強みに頼らない
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
どの企業や店舗にも一つや二つの強みがあろう。
強みを活かす。
更には、強みに更に磨きをかけて、圧倒的な強みとしてお客様の支持を確固たるものとする。
強みを磨けば地域の話題性も高まる。
“あのお店は◯◯が良いから買いに行こう”
“あのお店は△△が安いから買いに行こう”
“あのお店は××が美味しいから買いに行こう”
強みの磨き込みはエリア内でも評判となる。
しかし我々の商売は食品小売業がメインのスーパーマーケットでもある。
強みもあれば弱みも存在しよう。
自店では強みとなっていても競合店では弱みかもしれない。しかし逆を言えば、競合店で強みとなっている部門やカテゴリーが自店では弱みとして認識されている場合も当然あろう。
それは競合店との比較の中で認知されていくものだ。
よって、競合店が強ければ当店は弱い部門と認識され、競合店が弱ければ自店が強いと認識されている場合も多い。
しかし店舗としてはワンストップショッピング性の強いお店は集客力が高い。
それは、そのお店である目的の商材が全て揃うというお店であるが、お客様は一つのお店で全てが揃うという品揃えという認識では無く、全てのものがそれ相応に満足のいく品揃えをしてくれているからそのお店で全てを揃えようと来店するのである。
よって、ワンストップショッピングには全てのカテゴリーが強いという前提が必要なのである。
そうでなければ、例えばこのようなコロナ禍にあっては素材に強みを発揮するスーパーは強いが、惣菜やベーカリーといった即食に強みを見出しているだけの企業はこの特需の波に乗れないで喘いでいる。
要はどのような場面においても強みが弱みをカバーできる状態にあることが重要なのである。
“てっちゃん、それは理想だよ⁉️”
そうかもしれない。
しかし、やはり一つ屋根の下でわんストップショッピング性を高めようとすれば、全体的なレベルアップは必須であり、特に今回のような有事の時こそ自社や自店の強みが全く活かされない状況に陥る場合もある。
そんな時ほど従来からの弱みの改善が効果を発揮する時なのである。
思えば自社や自店の強みとてかっては弱みではなかったのか。
それは個人にも言えることで、以前は自分の弱みと認識し他者からもそう認識されていた部分が、いつの間にか継続することで強みに転換していたり、自分の強みと思い込んでいた管理面がいつの間にか敬遠したい部分に変わっていたりするものである。
それは強みの磨き込みと弱みの改善の両面で手を抜いていたからである。
そして世の中は常に変化し、ある部分の強みが優位に働く時とそれが無駄になるといが交互に繰り返して現れてる来るのである。
それが今回のコロナ禍という状況に陥ってみて初めて理解できるものであり、経験の中でそれはあるサイクルを持って繰り返し世間を席巻するものであることを学ぶのである。
そしてまたいずれ「外食」や「惣菜」が強みを発揮する時が来るであろう。
今絶好調の生鮮素材部門の不振をカバーしてくれる惣菜やベーカリーとい部門のありがたみを知る時が来るのである。
その時の到来の時に、笑顔で待受けられる対応をしておきたいものである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
自らの強みを活かす。そしてそれに特化して企業内で活動できる。それは羨ましい存在ですね。しかし逆に言うと時間と業績との間の中での緊張感と責任感。それもまた真なりでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2021年1月28日 (木) 15時18分
私は前任での強みを活かす事が今の職務です。
あちらの会を通じお互いの強み弱みはある程度把握はしているのでそこを押さえていけば総合力になりますから。一番の課題は強み弱み、特に弱みを認識していない現場でしょうか。足元の数字がコロナ特需によって美化されている事も有りますが、私にとっても相互理解出来る時間がゆっくりと取れる事はありがたいです(笑)。
ただ持ち時間も残り少ないので、焦らず緊張感スピード感を持って種蒔きせねばですね。
投稿: dadama | 2021年1月27日 (水) 13時35分