立ち上げ店長として
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしていた「てっちゃん」です。
新店の立ち上げ。
店長として2度。
副店長として3度。
新店の立ち上げを経験した。
いずれも貴重な経験であった。
しかし最後の新店、それは最後の私の所属した店舗であるが、その新店を店長として5年という長期に渡って同一店舗で店長を経験出来たという事実は私に大いなる引き出しを与えてくれた。
“同じお店に5年もいて成長できるの?”
おそらく、そう思っている方は多いだろう。
単に5年という年月を同じお店で就業したら飽きが来る。
しかし逆に言えば、新店というゼロの状態、何も無いところから、店長を筆頭に部下が揃い、店舗の主力となるパートさんを募集し面接採用から人材が揃い、店舗というハードが設立され、そこにメーカーさんの協力、本部スタッフの協力により地域にお店がオープンする。
そこから、地域の住民の方の来店、競合店とのお客様の奪い合い、従業員の退職採用の繰り返しからの人材成長、部門の成長を繰り返しならが52週を何度も経過していく。
その過程の中での数値トレンドを検証出来ること。
この数値トレンドとは前年の施策があってこその今年の業績であり、その前年を知らない限り今年の数値トレンドは検証出来ないのである。
それを5年間検証出来たという事実。
それは何物にも替えがたい私の引き出しとなった。
よく、仮説〜検証というが、単品販売の検証は翌週でも翌月でも出来るが、店長として今年一年間のストアコンセプトを立案し、その結果としてその一年間の検証となると最低でも一年は同じ年度でその店に在籍することが必須だし、それが新店の立ち上げともなると前年と比較しての内部与件や外部与件は大きく異なっていく。
その変遷と自らの施策に対する検証。
それを考えると最低でも3年の期間は必要となろう。
新店であるから、初年度は前年比が出ないし、ようやく二年目から昨年対比が登場し、また初年度の三ヶ月間は新店特需もあり、なかなか前年比との比較が難しいであろう。
更にようやく一年半経過後から本質的な検証期間となろうか。
そこからしっかりと、企業としての施策、個店の施策に対して具体的にどんな手を講じて、結果としてどうのような業績に至ったかを検証するという作業が、如何に自らの引き出しを増やすことが出来たか。
そしてその反省から翌年へと続く仮説と検証。
それを同じ条件で自らの仮説に基づいた店舗運営においての検証という貴重な時間が5年間という期間で検証できたという経験はそう出来ないものである。
まずはそのことに感謝したい。
そして、その期間を通して自らの仮説からの店舗運営がどのような効果をもたらしたのかを検証出来たこと。
それによって自らの仮説の精度の有無も検証出来たこと。
要は、自ら編み出した勝ちパターンがどう結果に直結したのか。
それは自店だけのパターンなのか横に展開できるのか。
そんな検証がこれからの自分の使命であると考えている。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
店長という職位。
その職位に対しての企業毎のイメージと店長教育に大きなギャップがあるのではないでしょうか。
チェーンストアを拡大していくにしたがって、チェーンストア理論だけで店長は誰がやってもできるという錯覚があるのだろうと思います。そして店長ほど人間性が問われる職位もないのではないでしょうか。よって、ほとんどの企業では本当の店長教育がされていないのかもしれません。チェーンストアとしての教育をしていれば店長は必然的に育つものだとという錯覚。しかし店長ほど一番人間教育の原点を学ぶべき存在にも関わらず、そこに一番力を入れてこなかったツケが今現在各企業に出ているのだと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2021年4月 8日 (木) 23時08分
今日のブログを読んでふと思ったのですがとある女性管理職の方が29年目にして異動をされるとか。更には社員は異動が必然にしてもパートさん方は基本一店舗で人生を全うする。
良く聞くのが店長や社員が異動する度に起きる「愚痴」(笑)。志ひとつの同じ会社に籍を置くのに社員の考え方やモチベーションは意外とばらばら。
手法は異なれど目指す道は同じ。自分達の会社やお店はどこを目指して行くのか?
ブレない目的や目標を持つ事で社員は異動しても店舗のパートさん達は継続的成長、戦力化していけるのだろうなと感じます。
パートさんの熱気を感じるお店。パートさんが萎縮したり元気のない店に成長はないしこの責任は店長にあるのでしょうね。
投稿: dadama | 2021年4月 8日 (木) 08時38分