ドミナントという武器
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
昨日は自社の新店について記した。
そして本日はドミナント戦略について。
我々業界でよく耳にするワード。
ドミナントとは「支配的な」「優勢な」「優位に立つ」という意味を持つ言葉。
そしてドミナント戦略とは、小売業がチェーン展開をする場合に、地域を特定し、その特定地域内に集中した店舗展開を行うことで経営効率を高める一方で、地域内でのシェアを拡大し、他企業以上に優位性を狙う戦略である。
特に人口の集中するエリアにおいてこそその効果が高まるのである。
それは、ある特定のエリアに集中して出店することによって、地域特有の店舗設計や商品レイアウトが統一的に設計でき、物流においても効率よく配送が可能となり、チラシにおいても少ない配布枚数でより多くの店舗の商圏を網羅出来るというメリットがある。
更にはその地域での知名度の高さからの安心感も高まる。
あのお店ならどこも安心して買い物が出来るという知名度を出店後早々から期待できるのも大きなメリットであろうか。
そのエリアに新規出店する初顔の企業ほど時間を要するものである。
しかし、一度そのエリアで安定した信頼をお客様との間で結ぶことが出来れば、その後の二店舗三店舗目は容易に出店後の売り上げを軌道に乗せることができるのである。
当店もこの地に来てまる4年。
そして6キロ先とは言え自社の新店舗が3月末に出店した。
従来は当店より南に店舗が無かった。
そして新規自社店舗は当店の南6k先に出店。
これが競合店であれば、6k先とは言え多少の影響は出るであろう。
しかし自社店舗であればドミナント効果が現れるのである。
それは私自身もそんな経験を何度も積んできたから言えることであり、よく言われる自社競合と捉えるかドミナント効果を享受するという発想になるかで捉え方も変わってくるのかもしれない。
特にそれを感じるのはチラシ戦略に関してである。
当店が最南端の店舗であり、その更に南に新規店舗が出店した。
ということは、従来は当店の南側約5キロ先まで配布していたチラシが、更に半径5キロ程度増量されて配布されるということである。
当然にその中心には自社新店舗が位置するのであるが(笑)。
しかし、自店の名が載ったチラシ配布エリアが今までは配布されていなかったエリアに広がることになるのは事実である。
それをピンチと取るかチャンスと取るか。
チラシ配布エリアが広がるのである。
それも従来よりもより遠方に配布されるという事実。
これだけ取れば大いにチャンスであろう。
それを素直に取って、特に商圏の広がる週末やイベント時にしっかりとその対応をしたり売場の充実を図れば、たまたま来店したお客様の信頼を勝ち取り次回の週末やイベントにつなげることが出来るのであるから、この機に南方側のお客様を獲得する大きなチャンスであると言えよう。
それを自社新店とシェアすればいいだけの話である。
と簡単には言うが、やはり相手は設備も品揃えも最新のものを引用した競合店でもある。
獲得できるお客様もいれば引き抜かれるお客様もいる。
そして要はプラスマイナスゼロ以上を目指せばいいのである。
それを、このコロナ騒動というドサクサの合間を縫って強引にプラスにしていきたいところである。
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コメント
dadammaさん、コメントありがとうございます。
剛腕店長はまして聖地のそばですから、5月以降は聖地での開店直後からのリーモートライブ配信を見せつけようかと思っておりましたが、こんな状況で想い叶わずとなってしまいました(泣)。
まぁ来年には皆さんを呼んで大いにはっちゃけたいと思っております👍。
投稿: てっちゃん | 2020年5月 7日 (木) 22時00分
ある意味一番厄介な競合とも言えますね(笑)。しかしながら自社競合同士で切磋琢磨してゆけば企業のブランドや信頼感が高まるのですからポジィティブに捉えたいですね。
あちらの会の剛腕店長もご近所に来られるようで聖地はワクワクですね(笑)。
投稿: dadama | 2020年5月 7日 (木) 18時18分