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2020年8月 7日 (金)

提案と量販

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


昨日は「今を100とする」を記した。

  新店の業績対策として重要なこと。

それは基本の徹底であることを記した。
しかし基本だけではある意味現場は退屈してしまう。

  現場の商売感を如何に磨くか。

これも未来への布石としては重要なことであり、一人一人の販売力を磨くという意味でも新店の取り組みとはまた別に検討していくべき項目であろうか。

  そこで再び店舗のレイアウトに触れてみたい。

店舗レイアウトに関しては以前にもブログに期したことがあった。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-f238db.html

  この時は部門別レイアウトの考察であった。

青果から入店し、鮮魚〜精肉〜惣菜、と流れるのか、精肉〜鮮魚〜惣菜と流すのか。

  これらの違いとその意義について記した。

そして今日は生鮮以外のレイアウトについても考察してみたい。

  その前に単品量販とメニュー提案を考察してみよう。

単品量販。

  言わずと知れたこの業界の販売技術。

如何に単品を大量に販売するかという販売技術。
同じ単品を企業として量販することに決定し、原価交渉や価格設定、そして基本的な販売展開手法も含めて本部から同じ情報が送付されてくるが、なぜか店舗ごとにその販売数量にデブロクが発生するのは何故だろう。

  それが個店の意識の問題なのか店舗特性の問題なのか。

しかし部門チーフが変わると全ての単品量販が全て上位に食い込むことになる。
また、本部からある部門の単品と別の部門の単品をメニュー提案としてセットで販売強化するという提案がされたとしよう。

  単品量販同様にこれもチーフが変わると劇的に販売数量が変わる。

そう考えると、単品量販もメニュー提案も人によって大きく変動するという前提は不動であろう。

  要は単品量販やメニュー提案も現場の人間次第でその取り組み成果は劇的に変動する。

企業としては、この販売力を個人毎に付いて回る特性から組織として標準化していくことは取り組むべき課題といえよう。
とは言いながら、そう言っても個人毎にそのギャップはどこまでもついて回るものではある。

  それだけトップを走る人間はそれなりに進化しているものであるのだから。

更に、本部提案者も単品量販の好きな幹部もいればメニュー提案を好む幹部もいよう。
そして、挙げ句の果てには単品量販しかやらない企業もあれば、メニュー提案しかやらない企業まで出てくるようになる。

  私からすればそんなのはどちらも大切に決まっているのだが。

そして結局は単品量販もメニュー提案も行き着くところは店舗の売上と荒利の獲得である。

  最終的にはこの両面を駆使して販売力を高めることができるのである。

それは、単品量販の手法でメニュー提案をしたり、メニュー提案の手法で単品量販をするという販売手法を駆使して結果的にお互いの単品量販を相乗効果で更に高め、異常値と言えるほどの販売力を駆使できるようにしていくことが最終目的となるのである。

  よって店舗内でこの二つの販売手法を如何に効率よく駆使するかが課題となる。

私が常に念頭に置く販売レイアウト。

  入口の青果部門は賑わい感のある企画コーナー。
  入口付近のグロサリーは提案する企画コーナー。
  売場中ほどの青果売場は提案する企画コーナー。
  出口付近のグロサリーは量販する企画コーナー。

そんなイメージであろうか。

  要は、入口は提案、出口は量販。

簡単にいうとそのようなレイアウトで企画コーナーを提案している。

  何故か?。

入口の青果売場は黙っていても「相場」「季節」「旬」が打ち出されるから、今更提案は無駄となる。
逆に入口付近のグロサリー売場は青果の旬、店舗のイベントに合わせた提案の売場にて季節感を演出。
入口と逆側の出口付近ではグロサリー中心に単品量販によってお客様に期待感を持たせた売場を演出。

  そうすることでお客様の回遊性を店舗として高めることが目的となる。

それが、結局はお客様の客単価の増加につながり、結局は売上、荒利への貢献度を高めるのである。

  それが個人の販売技術の育成が年々の売上拡大を図ることになるのである。




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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
現場力=働くメンバーのプライド。
まさにその通り。
そのプライドを買い上げ点数で評価していく。これも新たなトライ方法。
確実に効果が現れるような気がしますね。

投稿: てっちゃん | 2020年8月 7日 (金) 21時37分

売場とはお店や企業がお客様に対してどのような商品でご満足を頂くのかを全力でアピールする場である筈。それを標準化とか作業効率化のお題目の元へし折って来たのではないでしょうか。標準化や作業効率化も価格同様、極めた企業しか残れないと思うのです。残された駒は現場力。私の小売業人生の最後は現場力に掛けてみたいと思うのです。現場力=働くメンバーのプライド。スーパー業界にプライドを持って働くメンバーをひとりでも多く見出したいですね。その一指標として買上点数に拘っていきたいと思います。今来店されてるお客様にあと1品買って頂ける売場とは?単品力か提案力か?痺れる日々のカウントダウン開始です(笑)。

投稿: dadama | 2020年8月 7日 (金) 20時51分

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