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2021年12月22日 (水)

自らを位置づける

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


仕事というものは、自分自身をどう捉えるかで変わってくると思われる。

  自分の仕事への役割考察である。

今自分が受け持っている仕事の役割とは、企業内や組織内でどのような位置づけにあるのかという考察と、自分の役割が組織内でどのような機能を果たし、自らがどのように行動すればその機能が果たされるのかを考察することが重要であろう。

  それによって自らの行動が激変するからである。

特にこの小売業という業界はチェーン化によって成り立っている。

  本部の役割。
  現場の役割。

この役割が大きく分割されて、その各々がその領域に特化した役割を追求するから、チェーンストアはその強みをお互いにフォローし合って強い商品と強い販売力を行使できるのである。

それには、自らの強みとその強みを発揮する行動が重要となる。

  本部の役割は「仮説立案」であり、強みは「商品情報」。
  現場の強みは「結果検証」であり、強みは「顧客情報」。

商品MDを仮説立案するのが本部の役割であり、販売検証するのが現場の役割。
そして本部の商品情報に対して現場は顧客情報の強みを活かして個店対応する。

  上記のようにお互いの強みを活かすのがチェーンストアの強みとなる。

その位置づけを、本部や現場の従業員が如何に理解するか、知るかということから始めなければならない。

  特に現場の従業員への認知度を高めることが重要であろうか。

なぜならば、

  現場は常に受け身であるから。

受け身ということは、その受ける情報が多ければ多いほど、情報受信に対するウェイトが高まり情報発信への対応が遅れる又は発信不能となる可能性すらあるからである。

  本来の役割と強みは顧客情報。

しかし受信に振り回され、商品情報の受信と対応に追われ、その強みである顧客情報の発信という自らの役割への対応が滞ってしまっていることが最大の要因であろうか。

  更には受け身から由来するダメ出しへの萎縮。

どうしたって現場は情報発信に対しての対応が遅れがちとなり、時折対応不能となる場面で出てこよう。
そこで、発信者からのダメ出しによって、常に発信者に対する萎縮的な対応が本部俺様、現場丁稚的な位置関係になってしまってきたのが、現実のチェーンストアではなかろうか。

  そう表現すると本部関係者は面白くないであろう。

しかし、本部関係者とは言え、かっては現場の人間であり現場で我が物顔で本部と対峙していた人間もいよう(笑)。

  逆に言うと本部と対峙するぐらいの役割実践の積極性が重要なのである。

そんな現場での役割責任を全うするスタンスが今の流通の大きな課題なのである。

  現場の強みは「顧客情報」に一番強くそして一番早いということだ。

その強みを発揮出来るか否かが企業としての強みへ連動するのである。



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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
お互い「他人のアラ」は良く見えるもの。
隣の芝生が綺麗に見えるのと同時に、隣の業務のアラも良く見えるということは、見る側の願望が見たいものだけしか見えなくなっているという錯覚に陥ってしますのですね。
競合店を見る視点もそうですが、相手から学ぶというスタンスがどんな場合でも重要なのだと思うこの頃です(笑)。

投稿: てっちゃん | 2021年12月22日 (水) 11時16分

お互い様と言ってしまえばそれまでですが、企画だけ組んで現場を見ない本部。運営を重きを置き商品やMDに興味を示さない現場管理職。
結果価格のみで評価される店舗となり競合と血みどろの戦いしか出来ない。
競合自店の強み弱みを分析し、攻める部門と守る部門、更にはカテゴリーに落とし込み企業ポリシーと擦り合わせながら店舗色を出して行く。
企業ポリシーは尊重すべきですし金太郎飴経営が成功しているならそれで良いでしょう。
そのような企業を猿真似しただけでお客様の支持を得られるのか?
今後の経営環境に明るい材料に乏しい業界だからこそ、店舗更には集合体である企業のモチベーションや風通しが業績に直結するのでしょうし店舗の平均値的考えから個店の積み上げ算的考えと施策が企業規模に関わらず必要になって来るのでしょうね・・・10年前からの自論ですが(笑)。

投稿: dadama | 2021年12月22日 (水) 08時56分

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