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2022年1月31日 (月)

横割りの作業改善

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


先日は「縦割りの作業改善」を記した。

  精肉のセンター化への流れ。

そして今日は、「横割りの作業改善」。
先日の「縦割り作業改善」では、企業としての縦割りとして精肉のセンター化に視点を当て、そのリスクとチャンスを記してみた。

  センター化のチャンス。
  センター化のリスク。

当然センター化によるリスクは発注精度であり、その精度如何では大きなチャンスロスを生むし逆にロスや廃棄による利益喪失もあり得る。
また、店内調理からセンター化による鮮度の問題もあろうし、細やかな商品化が出来ないが故の店舗間の格差もあろう。
しかし、逆にチャンスとしては店舗内での人材不足への対応と他部門への支援による、店内間での人材の移動も可能であり、そこから鮮魚部門やデリカ部門といった生鮮惣菜の強化も可能となる。

  同様にセルフレジ導入によるレジの無人化も一気に進行するであろう。

既に始まっているが、更に浸透し、その人員を他部門へ移行するのか、そのまま自然減に任せるのか。
しかし、レジ部門の人材が他部門への移管としても、おそらくグロサリー系や料理好きであればデリカやベーカリー、そして青果部門がどちらかと言えば可能であろうか。

  そして精肉のセンター化による鮮魚部門への人員移管。

そう考えると、レジのセルフ化と精肉のセンター化による店舗内のバランスは結構上手く取れることになるかもしれない。

更にもっと追求すると、各部の作業特性を考慮すれば、包丁を持って調理加工したり盛り付けたりという、鮮魚や精肉、そして一部青果やデリカといった部門の作業と、バックヤードでの調理加工を一切必要としない商品特性のある商品は全てグロサリー管理という作業とする商品の部門移管という手法も考えられる。

  そうすることで更に調理加工に専念できる部門体質にすることが可能。

従来は取引先の関係で、精肉の加工肉等は調理加工をする精肉部門の管理であったが、これがグロサリー部門に移管すれば入荷品出しという日配部門と同様の商品管理にて作業することが可能となり、精肉部門は更に調理加工に人時数を割り当てることが可能となったり、センター化による人員配置を更に縮小させて他部門へ人材を移管することも可能となろう。

  同様に生鮮部門のアウトパック化もあり得る。

そうすることで、本当に包丁とまな板が必要な商品のみ加工することに専念できる鮮魚部門と成り得る。

  そこで徹底した調理加工で差別化を図ることも可能。

要は、どこで勝負をかけ、そこで本当に勝ち取ることが可能であろうかどう、それと同時にワンストップショッピング性を高めて、店舗を一個の商品として競争力の高いお店を作り出せるかどうかが問われるのである。

それは、コロナ前なのか後なのかとは別問題でもある。
但し、アフターコロナとなってから浮き彫りになる「経営コスト」に対してどう向き合うのかを考えた場合には、いずれぶつかる課題でもあった。

  それをこの機に自社として自店としてどう向き合うか。

人材が豊富で、鮮魚、精肉もまだまだインストアが可能だよてっちゃん。

  そんな企業もあるかもしれない。

しかし人口減少という問題はますます加速していく時代となる。
そして、社内に技術者が存在する段階で、その技術を社内で共有できる仕組みを早急に作り、そしてその技術を受け継いだ社員がより広い領域でその技術を社内貢献できる環境を整えておくことが重要となろう。

  その為に今年はどの階段に足を踏み出すのか。

そんな2022年なのではないだろうか。



PS
食品商業2月号が発売されました。
食品商業編集部: 食品商業 2022年 2月号【大田市場・東京青果に学ぶ「卸売市場」超入門】
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是非、お楽しみください。

 

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定員:30名

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    店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般

参加料:法人15,000円(30名まで) 個人5,000円(1名まで)

参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり

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225 
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定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
    店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人30,000円(30名まで) 個人10,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり

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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
調理技術を持つ技術者がセンターに集合して自らの技術を効率よく発揮できるというセンター指向は逆に下手なインストア加工よりも効果を期待できますね。但しインストア加工店舗がその強みをどう引き出すか。逆にこちらを差別化にしてきた企業はそこを強調したいところでしょうか。インストア加工をオープンキッチンにしてアピールするのも一つの案ですが、それ相応に清潔感が出せればいいのですが、どの企業も精肉のバックヤードを公開することに伸長なのは鮮度感や臨場感があまり出せない精肉バックヤードの特性からでしょうか。私は逆に売場に調理承ります、との張り紙と敢えてブロック肉を陳列しておいて、顧客の要望に合わせた専門的な調理承りをこれ見よがしに表示しておくのも手かを思うのです。
逆にインストアに拘りを持つ仲間達に聴いて見るのも面白いかも(笑)。

投稿: てっちゃん | 2022年1月31日 (月) 15時40分

話題となった某企業の惣菜もベースはセンター加工し仕上げのみをオープンキッチンにして手作り出来たての演出をされている。精肉はインストア加工をオープンキッチンで見せる店舗は少ない=アウトパックとの差別化がし難い。
センター加工も見た目にはインストアと区別がつかない品質に仕上る時代ですから見た目の鮮度感やシズル感が益々店舗力に結び付く時代でしょうね。個人的にはインストアに拘るなら折角の人材を作業室に閉じ込めずオープンキッチンにすれば挨拶や掛け声の大切さも教えられ一石二鳥と思うのですが如何でしょうか(笑)。

投稿: dadama | 2022年1月31日 (月) 13時54分

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