人材マネジメントの裏側
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
人材マネジメント。
一言で言うとそう表現される。
しかし、人材マネジメントほど複雑でやっかいなマネジメントはない。
それはやはり相手が人間という生き物だからであろう。
相手も人間であるが自分も同じ人間として複雑怪奇が存在であるから、尚更人間同士の関係は一時だけのものではなく永遠に続いていけばいくほど謎の多い関係となり、そこから自分の精神を壊していく要因とも成りえるのである。
それが組織としての関係ともなるとその複雑さは想像に難くない。
そして食品小売業という環境の中における人材とは、
男性2:女性8
このバランスがどの食品小売業でも同様のバランスではないだろうか。
そうなると、女性の能力であり女性の働き方でその小売業や店舗の強みが左右されることになる。
そんな環境における人材マネジメント。
その難しさに悩む管理者やマネージャー、店長は多いのではないだろうか。
どう、マネジメントしようか。
誰をリーダーに使命しようか。
どうチームワークを図ろうか。
そうなってくると、男性だけのチームのほうが圧倒的にコントロールしやすいのである。
上下関係で割り切れるから、である。
しかし女性が圧倒的に多き組織でのマネジメントは、男性を相手のマネジメントとは比較にならないほどに難解である。
建前と本音が同時に発露されるからである。
男性は建前だけでも十分にマネジメントできるが、女性が多くなると本音に対しても向き合わねばならない。
よって職位や時給の格差にも十分に配慮しなければならない。
そうしなければ、いつの間にかチーム内に「ボス」や「お局」が自然発生してしまうからである。
新庄剛志のようなビッグボスならまだしも(笑)。
各店舗や各部門のリーダーは、そのボスやお局の存在によってチームワークを乱される場面が多々あるのである。
そしてその存在によって、新人パートが次々に辞めていく要因となっているのも事実であろう。
それはそうだ、ボスやお局達は、長年の勤務によってかっての職人の世界を知っているからである。
その職人気質を受け継いでいるのである。
だから先輩社員として「言うべきことは言う」という仕事観を持ち、その事で相手に仕事を早々に習得してほしいと願うのであるが、今の時代にその仕事観は対立を生むだけである。
“どうすれば改善できるのか”
どの現場でも悩む憂鬱。対策は以下の3つ。
①ボスに辞めて頂く。
②ボスの行動を変えさせる。
③仕事の役割を変更する。
①は難しい。
なぜならボスほど仕事の出来る人間はいないからだ。
よって、チームリーダーも店長もなかなかそこに踏み込めない。
辞めたら更に回らなくなる。
そうなるからである。
②はボス次第であろうか。
とは言ってもまた元のサヤに収まる確率の方が高いが(笑)。
よって、③の手法が一番現実的であり、その後のボスの出現も解消できるであろう。
要は、誰もがどこでも役割可能のなることである。
よって、時間はかかるが、この手法で部門内の仕事を日々回していくと、だれもがどこでも役割としてこなせるようになる為、日々のなかでの協力体制が構築されていくのである。
但し、時間はかかる。
しかし、それが構築された段階のその部門のチームワークは完璧となる。
逆にボスも周囲から評価される存在となる。
要は、ボスとはその部門で一番難解な役割を担う場合が多いが、その為逆に周囲が見えなくなっていることが多いのである。
ボスが全体を見まわせる役割になった時の配慮もまた素晴らしい。
そこから各人への配慮となり、周囲から感謝される存在になるのである。
但し、時間はかかるが。
それでも、その仕組みを構築できた段階での組織力は確固たるものが出来上がるのである。
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コメント
k,kさん、コメントありがとうございます。
→鬼のボス役パートがいたほうがバックヤードも纏まっていたような。
また新たな視点ですね(笑)。
