伸び代を残す
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
商売とは難しいものである。
なぜか?。
短期的な成功と長期的な成功という二つの側面で商売を考えなければならないからです。
短期的な成功。
これは、特売や価格、タイムサービス等の集客力を高める販促がスピーディな効果を観測できるのであるが、その効果は短期的である。
長期的な成功。
これは、永続的にお客様がリピートしていただき、競合店が出店しても一時的な影響を受けるとしてもその後のリカバリーが早々に成され、長期的に業績を積み上げていく仕組み。
最終的には長期的な成功を維持していく仕組みを確立する事が目的となるであろう。
その為には、如何に短期的な成功を随所に導入しながらも、その効果と長期的な成功の流儀を店舗内に仕組み化させて、その仕組みを確固たるものに仕上げながら、更にその土台の上にワンランク高いステージを積み上げていく事の連続なのであろう。
よって、当初の基本が確立されてきたら更に企業としての次のステップとしての基本への取り組みが成され、それが確立された段階で更に次の基本を積み上げていくのである。
よってレベルが上がれば基本のレベルも上がっていくもの。
しかし商売の難しさとは、前述した通り短期的な成功を以って店舗の進化をやめてしまう事である。
そこから先への成功パターンを描けないことにある。
短期的な成功には販促面の取り組みだけではなく、無駄なロス削減への取り組みとしてのアイテムの縮小や販売データからの陳列数量の調整、更には競合対策としての価格合わせ等があろうか。
そしてコンパクトな売場で一時の成功をもたらすとする。
その成功から、更にアイテムが絞られ、価格訴求され、ロスが削減されていく。
それはいつしか客数の減少に歯止めが掛からない状況へと邁進していくことになる。
商売とは、削減したら付け加えの連続で売り場が活性されていくことに終始するものである。
アイテム削減したら次の「伸び代」が付け加えられなければならない。
次の伸び代を用意しながら現状の無駄を省いていく。
無駄と伸び代。
その違いは何か?。
そこが担当者の腕であろうか(笑)。
それは、その単品やカテゴリーが今後伸び代として貢献できるかどうかを見極める目が必要となろう。
それは世の中の流れがその単品やカテゴリーを必要とするものに変化していくかどうか、更には52週のMDの流れの中で必ず数週後にヒットしていく商品やカテゴリーであるかという視点である。
いろいろな意味で伸び代を常に意識しておく事の重要性。
単品としての商品や販促としてのサービス、そして仕組みとしての基本の充実。
一口に伸び代とはいうが、いろいろな部分でその後のあるべき姿を目指して積み重ねていけるかどうかであろう。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
チェーンストアといえども、中長期的な安定成長を目指すのが本部の役割だとすれば、現場や店長は目の前のお客様や競合との対応から目先、その日、その時間のチャンスロスと如何に戦うかが大前提だとは思います。
ただ、それだけでは商売人という視点からは片輪になってしまう。
やはり目先と中期、長期の視点からの自分のお店や品揃えの視点は現場も持つべきかと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2020年8月11日 (火) 06時03分
店長の立場だと短期的成功=自分がその店に在籍してる時だけの売上に執着する。自分が異動して前任店の売上が落ちれば「俺は偉大だった」と自己満足に浸る(笑)。店舗の安定的成長の為には長期とは言わなくても中期程度の視野も以って運営すべきなどでしょうが企業自体が中長期的施策が打ち出しにくい中、その場凌ぎの施策と評価に頼らざらないのが現状でしょうか。
中長期の施策はトップがしっかりと打ち出し店舗やメンバーに対する評価に連動しないとなかなか継続的取組は出来ませんね。
企業指針をメンバーにしっかりと落とし込み信者にする事はこの時代だからこそ大切なんだと思います。
投稿: dadama | 2020年8月10日 (月) 10時34分