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2020年12月21日 (月)

広さと深さ

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


「広さ」と「深さ」。

  領域には二つの方向がある。

広さは、領域を横に広げる行為。
深さは、領域を奥に深める行為。

  それは差別化にも教育にも通用する概念であろうか。

例えば点数拡大手法。

  現在の点数から如何に点数を拡大させるか。

広さを拡張するのであれば、従来のカテゴリーにはないカテゴリーは付加して品揃えを広げることになろう。
深さを拡張するのであれば、従来の売り方から更に陳列を変えたり場所を変えたり関連でセットで売ったり。

  広さを求めるのであれば本部バイヤーの領域となろうか。
  深さを求めるのであれば店舗の創意工夫の領域となるか。

しかしこの二つの領域は、上記のように完全に分離して捉えるものではないと思う。

  本部バイヤーの領域と言ってしまったら現場はそれ以上求めないことになる。

要は、店舗が点数拡大手法を広さに求めないということになってしまうからだ。
点数拡大手法を広さに求めないということは、競合他社やこの業界のいろいろな情報を有効に活用しないということであり、それはその店舗や従業員の成長意欲を分断することにもなる。そしてそこから得られる他企業の売れている商品やテレビ等で今話題の商品の導入を完全に諦めてしまうことことに繋がっていくのである。

  自社の品揃えに関しては完全に関わらないというスタンス。

そこから企業としての情報収集能力が低下していく要因となるのである。

  現場が全ての情報から足を引くことの脆さ。

それが、役割を完全に分断するということのリスクとなるのである。
しかしそれでもやはり現場は「深さ」を追求していく役割を如何に果たすかを優先的に求めていく場所ではないだろうか。

  要は点数拡大手法であれば如何に「単品量販」を追求していくか。

そこに店舗内の上司と部下の単品量販という具体的な手法に関してのコミュニケーションが生まれ、実践し検証し、そしてそこから売る楽しさを共有しお互いに成長していくのである。

  単に並べるだけの単品量販。
  並べ方を追求する単品量販。
  展開場所の模索型単品量販。
  関連セット販売型単品量販。

そしてそこに生鮮であれば、相場という瞬間的な価格訴求も関連しての単品販売力の追求が付加されていくのである。
そしてその事例が単品量販として自らの単品量販手法を横に広げていくのである。
更にそれは部門の事例として店長が他部門へ波及させていくのであろうし、本部スタッフが全店へ波及させていくという広がりを示していくのであろう。

  しかしだからと言って、うちに篭ってばかりも居られない。

そして、そこから飛び出して外に目を向け、他企業の事例や他企業の仲間との触れ合いから得られた情報を如何に自店や時企業に導入するかも重要な横に広がりとなっていくのである。

  要は情報とは「広げて」「深める」ものなのである。

深さにも広さにもある程度の限界があり、よって広げたら、そこで立ち止まってその領域を深め、更に広げようとしていらない領域を絞り込んで減少させ以前と同じ領域をキープしながらその領域を深めていく。深めたら更に絞り込む領域を模索し、更に深めて自社や自店の強みとしていく。

  その繰り返しが自店の強みとなり他店との差別化になっていくのである。






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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
現場で現実に向き合うといつしか詳細なデータという事実以上に自分の感を信じてしまうものですが、もう一度その感がデータ上で検証することも必要ですね。そしてデーと言う数値は感を信じない人間への説得材料ともなるでしょうから尚更外様には必須条件となるでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2020年12月22日 (火) 09時51分

k,kさん、コメントありがとうございます。
年末の鮮魚部門はこれでもかと広がりを見せますからねぇ〜(笑)。
しかし今年は広がりも必須ですが、普段という深さも求められる年末商戦となるのでしょうか。仮説からやった部分が大きな収穫となるのでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2020年12月22日 (火) 09時11分

事務的なパソコン使いから施策、検証的パソコン使いとなり先日も丸一日画面に齧り付いておりました。色々な施策を試すにしても店舗特性が分からなければなりませんから一旦客観的なデータに置き換えて分析してみました。レジ客数、部門売上、部門売上数量、部門購買率、部門買上点数、部門カテゴリー売上比率・・・
データ化すると、店の強み弱みが感覚的から確立的に判断出来ますね。
今、お世話になっている企業の店長には店舗を数値化し、どのような施策を打てば数値を上げる事が出来る確率が高いのかを伝授して見たいですね。単品量販も、単品(SKU)量販、単品種量販、単カテゴリー量販と色々な手法があり、目的は売上の公式の一項である買上点数を上げる事です。買上点数の上昇が売上の上昇と連動し、ひいては客数の上昇をもたらす事をPDCAしてみようと思います。尤も年末はコロナ特需再来で買上点数は上がると思われるので欠品、品切の基本事項最優先となるでしょうが(笑)。
データは使うべきものであり使われるべきものではない。PDCAによりデータを動かす。定年延長組なのでゲーマー感覚で楽しみますよ(笑)。

投稿: dadama | 2020年12月21日 (月) 07時50分

年末年始に向けて広さはもうお腹一杯です、深さは追及してるものがあります。塩鮭です。お客様のこういうのが欲しいの声を聞いていたら毎日10尺展開に😅 売上もさしみに次ぐ品群です、荒巻や、厚切り、真空、大パック等全てあたって年末ギリギリまで行けそうです。値入れも入るので美味しい商品です、毎日腕、肩がパンパンですが(笑)

投稿: k,k | 2020年12月21日 (月) 07時13分

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