるので、ここでは割愛させていただきます。
ミスの指摘に関して決定的な人間関係の亀裂を生み、かつ監督者が知らないところで頻発している最も大きな事例は別にあります。(自分もやったりされたりしたことあるぐらいです。)

それは、「ミスをしていない人を、ミスをしたと決めつけて注意してしまう」です。

これは本当に多いです。それこそ理不尽の極みなんですが、これは絶対放置してはいけない。このことを言いたいがためにダラダラ書いてきました。
他人のミスをフォローしていたら状況的に自分のミスだと勘違いされて怒られたとか、こういうことが本当に多い。
例えば実際に見てきたことだと、青果部門の朝の担当者が大根のカットを必要以上に切りすぎてしまい、後からきた昼の担当者に引き継いで、その人がその後始末、フォローで袋詰めしていたところ、さらに後から出勤してきたリーダー格のパートさんがその状況を見て「今日は平日なのになんでこんなに切ってるの!ダメじゃない!」と怒られてしまった、とか。
その時に「私のミスじゃありません」ときちんと反論できる人は極めて少ないです。その場の雰囲気に呑まれて自分のミスではないのに「はい、すみません」と言ってしまう人が8割ぐらい。だから怖い。新人、立場の弱い人、気が弱い人、優しい人など言い返してこないので、こういう事例が続いてしまい、「あの人はミスが多い」というレッテルが貼られたりして、ある日それが積み重なって爆発する。

注意する前にその人が本当にミスをしたのか、冷静に判断してきちっと分析してから指摘する必要があるし、間違って指摘してしまったら、可能な限り早く、明確に謝罪しなければいけない。これが共有されていて、実際できるチームはレベルが高く、強い。でもたいていできてません。特に後で気づいたのに謝りに行かない、これは決定的な決裂を生む。(さらに悪質だと自分のミスを他人のせいにしたり、後から入ってきた有能な人を、立場がなくなるベテランのパートさんがわざと嵌め込んで大勢の前でミスを指摘して叱責するとか、こういう例もあります。)

それと間違って指摘してしまったということに早く気づくということは、その場で相手が「やってません」と反論できるような、風通しの良い職場の雰囲気づくりができているかということでもあります。

まとめると
・ミスをしていない人をミスをしたと指摘しないように注意する
・ミスをしてない人にミスをしたと指摘してしまった場合は、できるだけ早く明確に謝罪する

これがチーム内で共有されて、できるようになるだけで、その組織の成長度合いは変わります。本当に些細なことなんですが、これで有能な人材がどんどん辞めていきますからね。

投稿: 現場に不要な評論家 | 2022年7月12日 (火) 05時03分

面白いお話ですねぇ。
これは「実践」と「論理」、究極的には「具体」と「抽象」というところに帰結し、僕の前回書いていることなどは所詮「抽象」的な心に響かない鼻につくコメントなので、それゆえ現場に不要な評論家なのですが、笑
ただしこの実際経験した「具体」から一般化できる「抽象」に言語化して落とし込む作業というのも必要だと思っておりますので、懲りずにそこに挑戦してみようかなと思いました。

>現実には人間の集まる理不尽な存在

この理不尽というキーワード。
例えば理不尽なクレーム


投稿: 現場に不要な評論家 | 2022年7月12日 (火) 03時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 自らを振り返る | トップページ | アフターコロナの荒利ミックス »