商品の主導権を握る
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
商品の主導権?。
一体何のこっちゃ?。
そう、商品自体の主導権はメーカーであり本部バイヤーであり、店舗の担当者は一番最後に追いやられるのが商品に対する主導権ではないだろうか。
しかし競合店との差別化という部分での主導権は腕次第。
そう、商品を如何に競合店との違い(差別化)を図りながら展開するかという部分に関しては、店舗側でなければ発揮できないものである。
商品の主導権を握る。
これをわかりやすく説明するならば、今が旬の「りんご」や「柿」、更には「みかん」と言った果実類から、これからの冬の味覚としての鍋物材料やシチュー材料、刺身材料にステーキ材料等々、いろいろな食材が冬からクリスマス、そして年末商戦へ向けて盛り上がる時期を迎えている。
コロナ禍による今冬のボーナス商戦もどうなるか見えてこない中。
そんな前提はあるにしても、我々の業界は食材とい人間の暮らしにおける究極のインフラを担う仕事である。
ボーナスの動向がどうのと言っても、生きるという前提は絶対に崩せないものであろう。
よって上記のイベントへの買い物行動が大きく変化することは無い。
よって、年末年始にかけての暮らしの変化は昨年と比べても大きくはないであろう。
問題は巣篭もりという前提。
そこに対する対応は必須であろうが、そこへ行き着くまでの今からの商品展開における商売の仕方で、その商品の主導権を握れるか否かの瀬戸際が今なのであることを忘れてはいけない。
要は商品の主導権とはお客様へのイメージ作りのことである。
例えば、「りんご」と言えば、「あのお店」。
「みかん」と言えば、「このお店」。
「さしみ」と言えば、「そのお店」。
「ステーキ」と言えば「・・・店」。
等のように、商品名を挙げただけで、◯◯のお店というように即答できるほどの認知度があるお店になるということが、「商品の主導権を握る」ということである。
その為にまずはどの商品、どのカテゴリーでそれを目指すのかの決定をしなければならない。
そしてその次には、その商品の主導権を握るためのステップの仮説を立てて実践することだ。
最後は、その実践をどの程度どのタイミングでどの程度の過程を経て検証し効果測定するか。
そのような過程を経て、商品の主導権を握るステップを踏んでいく。
しかしそこには必ず競合店との比較の中でお客様が判断し結論を出すことである。
決して自己満足では終わらせることはできないのである。
お客様の口からその言葉を聞いて初めて継続してきた効果が現れたと言えるのである。
それを旬のある商品であればあるほど、年に一度の実践機会を如何に有効に実施してお客様の心を捉えられるかである。
旬の短い商品ほどその経験値の積み重ねが必要となる。
よって、果実や旬魚の取り組みほど時間がかかるが、時間を掛けた分だけ、その認知度は崩れないのである。
そしてそれには、旬に至る前段で決まると言っても過言ではない。
例えば「りんご」。
今が一年で一番美味しい「サンふじ」が最盛期。
しかし、その最盛期においては、お客様の認知度において「りんごはおのお店」という店舗への期待値は概ね決定しているのである。
そこに「商品の主導権を握る」というキーワードがある。
要は「盛り」を迎える前の「走り」の時を如何に商品展開していくかというトレンドを見据えた商品展開が、その商品の主導権を握る前提なのである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとございます。
りんごから、いよいよみかんの季節。
りんごの販売数量はある程度主導権を握った感がありますので、りんごを落とさずにみかんへと駆け上っていきたいと思います。
投稿: てっちゃん | 2020年11月25日 (水) 00時21分
経験的にですが一見綺麗な売場と売れる売場は違うと思うのです。綺麗な売場は意外と売りたい商品が見え難い。店が腹を括り商品に魂を入れる・・・鉄筆POPが好事例でしょうか。
リンゴの旬を追いトリのサンふじで地域一番の信頼を得る。素晴らしい戦略だと思います。これも単品種量販ですね。りんごの販売量は客数当たりにしたら断トツ全店1位でしょうね。
投稿: dadama | 2020年11月24日 (火) 06時44分