上半期を振り返って
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
本日が8月28日。
3月スタートの企業は8月までが上期。
そして、お盆商戦終了とともに、ほぼ上半期も終了という区切りであろうか。
今年の上半期。
もはや今更改めて言うこともないであろう。
上半期はまさに新型コロナウィルスに振り回された半年であろう。
1月後半からのダイヤモンドプリンセス号内での新型コロナ感染者の急増とその対応、そしてその日々の報道から日本国内でのパンデミックが始まった。
その感染力の強さと芸能人の死という衝撃的なニュースで一気にコロナ感染が身近なものとして捉えられるようになったのである。
その後は外食から内食への急激な移行。
そしてこの業界もコロナ感染対策に追われることになる。
更に、4月には政府からの緊急事態宣言が発令され、経済が急速に停滞することになるが、逆にこの業界が食のインフラの中心と化し、3密対策と同時に食材供給の源となる様相となった。
総括して言えばこの上半期はコロナ特需に尽きるであろう。
ただしそれはあくまでも「特需」である。
特需はいずれ泡の如く消えていく。
それはおそらく来年のコロナ特需が始まった2月で消滅すると思われる。
その段階で予測されるのは、一年経過後の昨年比という呪縛が待っているという事実。
そして、新型コロナに対するワクチンや治療薬の開発という思惑。
その段階で再び人々の移動という行為が復活するであろう
そうなると、来年の2月からの業績は昨年比という視点で見ると相当なリスクを負うことになる。
それを予算という数値に置き換えて、現在の業績を検証していくことになるのであるが、この業界はあくまでも昨年比で評価される業界である。
ここから80%台や70%台に落ち込む企業や店舗が続出するであろう。
しかしここからが明暗のはっきりした状況が見えてくるのである。
元に戻る店舗と維持する店舗。
コロナ特需が泡となって以前の売上の戻る店舗もあれば、現場を維持して特需をきっかけに高いステージを維持し続ける店舗の明暗がはっきりするのが来年の2月以降の分岐点となるはずである。
その大きなポイントが素材に目を向けたかどうか。
ここに来て再び素材に目を向け続けてきた企業が日の目を見る時が来ているようだ。
内食化という買い物体験を通して店舗を評価する時代。
昨年に1割増で売り上げが上がったということは、その分その店舗の素材を購入された方がいたという事であり、それらの方が同じ素材を購入する場合にどの店舗を利用するか、リピートするかの判断を来年の2月までに完了するのである
来年2月以降は素材で支持の高い店舗が一人勝ちの時代となろう。
そして大手スーパー以上に健闘しているのが中小スーパーであろうか。
コロナ以前であれば、惣菜系を強化してきた昨今のスーパーに押されて競争力を失いつつあった、素材をコツコツと売り込んできた中小スーパーであるが、ここに来てその素材の良さを評価された中小は依然として高い伸び率を誇っている。
なかなか素材の良さをアピールできていなかった中小スーパー。
しかしこの状況において、大手よりも近くて短時間で買い物できる中小スーパーでの買い物体験をしたお客様が、その素材の良さを改めて再認識した中小スーパーであれば、今後コロナの不安が解消された後でも、そのまま内食化に踏み切る家庭にとっては食のよりどころとなるであろう。
そして下期の課題は基本と素材にあるのではないだろうか。
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コメント
dadadmaさん、コメントありがとうございます。
仮説を持ってこの下期を取り組む。
非常に大切なことだと思います。
是非ともその仮説を維持継続し実践し、検証を重ねることで大きな成果につながるのではないでしょうか。
多くは途中で挫折し、結果検証できずに終了してしまうことが多いようです。
投稿: てっちゃん | 2020年8月29日 (土) 06時35分
上半期を分析すると客数は減少したものの客単価=買上点数アップが売上と利益拡大に結びついたのではないでしょうか。下半期は買上点数を如何に維持するかにより来期の業績の明暗が分かれるのかと感じています。私は鍋料理提案で買上点数アップにトライしたいと思います。巣篭もり、団欒、主婦の不の解消に地域一番の鍋商材の提案はありなのかなーと。日配、生鮮とのクロスもし易く買上点数アップには効果があるのかと。
あと、弁当に和菓子はこれからのシーズン面白いですよ(笑)。
投稿: dadama | 2020年8月28日 (金) 20時49分