食べて美味しいという基本
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
我々の仕事は、食品を販売すること。
食品スーパーの当然の業務。
しかし、どの小売業にも言えることであるが、商品はピンからキリまである。
上を求めればキリがないし下もいろいろ出てくる。
そしてこの世は基本的に、上から商品が売れていくのである。
それは小売業以前の流通過程での話である。
だから、良いものは高価格で初めから流通していくのである。
そして、徐々に低価格になっていき、最後は「投げる」という表現で市場に出回るのである。
そして市場の中で我々が最終的に一般消費者に販売するのである。
当然、我々の段階での商品管理によっても価格であり味でありは変動するかもしれない。
しかし概ねは、小売業に入荷する以前に、その商品価値は荷受けから卸しの段階で、より専門的な立場の人間がその商品の価値を定め、その価値と価格にて我々の手元に入荷してくる。
ピンからキリまでの商品のどれを販売するか。
ここで我々の評価は決まってしまうと考えていいだろう。
そんな状況の中で、我々は自社としてどのランクの商品を品揃えするのか。
そしてこのことが自社の位置づけを決定することになるのである。
「あのお店は、安かろう、悪かろうだわ」
「あのお店は、当たりはずれは多いわね」
「あのお店とこのお店の味が全く違うわ」
「あのお店は、いつ行っても美味しいわ」
同じ食品スーパーでも上記の評価が分かれるのである。
そして、お客様のいつ行っても、という評価が再来店(リピート)に繋がり、ファンを生むのである。
そして競合が激化すればするほどにそのレベルは高まっていく。
そういう意味では、現代のお客様は自由にお店を選択できるのである。
そしてしっかりと比べている。
特に個別に異なる生鮮の商材に良し悪しを、自宅の食卓の上で評価しているのである。
我々には目に見えないところで。
そして、口コミでその評価が広がっていく。
最近では、ネットでの口コミも大きな影響力を持ってきているが、とは言っても内輪でのご近所さんやママ友、そして親子の間で瞬く間に広がっていくのである。
目に見えない数値が広がっていく。
それが目に見える数値に転換していくは数か月後のこと。
これは目先の売上に隠された罠であると言える(笑)。
特に、その部門の主力と言われる商品の味に関しては、より多く食される商材であることから、その評価は瞬く間に広まっていくのである。
みかん、りんご、レタス、まぐろ、鮭、豚、鶏、唐揚げ等。
各部門の主力商品ほど、常に多くの方が購入され、食される商品。
これらの商品の味と価格は、我々食品スーパーの生命線であり、ここの格差が数多ある食品スーパーの評価を決める単品であることは間違いない。
上記単品は味の違いを調査することが絶対となる。
価格以前に、上記のどこにでもある商品について、再検討すべきではないだろうか。
PS
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是非、お楽しみください。
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店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人30,000円(30名まで) 個人10,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり
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日時:2022年2月9日(水) 13:00~14:30
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人15,000円(30名まで) 個人5,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり
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コメント
k,kさん、コメントありがとうございます。
私が入社当初、よく上司のチーフに言われた言葉
「いいか!、商品は価値で売価を付けるんだ!。価値があれば原価の3倍でも5倍でも売れるが、価値がなければ半額でも売れない。お前の作ったお造りは価値がないから半額で売価をつけるんだ!、いいかわかったか!」
価値で売価を付ける。それからは商品の価値を自分の目利きで見極める訓練をしました。そこからですかね、商品を見ただけでその価値を価格に転換する目利きが付いてきたように思います。
商品価値。
今の時代、よく「価値」で売れといわれますが、その価値をどう見極める視点を養うかという部分の教育が全くたちおくれていると感じますね。
投稿: てっちゃん | 2022年1月21日 (金) 09時42分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
リアルに買い物をする、食事をする等は、商品だけ、食事だけではなく、その場がリアルであるということですから、その場のひとつの要素としての商品であり食事という捉え方をしていかなければならないでしょう。売場の場という空間を全て美味しいという空間に演出することと捉える必要があるのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2022年1月21日 (金) 09時37分
当社でよくある困りごと。それは本部の指示売価(目安)が送られてくるのですが、ほとんどの店でその売価でつけられている事が問題なんです。要は私は魚をみて判断してますが近隣のうちの会社の店ではそんなことをせず、何の考えもせずにその売価設定。翌日相場が下がっても前の日の残りは高いままです(笑) 馬鹿じゃなかろうか、自分が客だったら買うのか?っと何度も部下に話してますが原価がいくらだから安く売ったら怒られてきたので… ここから私の考えを話しても中々理解してもらえません。近隣のスーパーも同じような売価だからでしょうか。専門店時代は入荷日に品物をみてこの売価だと納得して売ってました、翌日残ってしまったら売価を下げて夕方には二束三文で投げ売り。市場でしょんべん(どうにもならないC級品のコト)を買ってくるバイヤーもいましたが、つきあわされちゃってさ~っといってもどうにもならない魚は現場でもどうにもなりません。だからウチの店だけちょっと高いのかな~っとも思いますが品物を見定めての売価ですので自信をもって設定します。取れるところで取る。駄目となったら二束三文で売り切る。商売とはそんなもんだとおもいます。
投稿: k,k | 2022年1月20日 (木) 18時25分
鮮度や美味しさは実食は勿論ですが店舗のイメージからもたらされる事も多いですね。私は良くレストランの例を使うのですが幾ら食材を吟味していても、店舗のクリンネスやシェフの身だしなみが悪いと美味しさは半減してしまう。
商品の品質を謳う店舗や企業ほど基本の徹底は完璧でなければお客様には商品の良さも伝わり難いですね。
投稿: dadama | 2022年1月20日 (木) 13時48分