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2021年7月12日 (月)

絞り込みのリスク

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


商品の絞り込み。

  単品管理をしていく過程で必須の対策であろうか。

どうしても、単品管理をしていくと、データ上から不必要な単品が出現してくるものである。

  上位3割の単品で上位7割の売上。

概ね、そのようなデータが日々計上されているのが、この業界の常であろうか。
そう捉えると、極端な話下位の3割の単品は本当に品揃えが必要なのだろうかと疑問を持たれる方はおおいであろう。

  特にグロサリー系はその傾向が強い。

特に洋デイリー商品は特に品揃えが豊富な上に商品回転が少ない単品はゴロゴロとある。
それが永遠に続くものだから、頻繁に商品入れ替えや新商品投入による季節毎の入れ替えが頻繁に行われている。

  そこからお店がデータから商品カットをする企業もあろう。

逆にそのような状況においても、商品の定番管理は本部が全て握っている企業もあろうか。

  この部分は難しいところである。

ある程度の商品の品揃えは本部バイヤーがその用途を考慮して、自社の存在意義を問う部分であるからだ。
その商品管理(絞り込みによる商品カット)を店舗に委ねている企業もあるかと思われるが、商品の棚割りを変更して下段と上段を入れ替えたり、商品の棚割りのスペース取りを変更して他の単品で広げたりという行為は有効であろうが、自店で無駄と判断して商品カットを自由にできる風土はリスクが高まるのではないだろうか。

  商品の品揃えにはある程度のゆとりが必要である。

無駄な品揃えの中にも有効な役割を演じている単品は多い。

  唯一無二のメニューに必須の単品。
  固定のファンが存在する特定単品。
  競合店以上に安さを打ち出す単品。

いろいろな目的で死筋とは言え、特定の目的で品揃えをせざるを得ない単品はあるものだ。

  しかしカットしたくなるものである。

特に、その品揃えの理由が明確に現場に伝わらないと、カット対象商品として指定されてしまうことになる。

  その単品に代わる商品があればいいが。

しかしそれでも、両方ともカットしてしまうことはよくある話である。

  ようやって徐々に品揃えが貧弱になっていく。

商品を絞り込んだら、残った商品で強みを発揮させねばならない。

  絞り込んだ商品で強みを発揮できるのか。

価格的に強みを発揮できるか。
別に豊富な品揃えがあるのか。
他社以上に品質に自信あるか。
欠品無しで品揃え出来るのか。

  絞り込んだ後の単品の強みの有無。

これが重要ではないだろうか。

  そこに強みが発揮できなれけば弱みが露出するだけである。

それだけ、単品管理の結果としての商品の絞り込みは注意を要するものである。
確かに、それでも無駄な品揃えはあるかもしれない。

  しかしそこは企業の存在意義が問われるところの問題となる。

そして、品揃えが絞り込まれれば込まれるほどに、残った商品で強みをしっかりと発揮できる要因があれば、どんどん絞り込んで強みを発揮できる環境を整えた方がいいに決まっているが、品揃えの豊富さも一つの強みではある。

  そして絞れば絞るほどに残った単品を必死に売る必要はあろう。

多少なりとも売れた実績はあるのであるから、その分を残った商品でカバーしなければならない。

  店舗で絞り込む基準。

この基準作りが企業に求められるところであろうか。

PS
株式会社てっちゃん塾のホームページはこちらです
 https://www.tetu-juku.com/

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コメント

v店長さん、コメントありがとうございます。
絞り込み失敗派でしたか(笑)。
核となる商品を選定して徹底して売り込む。
口でいるのは簡単ですが、その徹底度合いがその後の爆発を左右しますよね。だからその徹底という度合の度数を身を持って学んでいくことが重要なのだと思います。
今なら「桃」の徹底ですかね。

投稿: てっちゃん | 2021年7月13日 (火) 07時53分

dadamaさん、こめんとありがとうございます。
確かに一つのカテゴリーに特化してみることは非常に重要でしょうか。そしてそこから生鮮部門の強化カテゴリにパスタがふくまれるようなワンストップショッピング性を店舗主導で展開できればネットワークの広がりも生まれるのではと思います。
しかし、dadamaさんのコメントにパスタというワードが入ってくること自体にパンデミックの予感がするのは私だけでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2021年7月13日 (火) 07時48分

一度絞り込み失敗経験者です。笑

その経験から、生鮮部門においては経営資源を核となる商品に集中して注ぎ込む事で生産コストと共に売価を下げ徹底的に売り込む=名物を作る

が重要なのかなと考えてます。
名物が圧倒的に売れる事で部門も【やればこんなに売れるのか】が生まれ、第二の核の品を作るようになり、結果単品量販が品揃えの売上を飲み込むと言うイメージでしょうか。

これは企業の考え方なので正解は無さそうですが、もう泥臭く一品にこだわってこれからもやって行こうと思ってます。笑

投稿: v店長 | 2021年7月12日 (月) 20時34分

生鮮に強いスーパーやドラッグストア、ディスカウンターにはその傾向は強いでしょうか。
品揃えに関してはお客様が自社や自店に何を求めているのかに愚直に合わせれば良いのかと。ドラッグストアにディスカウンターにはお客様も品揃えは求めないでしょうし、同じ様な施策を効率の名の下スーパーが追従すべきではないと感じます。SKUを絞る企業が多い中、私は逆を目指したいのですね。総花的では無く特定のカテゴリーで良い。個人的にはパスタソース地域1番の品揃えにチャレンジして見たいです(笑)。

投稿: dadama | 2021年7月12日 (月) 10時32分

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