原理原則の基準
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
各企業に存在する「原理原則」。
それはその企業の「基本」に置き換えることが出来るであろう。
それぞれの企業に「基本」と呼ばれる絶対的なルールが存在し、それを基本と読んだり、原理原則と言ったりする。
いずれも4sの鮮度、品切れ、清掃、接客に落とされる。
上記の4項目はそのほとんどの小売業が基本として当たり前に実践していく部分となる。
当然、その企業毎に店舗があり、売場があり、部門別のレイアウトがあり、そして商品の品揃えがある。
店舗では上記を毎日4sに従って営業しているのである。
そしてその4sを日々実践していると、その4sに対して更に付加された部分が加わり、その4s実践に当たり付け加えるべき項目が当然のように実践されていく。それを従業員は日々当たり前のように実践しているのが現状ではないだろうか。
その4sに付加された部分を原理原則と呼ぶ企業は多い。
それがその企業独自の原理原則なのか、それとも4sを実践するうちに見えてきた付加項目なのかは不明であるが、いずれにしてもその企業独自の原理原則が従業員のDNAとなって体に染みついていくのであろう。
よって原理原則とは企業毎に大きな違いとなって存続することになる。
例えば「鮮度」という基本を考察してみよう。
鮮度を掘り下げていくと、部門別の鮮度管理へ向かう。
青果、鮮魚、精肉、惣菜、日配、グロサリー、へと鮮度基準が施行され、日々の中でのその部門別基準に従って鮮度管理が実践される。
その鮮度管理が実践されていくと、部門別に鮮度管理の為の見える化が仕組み化され、その仕組み化によって作業スケジュールが制定され、鮮度管理が具体的に実行されていく。
その過程で部門別に商品回転策が施される。
商品回転を速める為に、単品量販の手法や部門別の売切る手法が開発され、商品回転が加速していく。
その過程で見えてくるものが原理原則として付加されていく。
よって、原理原則とは企業毎にそのレベルを上げていくのである。
その原理原則がその企業の基本として定着していく。
だから、基本と一言で言い表すが、その基本の領域は企業毎に異なっていくのである。
結果としては4sの安定した継続に繋がるのであるが、原理原則の引き出しが多ければ多いほどその企業の基本の維持継続力は高まり、より安定したより競争力のある基本の徹底力が高まるのである。
これが企業の維持継続力となっていく。
よって、基本の徹底とは言っても、その企業内に存在する原理原則の中身には大きなギャップがあることを知らなければならない。
それが、鮮度管理から欠品管理へと広がり、清掃管理から接客マネジメントへと広がっていくのである。
そしてそのいずれもが圧倒的な競争力を得ていく。
これが強い企業の実態ではないだろうか。
強いとは徹底力。
その徹底力は、同じ基本でもその一つ一つを追求し、深堀をし、そして基本の領域を広め深め、その基本の重要性を従業員が理解納得しているからこそ、その原理原則を末端の現場で実践継続されているという現実が生み出すものであり、それが企業力の差になっているのであろう。
企業に存在する原理原則をもう一度振り返ってみるべきであろう。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
経験すればするほど、基本の徹底という土台に行きつくのは何故なんでしょうか。
いろいろやりながらも、本質は普遍ということなのでしょうね。そしてその徹底というベースの広さが競争力と言い換えられるのかもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2021年12月10日 (金) 23時01分
徹底力。その通りですね。いくら素晴らしいマニュアルがあっても徹底して使いこなしてナンボ。
基本の徹底が出来てる企業は一時が万事、販売力、サービル力でもレベルが高い。基本無ければ何事も継続的進化はありませんね。
投稿: dadama | 2021年12月10日 (金) 21時23分