笑顔溢れるカフェ
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日放映されたドキュメント番組。
「日本一静かで、笑顔溢れるカフェ」
NHKで毎週日曜日、朝6時10分から30分放映されているドキュメント番組である。
今回は、耳が不自由で普段からの人と手話で会話している方達が、スタッフとして働くカフェを紹介していた。
NHK故に企業名は伏せられていたが明らかにスターバックス(笑)。
ここでは聴覚障害を持つ一人の女性が、そのコーヒーチェーンで働き始めたことから物語は始まる。
そこで、その女性は聴覚障害を持つ方だけでお店を運営したいという要望を、スターバックスが受け入れ、そのお店は誕生した。
接客 = 接客用語。
言葉使いや挨拶といった当たり前のことを否定し、言葉を使用せずに如何に接客をこなしていくか。
このドラマを見て改めて「接客」が問われたような気がした。
従来であれば、決められた言葉を使用し、そこに感情が入ろうが入らまいが機械的な言葉と声量で店内に来店されたお客様とのやりとりや注文受付を行うことがマニュアル通りの接客として拡大して行ったのである。
よって言葉を発せられない方は必然的に接客業から除外されていた。
しかし、その不問律を破って、手話だけのコミュニケーションでコーヒショップを運営するというチャレンジ。
当然、聴覚障害を有する方同士でお店を運営するわけであるから、普段の従業員同士の会話も手話となる。
手話をする人は概ね聴覚障害。
よって、まず音が聞こえないもしくわ聞き取りづらい方が多い。
そこでのコーヒー製造に難しさ等を番組冒頭では紹介するが、逆に言うと、音が聞こえないデメリットをその分身振りや動作で相手に言葉を伝えようとする技術には相当長けているというメリットに変えて、自らの存在を表そうとするその姿勢に感動するのである。
言葉のデメリットを打ち消す表現力。
そこには、必ず相手への注視、笑顔、身振り等が加わり、相手の目を見て満面の笑みで、そしてわかりやすい動作で自らの意思を表現するという人間本来の姿。
我々人間が使用する言葉を極々最近身につけた技術なのである。
それ以前の数千年は、相手の表情や動作、身振り手振りから相手の意思を理解し、自らも自分の意思を表情他で相手に伝えてきた。
よって人間の表現力は他の動物を圧倒する表現力を有するのである。
それがいつしかそこに言葉が生まれ、言葉の巧みさから自らのDNAに備わる表現力が退化してきたという歴史がある。
よって人間は言葉の表現には感動しないが表情他の表現には多いに感動するのである。
そしてこのドキュメント番組。
再び番組では接客という対面での人間関係を問うたのではないだろうか。
そんな想いを抱きながらこのドキュメントを見ていたのである。
再び我々接客業は「言葉」を捨てる勇気が必要なのかも知れない。
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