組織のバランス
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
小売業界では、現場というプラットフォームで販売活動が行われる。
以前のプラットフォームはリアルな「場」であった。
しかし昨今はネットスーパーも登場し、プラットフォームがリアルな「場」だけではなく、ネットという「場」も加味されてきたのは言うまでもない。
何が異なるのか。
一番の違いは、リアルに商品を製造、または仕入れてリアルに陳列しているのか否かである。
そして、リアルに陳列するには、リアルな売場でリアルに仕入れ、製造、陳列するリアルな従業員が「場」で就業するということであろう。
そしてそのリアルな「場」で全ての結果がもたらされるということだ。
リアルに陳列されるのであるから、そのリアルな臨場感が来店された顧客に対してどのような印象を与えるかによって、来店客数や点数、単価を左右し、そしてトータルでの売上が決定されていく。
要は個店によって業績が異なるのである。
そしてそれは働く従業員の個の能力による差によっても決定されていく。
企業力と個店力。
顧客の店舗を選択する基準とは、企業力にもよるし個店力にも依るところがある。
よって企業力を高める努力と同時に個店力も高めなければならない。
チェ―ンストアとしての企業力と一店舗一店舗としての個店力。
これをプロ野球の事例として当てはめてみよう。
当然野球には表と裏があり、攻めと守りがある。
表の攻めの時に得点を獲得する。
裏の守りの時に得点を防御する。
これを我々の業界に当てはめると、
表の攻めとは販売であり
裏の守りとは利益である
どの業界でもどの企業でも同じであろうが、攻めと守りの意識は重要であり、そのバランスが合致しているからこそ、成長があり同時に利益が付いて回り、そして永続していけるのである。
しかし皆が皆バランスを重視していては縮小均衡となろう。
攻めるという意識の高い役割もあれば、守るという意識の堅い役割も存在しなければならない。
しかしその意識が高じると、「俺は攻める」「俺は守る」という分野で、同じ組織内での葛藤が生じる。
攻めに生じるリスク。
守りに生じるリスク。
そのリスクを同時に認識できるようになるまでには経験と時間を要するものである。
そして、その意識が高じてくると、どうしても自らのリスクよりも役割を優先してしまい、攻めっぱなしや守りっぱなしという問題が生じてくる。
その課題を組織としてどう克服していくか。
商売と小売が組織化されていく中で、その組織も通らなければならない道なのではないだろうか。
そう考えた時の役割をどう成長過程に組み入れられるか。
重要なのは、現場という販売の最前線に立つ者たちが、より積極的に攻める意識を失わないこと。
これを失ったら成長という世界から取り残されてしまう。
よって、企業としては永続出来る仕組みを整えながら、現場では成長していける仕組みをどう整えられるか。
現場が攻める意識を持ち続けられる利益構造の安定。
そこに本部機能が存在するのではないだろうか。
先程のプロ野球に置き換えると、売上を獲得する為の販売に関しては、「表」の人間が徹底して販売力を高めて、「表」の集客から始まる販売面を如何に高められるかを競い、「裏」の人間が「表」で構築した販売力のフォローが出来るかという役割を分担することによって、バランスが取れ、更に各々のモチベーションを落とさずに組織としての利益獲得力を高められるか。
組織内での役割。
人間の行動力をどう機能させられるか。
そこに組織力が問われるのではないだろうか。
PS
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
魂を込めれば自ずと数値は付いてくるもの。
そして、売場という場でそれが出来るのが現場のスタッフの強みでもありますからね。そんな環境を現場のスタッフがどう受け止めるかなのかと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2022年4月 9日 (土) 10時07分
私的には「殺気」を感じる売場(笑)。同じ商品を扱っても殺気を感じる店舗とただ並べてるだけの店舗。
店舗の役割は商品に魂を込める事ではないでしょうか。
投稿: dadama | 2022年4月 8日 (金) 20時08分