メーカーから見た小売業
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
我々小売業という業界。
そしてそれを取り巻く業界。
それは、仕入れ先でもあり設備業界でもあり、そして販促業界やシステム業界、更には他業種にまで及ぶかもしれない。
我々は、それらの存在を当然のこととして捉えているが、他業界の方々はどのように我々小売業界をとらえているのであろうか?。
“てっちゃん、そんなことは一度も考えたこともないよ”
当然、我々業界に所属する人たちはそうのような視点で関連業界を見ては来なかった。
常に自分や販売側を中心に位置づけていた。
それが本年ではなかろうか(笑)。
しかし、今の立場になるとそうも言っていられない。
コウモリの目で見た小売業界との付き合い方。
それを情報として共有することもコンサルの業務となるのである。
小売り側が興味を示す存在。
小売業界を顧客とする業界からすれば、我々が興味を示してくれる存在になれるということは、すなわち顧客獲得の手段であるということである。
“小売業界が興味を示す存在とは?”
逆に言うと、関連業界の方々はそのような情報を欲しがっているのであろうと思う。
我々業界が興味を示し、取引先側との情報交換を切望するような存在になれるということは、我々顧客と長い付き合いが出来るということであり、その根源にはどのような情報を有していればいいのかということを知ることが課題となろう。
小売り側が興味を示す情報とは?。
それは、より多くの情報からの成功事例の共有である。
成功事例の共有。
それは、商品メーカーであれば、その商品の単品量販力の高い販売手法であり、データシステム会社であればそのデータ活用手法であり、設備会社であればどの設備や銃器が購買力の高いものであるか等々の情報であろうか。
要は自社の商品の活用により競争力を高められるかという情報だ。
それが小売り側にとってみれば最大の情報であり、その共有を最も求めるのである。
ただし、すべてがすべて情報提供というスタンスではいけない。
そんなスタンスではいつまでも上下の関係からは抜け出せない。
その時に重要なことは?。
それは、現場という売場で同じ目線で語れるかどうかということだ。
同じ目線で、ということは、売場という共通の場で商品やレイアウトや部門という特性を把握しながら、同じ視点で問題発見であり問題解決ができる視点を持っているかどうかなのである。
それはどういうことか。
例えば、商品メーカーであれば、相手の小売業や店舗の強み弱みを把握したという前提で、如何に小売業側の強みを活かせるような自社商品の提案をして強み同士の波及効果を出せるかという視点で近づくことであり、システム会社であれば、売場での顧客の買い物行動をデータから分析するとい視点で小売り側に近づくということである。
紙面上ではなく実際に売場で語れることが重要なのである。
そのことで小売り側は信頼を寄せるのである。
その意外性に対しての信頼。
確かに他業界の方々一番疎いのは、店舗内で買い物をするお客様自身が商品を購入したり店内の動線に従って買い物をしたりするという事実を意外に見落としているのである
すべては結果を基にした改善策でしかないからである。
しかし小売り側が欲しい情報は、その結果をもたらした要因であり、その要因を引き出すための状態という答えが欲しいのであって、いい結果そのものからはどうでもいいのである。
結果をもたらした要因を現実の売場から解明してほしい。
現場が一番欲しがる情報とはそのような視点で捉えた情報なのである。
そんな視点で小売り側に近づく努力が重要なのである。
PS
今後開催のセミナーのご案内。
①52週MDマネジメントセミナー
日時:2022年1月12日(水)~毎月一回 13:00~14:30
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人15,000円(30名まで) 個人5,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり
*52週MDセミナーの申し込みはこちらから
②データマネジメントセミナー
日時:2022年1月21日(金)~3回の開催 13:00~14:30
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人30,000円(30名まで) 個人10,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり
*データマネジメントセミナーの申し込みはこちらから
*全セミナースケジュールはこちらでご確認を
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コメント
shirakawaさん、コメントありがとうございます。
御社をイベント会社と勘違いしてしまうほどshirakawaさんの多能ぶりは特筆すべきものだと思います。そして我々業界関係者の中にあっても同様に他店視察に同行し、意見交換にも積極的に関わってくるスタンスが違和感なくお付き合いできる姿勢なのだと思います。
今年こそ再びのリアルなお付き合いを(笑)。
投稿: てっちゃん | 2022年1月 6日 (木) 10時31分
小売業を取り巻く業界のひとりです(笑)
てっちゃんをはじめ多くの方々に教えを請い、現場を同じ目線で見ようと努力はしてますが、残念ながら毎日店という舞台で演じている店長たちには到底敵いませんね。
ただ、生活者視点を忘れず、「今」の変化に仮説をもってデザインし、強みを活かしていきたいと思っています。
ちょっとずつでも小売業界に恩返しができればと思う2022年です。
今年もよろしくお願いいたします。
投稿: shirakawa | 2022年1月 5日 (水) 21時08分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
大手と巨大メーカー。
中小と地域メーカー。
個店と地場メーカー。
それぞれの小売りとメーカーの特性と強みを活かし、その相乗効果を発揮できればそれぞれの役割に応じた顧客をしっかりとつかむことができるのではないでしょうか。
そしていつの時代でも最終的には企業の利益が安定的に創出できる仕組みつくり。
しかしその背景にはどの時代にも販売力であり売上金額でありそこから捻出される利益をコストバランスで残せるかというのが永遠の課題。
いずれにしても、アクセルだけでは解決できないハンドル操作でありブレーキでありギア操作でありバックでありを操作しながらのファイブマネジメントが益々重要になっていくのだろうと思います。
投稿: てっちゃん | 2022年1月 5日 (水) 08時48分
メーカーは自社の商品を取り扱って貰いたいのでしっかりと消費動向分析をされてますよ。
ただ大手はリベート優先=年間安定しているマス商品に目が行ってるのが現実ではないでしょうか。その辺りを上手く探ると中小企業には宝の山に変化する商品は意外と多く眠っていると思います・・・但し安い事ばかりを最優先するオーナー企業は気を向けないと思いますが(笑)。
特売商品の利益補填、人件費や原材料、光熱費等経費の上昇・・・利益担保を如何に生み出していけるのかが今後の企業の命運を握るでしょうね。
投稿: dadama | 2022年1月 4日 (火) 19時50分