小売の歴史を振り返る
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
この業界の歴史。
あるセミナーで用意したテーマ。
その中に、小売業、特にスーパーマーケットの歴史を振り返るスライドを作成した。
そして改めて、この業界の歴史を振り返って見たのである。
よく出てくるのは「キングカレン」。
しかしアメリカニューヨークの話から持ってきても、日本という国ではどの時代からスタートしたのかが見えてこないので、ここは日本でのスタート段階からの話をしたい。
1953年の紀伊国屋が発祥。
そういわれているが、これも諸説あるようだ。
しかしそれ以前の時代には、八百屋、魚屋、肉屋、雑貨屋等の個人商店がその各々の土地に小さなお店を構えて商売をしていた時代であるから、一つ屋根の下にそれらの商品をセルフサービス方式で商売を始めたのは画期的であったに違いない。
そこから一気にスーパーマーケットは設立されていく。
しかし、当時は「スーッと出て、パッと消えていく」と揶揄されていたという。
アメリカからの輸入されたチェーンストア理論に則って設立されてはいくが、所詮は同じ屋根の下に個人商店が収まる形が多かったようで、同じスタイルを真似ただけではとてもとても、経営が成り立たなかったのであろう。
当時の交通手段は鉄道やバスが主体。
よって、1960年代は駅前の百貨店が商品売買の主流であり、個人商店での普段の買い物と駅前の百貨店での週末の娯楽という構図であった。
百貨店に観覧車。
そんな時代である。
しかし、1980年代になると高度経済成長が始まり、人々の交通手段は鉄道・バスからマイカーへと転換していく。
人々の行動範囲が広がっていく。
そして、GMSと呼ばれる業態が住宅集積地に近寄りながら駅前からの出店を変えていった。
GMS時代の到来である。
しかし1992年のバブル崩壊による効率化の波。
そこで台頭してくるのが、ようやくスーパーマーケットの時代が到来する。
同時にそれは競争の時代に突入したと言える。
そして2000年代に入ると、食に対する競争はやがて業態を超えていく。
異業種との食の戦い。
コンビニやドラッグとの戦いへとステージを移し、それが2010年代に入るとネットスーパーとの戦いへと変遷していく。
そして2020年から始まるコロナ禍。
コロナ禍が失われた2年なのか、5年なのか、それとも10年と言われるのか。それは、コロナ禍が本当に収束してみなければわからない。
しかしわからないながらも模索していかねばならないのが今だ。
どう模索するのか?。
利益を出せるフォーマットと同時に、食品スーパーとしての使命の確立。
それはあくまでも生鮮を強化しながらの効率化。
そして更には、リアル店舗の強みを磨いていくこと。
課題は多々ある。
PS
食品商業3月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
①「ローカルスーパーの為の店舗視察ポイント」
②「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
是非、お楽しみください。
今後開催のセミナーのご案内。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
ここからが失われた2年となるのか、5年なのか10年なのか(笑)。
いずれにしても、このコロナ過によって時代は一気に進んだということは、この2年間で2年分の時代は戻ってこないということでしょうか。
そして戻らない部分と戻る部分がさらに明確になり、どちらにおいてもこの二年間に一気に進んだ世界に対応できるかどうかということですね。特に概ねのこの業界のリアルな商品をリアルな現場でリアルな人間がリアルに来店される顧客に支持されるためのリアルな商売をどう早急に確立していくのか。そこが問われる時代のスタートラインに立ったということですね。
我々も時代に応じたリモート環境に柔軟に対応していく必要があるということです。zoom、Team、Meat、どんどんチャレンジしていきましょう(笑)。
投稿: てっちゃん | 2022年2月10日 (木) 08時52分
時代のニーズに応える姿勢は時の変遷を経ても普遍ですね。ニーズに応えられない企業は「パーと消える」(笑)。コロナも終息の兆しが見え始め、今まで苦しんできた飲食業界に光が見え始めるのと同時にこちらには暗雲が垂れ込み始める・・・世間に春の便りと共にこちらは厳しい冬を乗り切る準備をせねばでしょうか。
お客様に自社のメリットを伝えきる攻めの姿勢が全ての一年と感じます。
本部と現場の共演も然り、内輪揉めしてる場合ではないですね(笑)。
投稿: dadama | 2022年2月10日 (木) 08時24分