肉は食べてナンボ
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしていた「てっちゃん」です。
精肉部門。
今や食品スーパーにおいて青果と並んで主力部門。
これは誰も納得するところであろう。
精肉部門無しには、食品スーパーとしての存在はありえない。
それだけ人々の暮らしに欠かせない食材。
それは、生肉もそうだし味付けや簡便商材においても肉素材はいろいろな場面に登場するし、食卓にも登らない日は無いであろう。
特に子供達のいる家庭では必須の素材である。
そして多くの企業が精肉部門の強い売場作りへと傾いてきた。
更には、従来から精肉部門を柱にしている企業は、更にその強みを発揮しようと進化を早めている。
ドラッグにおいても精肉を柱とする生鮮部門を取り込んでスーパー化に傾いている。
精肉部門。
しかしその部門特性は特殊でもある。
何が特殊かと言えば、旬や季節が無い、相場が緩やか。
そんな特性から、一年中大きな売場変更が無い。
あるとすれば夏と冬で焼肉か薄切りかで変動する程度であろうか。
細部のホットメニューの為のカテゴリーや単品で投入されるかどうかであろう。
更には、加工肉も旬に左右されずに、ほぼ一定の売場が維持されるという点。
青果や鮮魚のように週毎に月毎に季節毎の変動が少ない部門。
一定の取引先との年間計画によって、一定の肉を取引しているという売場。
よって肉質が大きく異なることも少ない。
要は、売られている肉の品質や味が決定的に差があるということである。
よって、お客様にとっても、特売や価格でそのお店の肉を購入する場面もあろうが、概ねのお客様は牛肉、豚肉、鶏肉を購入するお店を決めているということである。
お客様の肉の購入動機は「味」であるということ。
よって、精肉部門が強くなるか否かは、購入した肉が、食した時に「美味しい」か否か。
購入した肉が美味しいか否か。
この事実がお客様に定着していくにはある程度の時間が掛かるもの。
よって、食品スーパーにおいて精肉部門の存在価値は、品揃えされている「肉」の味が良いか悪いか。
決して肉の価格では無い。
精肉の品揃えと商品化のバリエーション、そして一定の品質による不動の美味しさが、そのスーパーの精肉部門の存在価値であり、そのことによってワンストップショッピング性が高まれば、精肉素材を如何に美味しく調理するかというその他の商材の購入に結びつくのであり、そうやって店舗力が高まっていくのである。
そこに精肉部門が利益部門でもあり続ける要因なのである。
精肉を強くする。
いろいろな手法が編み出されているようだ。
しかし、最後は「味」であり「美味しさ」。
旬とか価格では誤魔化せない部門なのである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
社内でのインフルエンサー。
その影響力によって企業の強弱も変わっていくのかもしれませんね。
冷凍肉を品揃えしないという判断。
そこに自社の社会的な使命を感じますね。
グロサリーに関しては是非自らがインフルエンサーとなって影響力を発揮して頂きたいと願っております(笑)。
投稿: てっちゃん | 2021年4月28日 (水) 09時19分
当社はこのご時世にも関わらず冷凍肉を扱っておりません。時代が移れど企業のポリシーとして変えるべきもの変えてはいけないものを持っていると思います。
課題は精肉のみの拘りではなく食全体の拘りの売場構築でしょうか。あの方は生鮮や酒・つまみには拘りをお持ちですがグロッサリーに関心がちょっと薄いようで(笑)。
投稿: dadama | 2021年4月27日 (火) 17時25分