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2022年3月17日 (木)

嘘を科学する

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


先日のHNKBSプレミアム。

  「嘘」をテーマにした放映であった。

嘘がテーマ。

  “なんか面白そう(笑)”

ワクワクしながら録画された番組を見た。
まず、驚いたのは

  子供が嘘をついたら「おめでとう」という認識を持つこと。

子供が「嘘」をつき始めたら、それは成長の証しであるという。
そこで、今回はある実験をしていた。子供にタブレットから発せられる動物の鳴き声を聞かせて答えさせる実験で、質問する大人が隣の部屋へ移動している間はタブレットを見ないでね、と子供に言い聞かせてから隣の部屋に移動するのであるが、その間に子供がタブレットを本当に見なかったのか、それとも振り向いて見てしまったのかを実験するというものだった。

  計6人中4人はタブレットを見てしまう。

そして、見てしまった子供の返答が嘘をついたか否かを判断するのである。3歳から7歳の子供6人がどのような反応を示したのかを確認する実験であった。

  実験によると3歳と4歳の子供は振り向かなった。

しかし、4歳以上の子供は皆が振り向き、そのほとんどは嘘をついて、振り向かなかったと答えたのである。

  特に4歳の男の子の嘘をつく場面は面白かった。

目が泳ぐ、という表現をよく使うが、まさにそれで、完全に目が泳いでいる状態。これがまた可愛いのであるが、これは状況を判断できる思考能力が付いてきたことを証明するものだという。

  子供の嘘。

特に6歳以上の子供の、上記のような小さな嘘は成長の証拠であるということで、大きく叱責するものではないという。
しかし、子供の嘘はいいのであるが、いい大人の嘘はどう判断するのか。

  「ホワイト・ライ」という言葉がある。

こんな実験をした。鼻の頭に真っ赤な口紅を付けて、子供に写真を撮ってもらう実験を行った。

  「ねぇ、お姉さんおかしくない。」

そう聞かれても、おかしくないといって写真を撮ってやる行為をする8歳の子供。

  理由は相手を思いやっての対応。

自分の嘘以上に、相手の気持ちを思いやる気持ちが上回ると、上記のような嘘をつくことを覚えるのである。
そして、それを大人への実験としてもやっていたのである。

  「ウソ日記」。

今日一日を振り返って、どんな嘘をついたのかを一日の終わりに日記で振り返らせること。

  ①「友人が連れてきた彼女を可愛いと嘘をついた」
  ②「妻が作った天ぷらを美味しいと嘘をついた」
  ③「頼まれた事を忘れていたので『売り切れだった』と嘘をついた」

上記のような返答があった。

  ①と②は相手を思いやる嘘。
  ③は状況を悪化させない嘘。

そう取ることが出来るであろう。特に③は責任逃れの嘘ではあるが、とは言っても本当に正直に「忘れた」という返答よりも「売り切れ」という返答を採用することで、“それなら致し方ないか”と相手が諦めてくれるような嘘をつくことで、お互いの関係の悪化をさせない「嘘」で返答したところが、大人の嘘の特徴であろうか。

  従来は「嘘」を悪と見なしていた。

しかし、今回の報道を見ると、嘘の無い社会とはどのような社会であり、我々人間はどのような人間関係を結ぶことになるのであろうか。
上記の実験で嘘をついた回数を嘘をつかれた回数を比較した。

  嘘をついた回数は1.5回。
  嘘をつかれた回数0.5回。

人間は相手の嘘には鈍感な性質を持つ。それは上記のように相手への思いやりからくる「嘘」を相手は気づかずにいるということであり、それが人間関係を円満にしているということなのである。

  しかし相手への信頼とはどこからもたらされるのか。

どこまでが嘘か本当かは別にして、ある場面で相手が「実は・・・です」と正直に開き直って、こちらから問われる前に言葉に表す方が信頼が得られるのである。

  最後まで何を考えているのかわからない。

そんな人間は、やはり信頼を得ることは無い。

  そのようなお互いの人間関係。

嘘と信頼。

  この関係は永遠に人間関係に付きまとうのである。



PS
3月9日(水)開催の「52週MDセミナー」の一部を公開致します。
 以下のような内容で毎回翌月のMDセミナーを開催しております。
 次回は4月6日(水)を予定。近日中に申し込みURLを公開予定。

 動画で見る「52週MDセミナー3月編」
  ①52週MDセミナー4月編(4月をデータで確認)
  ②52週MDセミナー4月編(4月の週別概況説明)
  ③52週MDセミナー4月編(4月の週別写真説明)

1月21日(金)開催の「データマネジメントセミナー」の一部を公開致します。
 以下のような内容で計3回にてデータ活用のセミナーを開催しております。
 次回はこの記事の下位にも記載しましたが、3月25日(金)開催予定。

 動画で見る「データ活用セミナー第1回目」
  ①データ活用セミナー1回目(客数データの活用)
  ②データ活用セミナー1回目(具体的写真説明)
 
是非、動画(YouTube)をご覧頂き、次回以降のセミナーから学んで頂ければと思います。
よろしくお願い致します。


今後開催のセミナーのご案内。

①データマネジメントセミナー(第3回目)

2022325

日時:2022年3月25日(金) 13:00~15:00
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人30,000円(30名まで) 個人10,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり

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当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
  一時限目 ~ ファイブマネジメント
  二時限目 ~ 52週MDマネジメント

お楽しみください。







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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
この世から「嘘」が全くなくなったら、それこそ人間社会や組織は即崩壊してしまうでしょうし、婚姻関係もあっという間に崩壊ですね。嘘をつき続けることが婚姻関係の永続であることに対して、異を唱える人間はあちらの世界では皆無でしょうか(笑)。

投稿: てっちゃん | 2022年3月17日 (木) 18時50分

アメリカの古いコメディ「奥様と魔女」でダーリンが義母エンドラに嘘がつけない魔法を掛けられ仕事や家庭で大混乱になったストーリーがありました。「服が趣味でない」「ご飯が不味い」「給料が仕事に見合わない」(笑)。
私は対外的には真実51%、嘘49%がベストかなー。たかが1%されど1%で結果が天と地に変わりますから。
自分には正直に生きたいですね。
ご飯が不味くてもにこにこして頂くのは鬼●には嘘をついても身の安全には正直な選択と信じています(笑)。

投稿: dadama | 2022年3月17日 (木) 13時59分

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