« 「私たちはどうかしている」から | トップページ | 本部の視点・現場の視点 »

2020年8月24日 (月)

素材に目を向ける

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。



2月に始まった新型コロナ騒動。

  そこから早半年が経過した。

その間には年度はじめのいろいろなイベントが存在いたはずであるが、全てこの新型コロナ騒動により吹っ飛んだと言ってもいいであろう。

  それほどコロナ禍の影響は甚大であり今でも続いている。

2月末からの節分、バレンタイン、ひな祭り、春彼岸、お花見、入園入学、ゴールデンウィーク、各種夏祭り、そしてお盆商戦。

  それら全てのイベントが今年はかき消されてしまった。

とは言いながらも、業績は二桁増が続く日々。

  コロナ感染の恐怖との戦いも緊張感の連続ではある。

コロナの第一波が終息したのも束の間、結局は第二波の到来となり、その渦中でお盆商戦。

  そして悲喜交々のお盆商戦が終了した。

まだまだ残暑は残るが、季節は秋へ向かって走り始めている。
各店の売場の装飾も商品もグロサリーを中心に秋冬への切り替えの最中であろうか。

  人々の暮らしも大きく変化した今年の前半。

その暮らしの変化に対して、我々小売業も変化への対応をしていくのがこの業界の使命であり永続して営業していく最大のポイントとなる。

  変化への対応。

今年ほどこのキーワードを重要視しなければならない年は無かった。

  この業界は常に変化への対応を求められる業界である。

しかし今年ほどこの「変化への対応」を余儀なくされ、実践し、そして食らいついていくことで食を提供をするというソーシャルワーカーとしての使命を果たすことになるということを自覚する年は無かった。

食の提供をするというインフラという意味では、まずは食を生産するという部分と、生産された食を提供する場という部分に分けられるであろう。

  食の生産が生産者やメーカーであり食の提供が小売業界である。

よって、食の提供以前に食の生産が前提であることは間違いないことである。
我々の仕事は、あくまでも生産された食を、仕入れて加工し陳列して販売するという場の提供の部分。

  しかし同じ食の提供の場としても企業により明暗が分かれている。

生鮮食品をメインに商売をするSM、総合製品を販売するGMS、簡単便利に立ち寄れるCVS、そして薬局から食品をカバーするようになったDRG等々。

  その中で一番需要が高まったのがSM。

人々の食の内食化。

  その暮らしの変化に最大の需要を見出されたのがSMということなのであろあう。

要は、生鮮食材の取り扱いが豊富なSMに人々の内食化という暮らしの変化に対して一番需要が高まったということだ。

  このことは何を物語るのか?。

人々の生鮮素材に対する需要の拡大から、生鮮素材に対する知識と知恵、そしてその源への関心が高まったということである。

  食の源とは素材そのものへの関心の高まりということだ。

この半年の間にお客様はどこの売場の素材の良し悪しをしっかりと把握してきたということである。

  グロサリー系の価格は見ればわかる。

しかし、生鮮素材は価格以上に自ら食してみないとわからないことが多い。

  この半年で食するという経験から明確に見えてきたということである。

「あのスーパーの豚肉は安いがカタイ」
「あのスーパーのスイカは高いが甘い」
「あのスーパーの魚は食べたら生臭い」

  このように具体的に素材の良し悪しを見抜いてしまった。

要は素材自体に真摯に取り組んできた企業が、ようやく報われているという現実が今なのであろう。

  そしてコロナ後においてもその傾向は残るであろう。

素材から即食に急速に戻るのか否か。

  それはリモートワークが残るのか戻るのか。

それと同じ視点で見なければならない。

  どちらが効率的なのか。

再び、しっかりと素材に目を向けるべき時代になってきたのではないだろうか。





|

« 「私たちはどうかしている」から | トップページ | 本部の視点・現場の視点 »

商売」カテゴリの記事

コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
新米の季節。
当方はまだ先の話になりますが、加工食品の売場はいち早く新米、朝食材料の展開がスタートしていますから、多いに参考になりますね。
そして彼の乱入にドキドキワクワクです(笑)。

投稿: てっちゃん | 2020年8月24日 (月) 21時25分

k,kさん、コメントありがとうございます。
平常に戻り、お盆商戦で苦戦した地域が再び活況を呈してくる。
これも予想通りでしょうか。
コロナ感染者数の高止まりが、人々の暮らしを停滞させ、巣篭もりを余儀なくさせられている当面はこのような状況が続くでしょう。よって今年は旬にこだわるよりも普段と相場安に転じているうなぎを相変わらずタイムリーに展開すれば結構な売上を稼ぐことができるのではないでしょうか。
k,kさんお得意の宝探しもタイムリーな展開で名物企画になりまたからね(笑)。

投稿: てっちゃん | 2020年8月24日 (月) 20時25分

内食化は今後もある程度は定着するでしょうし飽きさせないメニュー提案がポイントになると思います。旬の食材や晴れの日の提案・・・旬は秋を迎え一番食欲が高まる時期ですからチャレンジしていきたいですね。てっちゃんの近くに来られる某店長の新米と関連商品の売場。あの売場を是非こちらでも作ってみたいですね(笑)。

投稿: dadama | 2020年8月24日 (月) 16時23分

確かにそうかも知れません。好調だった前半の貯金を過去最低な盆期間に使い切り落ちる一方かなと思いきや又上がってきてます。今年は秋刀魚がないので四苦八苦しておりますが、何とかなってきました。生を見つけてお得品を日々提案してます。コレは9月いっぱい続くでしょう。
お客様を飽きさせないように何かを仕掛けながら定番は守る。残業もするな、させるなになってきてるので水面下で上手くやらねばなりません。まあ、いつもですが(笑)

投稿: k,k | 2020年8月24日 (月) 05時55分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「私たちはどうかしている」から | トップページ | 本部の視点・現場の視点 »