プライスライン
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
プライスライン。
横文字になると難しく考えてしまう(笑)。
簡単に言えば、値頃帯である。
このカテゴリーはいくらの値頃で売価設定しようか。
そのような売価ラインをプライスラインという。
定番品揃えであればほぼ不動のプライスラインが決まってしまう。
しかし、生鮮部門であれば自由にプライスラインを設定して売価をコントロールすることが可能であろう。
とは言っても、単品の売価を自由に高く設定するということではない。
企画コーナーの中の主力販売品をどれにするか。
まずはこの決定がなければ、プライスラインの設定は意味を持たない。
何を主力に売り込むのか?。
そこから、その商品のプライスが如何に魅力のある売価設定であるかを、その周辺に陳列された商品群との比較からお客様に感じて頂くか、そこが重要となろう。
如何にお買い得に感じて頂けるか。
要は、その主力商品がお買い得と感じて頂けなければ、その商品は計画通りの動きをしないということである。
いわゆる「安さ感」を感じて頂けないということになる。
そして、それを検証しながら売場の動向をチェックし、修正し、最終的にその売場全体を売り切っていくか。
それが商売の醍醐味であるとも言える。
そして、過去二年間はそのプライスラインがどんどん高くなっていったように思われる。
特に精肉部門の場合は。
そしてメガパックやジャンボパックという1,000円以上の高単価品であり、牛肉などは3,000円前後までプライスラインが上がってきた。
そしてプライスラインも戻るカテゴリーと戻らないカテゴリーがあろう。
特に相場高のカテゴリーのプライスラインは戻らないであろう。
このプライスラインも人間の錯覚に依る部分が大きい。
従来の量目に戻した段階で、慣れ親しんだ量目でのプライスラインはお客様は経験値で体に染みついているもの。
しかし、大容量になればなるほど、その経験値は無くなっていく。
“これだけ入っていてこの価格はお買い得”
そう感じてしまうという人間の錯覚はある意味怖ろしいものである。
しかしその錯覚が現実なのであろう。
それを利用した安さ感の演出は重要であろうが、プライスラインも今後は戻るカテゴリーもあるだろうから注意が必要である。
普段の豚・鶏・生魚等は冷凍保存のデメリットを知ったカテゴリー。
そうなると、それらのカテゴリーでの大容量に関しては、この二年間の単価アップは期待できない。
安さ感をアフターコロナでどう再構築していくか。
重要な視点ではないだろうか。
PS
4月20日(水)より開催の「競合対策セミナー」。
次回は6月22日(水)の開催となります。
競合対策セミナーの予告編が出来ましたのでご視聴してみてください。
自店の業績を左右する競合店。
そんな存在である競合店に対しての対策セミナーを通して、
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競合対策セミナーの予告編の動画はこちら
5月18日開催「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
5月11日(水)開催の「52週MDセミナー」の一部を公開致します。
52週MDマネジメントセミナー(6月編)ダイジェストの視聴はこちら
以下のような内容で毎回翌月のMDセミナーを開催しております。
次回は7月編を6月8日(水)に開催予定。
是非、動画(YouTube)をご覧頂き、次回以降のセミナーから学んで頂ければと思います。
よろしくお願い致します。
今後のセミナーのご案内
①52週MDマネジメントセミナー(7月編)
日時:2022年6月8日(水) 13:00~14:30
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人15,000円(30名まで) 個人5,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり
※流通小売業様以外のご参加はお断りさせていただく場合がございます
*52週MDマネジメントセミナー(7月編)の視聴申し込みはこちらから
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当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
お楽しみください。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
人員がいないからこそのデータ活用とそこからの意思決定。非常に重要だと思います。但し多くの担当者は現状の作業に流されている現実。意思決定の為のデータ活用と52週の連動。そこに多くのチャンスが潜んでいると思うのです。
投稿: てっちゃん | 2022年5月30日 (月) 14時53分
k,kさん、コメントありがとうございます。
お盆商戦は過去二年間とは真逆の状況になるのではないでしょうか。内食化によっていろいろな事実が明確になったのがこの二年間。特に肉は食べてナンボですから、食べた回数で評価が分かれたのもこの二年間だったのだろうと思います。やはり目先の売上だけを追う商売はどんどん廃れていくのではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2022年5月30日 (月) 14時48分
外資系会員制スーパー行くと清算金額●万円が当たり前ですからね。ディスカウンターより買物体験を楽しむお客様が多いのでしょう。とあるスーパーは現金決済のみでこのご時世買いたくても心理的に財布の紐が無意識に固くなっているとの話も。マスコミによると秋までの食料品の平均値上率は12%との事。観光業の復活もあり限られた可処分所得を如何に自店に支出してもらうのか?
昨日もとある店長がドラック対策の話をされていましたが真っ向勝負よりもコウモリ目?変化球?勝負に利があると思いました。
自社自店の強みを見極める事、人員が居ない忙しいからこその当たる確率の高いデータ活用が求められますね。
投稿: dadama | 2022年5月30日 (月) 07時54分
先日、近隣市街地の大型店にいきました。私は塊肉を趣味で使うので歓迎なのですが・・・ 国産豚肩ロースやロースブロックが海外産よりも安い。しかも大量陳列です。そんなに売れてる様子はないしイベントをやってる様子もありません。しいて言えば雨の日セール?でしょうか。国産牛のステーキも単価はびっくりする安さなのですが超大判で食べきれないサイズ(笑) 見てて楽しいし、美味しそうだけど無理かな~っとかみさんと苦笑いしながら通過しました。もう売り上げを強引にでもあげなくちゃ💦が伝わってきました。鶏のジャンボパックは買いました、いえ、予算的に買えましたが皆でBBQをするわけではないので牛は目の保養でした。(笑) 自店の鮮魚もJPは売れなくなってきてます。しかしながら冷凍真空JPは好調です。来月からのえげつない値上げ情報を見て月末ですが仕入れを減らさずに溜められる商品は溜めて来月にそなえます。単価も落とし過ぎると逆に売り上げも凹む一方なので最適なユニットに戻す時でしょう。バンドルも大家族でもないので魅力はあるけどそんなにいっぱいはいらないかも。
投稿: k,k | 2022年5月30日 (月) 07時00分