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2022年4月 7日 (木)

結末を体験する

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


先日のブログで記した。

  「自立自走が生むの次の世界」

そこで、リーダーや店長の「人材マネジメント」の重要性を記した。

  人材マネジメントによって自立自走の人材を育成すること。

それが、ファイブマネジメントにおける「組織マネジメント」へ移行する上での前提となることも記した。

  自立自走が出来る従業員の存在。

それは自ら考え自ら行動する人材ということである。

  それではどうやってそのような従業員を育てるのか。

一番の近道は、従業員が自ら考えて自ら行動したら、その結末までを体験させるということである。

  要は、失敗まで含めての結末を体験することが重要なのである。

そのことによって、いろいろな学びを得ることが出来る。
確かに、他者の失敗からも学ぶことは可能であろうし、その失敗を全社的に共有して、同じ失敗を繰り返さないことも組織としては重要なことではある。

  しかしそれでも失敗した人間が一番多くを学ぶものである。

何故か?。

  失敗には痛みを伴うからである。

痛いから記憶に残り、二度とこのような失敗はしたくないと強い決意を持つものだ。
そこから、今回の失敗で何を学び、そして次へ向かう為には何が必要なのかを、その痛みから記憶に残り、その失敗から成功に必要な道筋を組み立て、次へと進めるのである。

  それには失敗の道筋を学ぶ必要があるのである。

失敗の道筋=結末まで見届けること

  このことに他ならない。

今回の失敗はその過程のどこに問題があったのか、もしあの時にこのような対応をしていたらなら、どのような結末になっていただろうか。

  そこから再びのチャレンジが始まるのである。

再びのチャレンジが次への成功へとつながるのである。

  その繰り返しから人間は自立自走の道を歩むのである。

そしてそれは、一担当者が店舗として大きなダメージを受けない程度の単品やカテゴリーから取り組むことによって、大きな痛みを伴わないところから実践していけるのである。

  要は新人ほど結末を体験させやすいということである。

しかし、それでもやはり現代は「結末を体験」しにくい環境にあるのだろうか。

  成功も失敗も含めて結末を体験しにくいという環境。

当然に失敗させられない環境だから、上司も部下の失敗を未然に防ぐ先走りの対応をしてします。
逆に、部下に成功も失敗もさせない、具体的な指示のみに徹して、部下がまずもって自ら考えるというスタイルすら取れない環境にしてしまっているのではないだろうか。

  たかだか担当者レベルの失敗である。

10を間違って100発注してしまうレベルの失敗など、その結末を体験させることで、上司の背中からの販売力を学ぶ絶好のチャンスであり、そのことによって上司は自らの能力や販売技術を見せつけるチャンスであると思うのであるが。

  上司がその販売力を持ち得ていないというのが事実なのかもしれないが。

その為にも、自らの担当者時代にその経験をどれだけ積んできたかが問われるのである。
更に、店長昇格後も未経験部門の「商品マネジメント」によって自らが販売技術を磨くことからのスタートを図ることが、その後の役割の広がりをもたらすことになるであろう。



PS
4月20日(水)より開催の「競合対策セミナー」。
 その予告編が出来ましたのでご視聴してみてください。
 自店の業績を左右する競合店。
 そんな存在である競合店に対しての対策セミナーを通して、
 競合店からの顧客の吸引と維持を学んでみませんか。

  競合対策セミナーの予告編の動画はこちら 


4月6日(水)開催の「52週MDセミナー」の一部を公開致します。
 以下のような内容で毎回翌月のMDセミナーを開催しております。
 次回は5月11日(水)を予定。

 動画で見る「52週MDセミナー5月編」
  ①52週MDセミナー(データで見るチャンスの在りどころ)
  ②52週MDセミナー(涼味麺の合同展開と軟皮果実の展開)

是非、動画(YouTube)をご覧頂き、次回以降のセミナーから学んで頂ければと思います。
よろしくお願い致します。


今後開催予定のセミナーのご案内。

①第1回競合対策セミナー
Photo_20220323085701 
日時:2022年4月20日(水) 13:00~14:30
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人30,000円(30名まで) 個人10,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり

第1回競合対策セミナーの申し込みはこちらから

予告編の動画はこちら

*全セミナースケジュールはこちらでご確認を


食品商業5月号が発売されました 5_20220407153501
 
当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
  一時限目 ~ ファイブマネジメント
  二時限目 ~ 52週MDマネジメント

お楽しみください。



 

 

 

 

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部下育成」カテゴリの記事

コメント

k,kさん、コメントありがとうございます。
だんだん、商売という職業が感度という領域からシステム化され、工業化していくのを目のあたりにすると、寂しさを感じますね。
とは言っても、やはりこの業界は「売る楽しさ」を失ったら何の魅力も無くなってしまうんで、是非、現場で最後までの商売の醍醐味を享受してくださいね。

