改めて想うこの業界
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
2月から始まったコロナショック。
当初は日本も甘く見ていた感はあろう。
しかしその後の流れは皆様も周知の通りである。
中国の現実からプリンセス号での感染とその対応から、その感染力に舌を巻き、いよいよ我が国にもその脅威がもたらされると各地域の知事達が動き出し、更に政府からの緊急事態宣言の発令によって世の中が一変した。
自粛を要請された業界とエッセンシャルワーカー達の存在。
そして我々業界関係者は、エッセンシャルワーカーとして認識され、改めて有事の際の食材を扱う業界の必要性とインフラとしての位置付けが再認識されたのである。
平和で安心安全な時代。
そんな時代には、我々業界は他の小売業や同業他社との厳しい競争関係に晒され、日々の売上や利益管理、そして人材不足からの就業条件の悪化に直面しながらの営業であった。
しかし、感染リスクからの外出自粛要請とコロナ感染の脅威からの自宅での食事に徹しなければならない状況において、我々小売業、とりわけ生鮮食材を取り扱う食品スーパーの社会的使命の重要性を感じる事態となったのである。
有事という環境。
例えば、地震や台風という天災による有事もあろうし、大規模な火災による有事もあろう。
更には、今回のような目に見えないウィルスによる感染によるパンデミックという事態もあろう。
そのような有事の際の時の我々業界の使命。
そこには、人間が生きていくために絶対的に必要な食材を取り扱い、安定した供給者としての重大な社会的使命が託されている。
それは平和で安心安全な時代には見えてこない使命である。
要は、この業界は平和な時代には空気のような存在なのである。
食品スーパーとして営業していて当たり前。
行けば食材が普通に販売していて当たり前。
従業員が客にチヤホヤしてくれて当たり前。
そんな存在なのである。
しかしひとたび有事になれば。
その必要性に対して、食材を販売する小売業へのありがたみを感じてもらう場面となる。
更に今回は食品販売業が一人勝ちの状況である。
想うのは、この業界の安定性。
それは過去からの有事の際にも感じていた。
しかし、それを強烈に印象付けたのは今回のコロナショックであろうか。
今この瞬間にも、この業界で長年就業してきて良かったと思っている。
入社してからは競争の連続。
それが、私の企業人生であり、つい先日まではこの競争という世界で自分を磨いてきたつもりでもある。
競合店との競争には多少なりとも自信が付き、競合店との戦いにおいては誰にも負けないと自負してきたのであるが、この状況はそんな自負など一変したのである。
そしていつの間にか「エッセンシャルワーカー」と評価されている。
どんな時代にも安定した職業。
学生達にはこの機会にこの業界を見直して欲しい。
どんな時代にもどんな有事の際にも、この食品スーパーという業界は有事の時ほどその使命が期待される業界である。
是非、来年度就職を控える学生達にはその事を考えて欲しいものである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとございます。
普遍の商売の原理原則と時代への変化対応業。
そしてそこに常に時代に要請される業界であることも事実なのでしょうね。
いろいろ言われては来ましたが、この業界無くして人々の暮らしは成り立たないということがより現実的に証明されているのだろうと思います。
投稿: てっちゃん | 2020年5月20日 (水) 12時57分
おっしゃる通りですね。
この業界は昔から「3K」業界と言われ平常時には不人気な業界ですから。然しながら何れはまた平常=競争原理の環境に戻るでしょう。更にはお客様の店舗に対する期待値や要求は増すと思います。フレンドリーな接客がこれからは負になるかも知れません。今の時代や社会環境に慣れたお客様が何を望まれているのかを常に把握しトライする行動力が必要な時期と感じます。小売業は時代対応業・・・過去の常識に捉われない事も必要なのでしょうね。
投稿: dadama | 2020年5月19日 (火) 20時13分