厚切りという価値訴求
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
先日は「食べてお美味しい」が基本、を記した。
基本的な商品の味の追求。
これは、我々の業界では永遠の課題であろうし、その「食べて美味しい」」という基準も年々レベルを上げているであろう。
それだけ基本商品の追求は永遠に続くのである。
商品の品揃えの幅もあろうし、価格の高低さもさろう。
どこを狙って商品の品揃えをするのか。
ここがMDと呼ばれる領域なのであろうが、とは言っても、どれだけ高質スーパーを名乗り、ディスカウンターを名乗ろうとも、基本商品であり各部の上位商品はどんな食品スーパーや百貨店でも品揃えがされているもの。
そこでの評価はその単品のリピーターが多いということ。
そして、それは絶対的にその企業やそのお店の強みとして位置付けていい商品であると言える。
そして店側はそれを認識していることが前提となる。
だから、自社や自店の強み弱み、強い商品弱い商品の正確な把握が重要なのである。
ここを間違えると後戻りが出来ない。
自分は強みと思っていた商品が実は他社に味で負けているとか、鮮度で負けているとか。
よって、常に主力と言われる自社や自店の単品が競合と比較して、味で鮮度で価格でどうなのかという調査は怠ってはいけないのである。
そして今日は厚切りという商品化。
鮭などは、主力品でもあり価格感度の高い商品であるから、意外に敢えて厚切りで高単価で販売するというチャレンジはしていないのではないだろうか。
しかし上記の如き主力品である。
厚切りでしっかりとなかでふっくらと煮たり焼いたりした商品は絶対に美味しいに決まっている。
特に他社よりも味で評判の商品なら尚更だ。
よって強みであると評価されている商品に関しては、SKUに厚切りというアイテムを今日しても良いであろうし、そのことで更にその単品の美味しさが伝わるのであれば、そのSKUの追加だけで大きな差別化になるであろう。
普段以上に美味しさの提案。
その時には売れないであろうが、お客様の「いつか食べたい」を刺激することは間違いなであろう。
牛肉があれだけ「厚切り」が人気なのである。
同様に、味に自信を持っている自社の強みの商品を更に美味しさ感をアップした調理にて提案することは、更にその強みを増すに違いない。
厚切りという提案同様に、その他の調理提案にて、更に差別化したアイテム作りも、本当に美味しい強みを持つ単品に関しては重要なトライであり、取り組みであると思われる。
ステーキ用 ハラミ焼き用、サイコロ焼き用、大切りカマ焼き用等々。
特に、ハラミだけを商品化した切身の商品などは、強いがダブルで提案されているわけであるから、売れない訳がないし更に高値入で販売できる商品であるに違いない。
鮮魚を強くする。
いろいろなトライの仕方があると思われる。
PS
食品商業2月号が発売されました。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
是非、お楽しみください。
また、今後開催のセミナーのご案内。
①データマネジメントセミナー
日時:2022年1月21日(金)~3回の開催 13:00~14:30
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人30,000円(30名まで) 個人10,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり
*データマネジメントセミナーの申し込みはこちらから
②52週MDセミナー(3月編)
日時:2022年2月9日(水) 13:00~14:30
定員:30名
対象者:地域に密着した店舗を目指す小売業のご担当者様
店舗運営部長、バイヤー、SVなど店長を育成指導する方全般
参加料:法人15,000円(30名まで) 個人5,000円(1名まで)
参加方法:オンラインセミナー(Zoomにて開催) ※後日アーカイブ配信あり
| 固定リンク
« 投げ込み販売 | トップページ | 今期のドラマから »
「商売」カテゴリの記事
- チャンスは待たない(2022.05.27)
- アフターコロナの到来(2022.05.26)
- 利益管理(2022.05.17)
- チェッカーコンテスト(2022.05.13)
コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
店内加工可能な商品化で徹底して差別化していく。食品部門の残り少ない差別化手法でしょうか。そういう意味では残り少ない店内加工可能な商品で徹底して差別化調理をどれだけ開発出来るかも、今後のデスティネーションストア化には必須ですね😎
投稿: てっちゃん | 2022年1月22日 (土) 09時41分
当社でも厚切り志向は高まりチラシ掲載頻度も上がって来ましたね。ディステネーションパクリ?の某企業はインストアで厚切漬魚の対面販売をされてますがこれがまた美味そうで事実馬鹿売れしてるらしいです。厚切り販売も常に新たな切口や販売方法のチャレンジが大切ですね。
投稿: dadama | 2022年1月22日 (土) 09時37分
k,kさん、コメントありがとうございます。
この厚切りの情報は読者の方々には非常に参考になる販売手法かと思いますよ。そしてk,kさんの取り組みと成功事例も感度の高い方々には有効な情報化と。
そしてチェーンストアとしての統一性と数値の均一化。私が思うチェーンストア理論は、技術者のブラックボックスをこじ開けて、その内包された情報を如何に全社に波及してブラックボックス内の販売手法を公開できるか。そしてマニュアルが常時書き換えられていくか。そこに伸びる企業とブラックボックスが公開されずに個人の腕で業績が変動する企業の差が益々広がっていくでしょう。
投稿: てっちゃん | 2022年1月22日 (土) 08時58分
連日の魚関連ありがとうございます(^^)そして連日のコメントお許し下さい。 塩鮭の厚切り。やってます!普段から置いてますが毎週日曜日は飛ぶように売れます、ハラミも最近負けじと売れてきました。厚切りはコダワリで肛門より下は脂が薄いので厚切りにはしない。ハラミを取った背側は弁当用に形を揃えて商品化。厚切りにはプラスで仕掛けとコトポップを付けてます。郡部中小店舗の稼ぎ頭の一つです。お客様がちょっと離れた県庁所在地の当社店舗でも置いてない。置いてくれと言ったらしいのですが置かない。だからわざわざ郡部のうちの店まで毎週日曜日に買いに来てくれます。ありがたい事です。育てた商品が知らないうちに遠くのお客様を呼んでくれます。これも私独自の企画なので転勤したら終わりかもしれませんね。チェーンで独自性を出すとこういうリスクもあるんだなーと今、打ち込みしながら思いました(;^ω^)
投稿: k,k | 2022年1月22日 (土) 05時58分