投稿: てっちゃん | 2022年4月 9日 (土) 10時19分

今頃のコメントお許しくださいm(__)m。dadamaさん、sakaeさんに同感すぎて一人で薄笑いしてました。 うちは大手ではなく中堅ですが本部の送り込みも多すぎるし縛りもきつ過ぎます。svも毎日データ送ってきて叱責の上から目線の子馬鹿にした内容のもの。特に中途のベテランチーフ店舗にはきつい内容ですね。反論したらやはり生え抜き中心の会社、完全にアウェーになりつつあります。もうやっつけの仕事で時間に帰るだけです。sakaeさんのおっしゃる出身部門ですが逆に鮮魚出身の上司は全く口を出してきませんね。サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ~っと謳いたい方々にはよい会社ですが自分で考えて仕掛けや冒険施策を考えていると全く面白くない会社です。お上の言うがままに、その方が楽ですが他社を知る人間にとっては反吐が出る程ウザったい現場です。 でもこれからの新感覚の若手の職場にならないといけないので時間に帰れる体制は続けます

投稿: k,k | 2022年4月 8日 (金) 22時09分

sakaeさん、コメントありがとうございます。
このコメントに我が身を振り返る店長やマネージャーは多いのではないでしょうか。
私自身も自らの現場での時代を振り返ると、後悔ばかりの記憶が蘇ります。但し、一人でも二人でも寄り添って、売る楽しさを共有できた部下はそれ相応に活躍している姿を見ると、部下との接し方や向き合い方で学んだ部分も多くあります。
是非そんな現実を踏まえながら、自らがリーダーとなった時の行動に活かしてほしいと思います。

投稿: てっちゃん | 2022年4月 8日 (金) 11時57分

自立自走する従業員を育てるためには、自ら仕入れ自ら売るという商売の醍醐味と売る楽しさと売れた喜びを一人一人に感じてもらうのが一番だと思います。
店長にはそこを意識して伴走者として部門に関わってもらいたいですね。部門に関わろうとしない、自分の出身部門としか関わらない管理者が多すぎです。これではよほど優秀なチーフがいる部門でないかぎり、自立自走する従業員なんて育たないと思います。
日頃、若い担当者と接していると、私の勤務する店舗だけかもしれませんが、今まで一体どんな教育を受けてきたのか疑問になる担当者も多いです。仕事の基礎の基礎すらできていなく、話を聞いてもそこまで指導されたことがないと言われます。大手は研修が充実していて、至れり尽くせりなのに研修の成果が現場に反映されていないのが現状です。
店舗の管理者、部門のチーフも日々の業務が繁雑過ぎて、人を育てるまで手が回っていないのだと思います。現場サイドに何でも丸投げするのは止めていただきたいですね。

投稿: sakae | 2022年4月 8日 (金) 10時29分

sakaeさん、コメントありがとうございます。
→自立自走できる従業員は大手では育たないのではないかと感じています
なるほど、そう感じてますか。
しかしそれは大手だけの問題ではないのだろうと思います。企業毎に異なる要素はあると思いますが、本部商品部の密な商品計画が現場にとってみると捌ききれないほどの送り込みとなっているケースもあろうし、逆に送り込みも無いが自立自走させない企業風土もあるかもしれませんね。
しかし現場サイドで自立自走していこうという認識をどう植え付けるかもある意味重要なのだろうと思います。現場サイドの統括クラスの行動が大きなウェイトを占めるような気がしますね。

投稿: てっちゃん | 2022年4月 7日 (木) 20時47分

自立自走できる従業員は大手では育たないのではないかと感じています。
それは自ら仕入れ、自ら売るという商売の醍醐味を経験していない従業員が多いからです。大手は本部の力が強すぎて、過度な送り込みや本部の売り込み商品が多く、それらを捌くだけになっているように私の目には映ります。
失敗してもいいので、自ら仕入れ、自ら売るという経験させないかぎりは、自立自走する人は育たず、本部の指示に忠実に従うロボットばかり生まれてしまうと思います。

投稿: sakae | 2022年4月 7日 (木) 18時23分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
そのような部長の後ろ姿から部下は多くを学び、そして過度は発注が競争力を生んでいくのではないでしょうか。
先日も、ある企業幹部の方と話をしましたが、仕入れの弱さからくる販売力の低下を認識していました。やはり販促企画コーナーというフリースペースの有効活用の手法が低下しているのでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2022年4月 7日 (木) 08時47分

今日はゴーストライターで(笑)

過度な発注は想定内です。 店舗のやる気をそぐような発注カット、上から抑えつけるような指示はやめて下さい。
売上や利益の状況も随時チエックしあまりにも過度な店舗は私が指導します。
現場はやらされ感の方が多く皆さんも困っていると思います。今回は店舗がめずらしくやる気になっている行為は水をさす事が悪しき風土を生み、
めぐりめぐってみなさんの仕入活動の足かせになっています。現場の売る気を本部がサポート出来る風土を作っていきましょう。
以上、某部長の指示でした(笑)。


 
 

投稿: dadama | 2022年4月 7日 (木) 06時58分

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