k,kさんはボスパートとうまく付き合い、その強みを部門内に共有していたのではないでしょうか。よってk,kさんの異動によってまた状況は大きく変わったのではないかと予想されます。そんなコントローラー多数いればいいのでしょうが、店舗運営上どうしても人材確保と人材育成が急務となっている現実の中での店長と部門責任者との認識のズレがあるのかもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2021年12月19日 (日) 08時21分
最近は30年前にいたようなボス役パートは少なく思います。ミニボスが何人もいて又、一匹狼さんもちらほら。そして小さい困りごとで直ぐに店長、副店長を呼ぶ。特にパソコンで文字の変換出来ない程度で呼び出されて軽くイラッとしてますね(笑)先日店長の愚痴を聞きましたが、時間になったので帰りまーす。んで後片付けは?残業になりますけどやりますか? 片付けしながら作業出来ない。強く言うとパワハラ、指導するグロサリ担当も整理整頓が苦手。ケツを拭くのが店の代表ってのもおかしな話です。うちのサブおじさんも同じです(^_^;) 鬼のボス役パートがいたほうがバックヤードも纏まっていたような。新人も入りませんからね~
投稿: k,k | 2021年12月19日 (日) 05時29分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
アンテナとSSDの換装。
いずれも世代が進めば現状の器も進化させなければならない。
お局様も然りでしょうか。
そしてコミュニケーションや表現方法も受信者により近づいたものに改めていくことが世代間ギャップを埋めていくことになるのでしょうね。
今一度自分の立ち振る舞いや表現手法が受信者に受け入れられるものなのかを振り返る必要があるのかもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2021年12月18日 (土) 11時56分
アンテナとSSD換装初投稿です(笑)
私も色々なお局様(笑)と対峙してきましたが幸いにも自分の考え方共感して頂ける方が多く結果を伸ばせた場合が多かったですね。勿論、他のメンバーさんの話し易い環境を作る・・・
悲しい話ですがお局様の一部には不正を働いている者が偶に見え、周りも仕返しを恐れ黙認している事があり、会話がし易い環境をつくる事で色々な情報を集まり不正摘発に繋がる事もありました。お店はチームワークが全てですしお局様もメンバーから信頼される資質を持たねばならない。お局様風を吹かしたがる方ほど表裏がある事が多いのも経験から感じています。店舗に対する思いや情熱を店長がしっかりと発信しメンバー全員が受け入れると自然浄化が働き風通しが良く楽しいお店になってくる・・・すべては店長の資質レベルでしょうか(笑)。
投稿: dadama | 2021年12月18日 (土) 10時01分
「迷える子羊」改め「ネミロヒ」さん、コメントありがとうございます。
牢名主ですか(笑)。
もっとも、牢名主ももとはといえば新人時代があったわけでいつの間にか自分が一番の古株となり皆から崇められながらも孤独感を感じながら仕事をしているのでしょうね。特に生鮮部門ほど技術が求められる職場。その経験と技術が時としてその方にとって錯覚に陥るのかもしれません。その技術を独り占めせずに如何にチーム内に共有できるかで、その方の存在価値も共有できるかをリーダーが配慮することが大切でしょうか。
投稿: てっちゃん | 2021年12月18日 (土) 07時59分
四十にして不惑。孔子の生きていた時代とは人生の長さも違うとは言え、もうじき50歳、天命を知らなくてはならない年齢だというのにまだ迷える子羊を名乗るというのも情けないので名前を変更します。
今回のテーマは大変深いテーマであり、全国様々な業種に共通する普遍的なテーマと思います。わたしも「牢名主」と言うべきパートさんを島流しした経験もあります。引導を渡した責任から今でも年に一度はその島に差し入れ持って挨拶に行きます。たいてい、元の牢名主がいなくなると次の牢名主が現れます。また牢名主、ボスパートさんがいなくなってから、初めてわかるその方の存在意義などもあります。新人をやめさせてしまうような方はさておき、最近ではボスパートさんが次世代育成などを考えてくれる側面も見受けられます。まさに③の役割変更でしょうか。
投稿: 「迷える子羊」改め「ネミロヒ」 | 2021年12月18日 (土) 00時33分