管理力が問われる時
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
コロナショックにより我々業界も対策が急がれている。
そしていよいよこの業界にも具体的な要請が突きつけられてきた。
東京都内の要請とは言え、マスメディアによって全国へ放映されるわけであるから、見る人によっては自分のこととして受け止める方も多いであろう。
「なぜ、ここは入場規制しないのか?。」
そう言って怒鳴り込む客も想定されるであろう。
確かに、都内の狭小地に200坪程度で年商20億以上売上の食品スーパーが更にこの緊急事態にお客様が集中した場合の3密は想像できる。
しかし、地方スーパーともなれば700坪前後で年商も20億以下とは状況は異なるであろう。
逆に店外で並ぶお客様の不満を煽る結果ともなりかねない。
しかしそれも要請となれば絶対であろう。
そのように、現在は緊急事態宣言が下された日本である。
従来の常識を捨てる時である。
商売とは、接客とは、適正な衛生管理とは、という従来から培ってきたこの業界の常識でありマネジメントでありを一旦捨て去り、コロナという見えないウィルスの脅威を最悪の場面を想定して我々の行動を確立していく時なのである。
過去の安全で安心な環境下では無いことを自覚すべき時。
よって、今の状況や今後の状況を踏まえて危機管理を徹底すべき時であることを認識すべきであろう。
危機管理とは。
それはこの状況において「最悪のシナリオ」を想定して行動基準を策定し、末端までこの行動基準に沿って一律に行動する時なのである。
悔しいかなそれを実行しているのが中国かもしれない。
国家の在り方の形式が異なるということもあろうが、この環境下は「徹底」という言葉に置き換えて、規制、強制という縛りを全国民が持つことで国家の未来の安住が約束されるという認識に立つ必要があろうか。
非常事態宣言とはそれを宣言したと受け止めなければならない。
よって、我々小売業も従来の接客という常識を変えなければならない時なのである。
それは昨日のブログでも記したが、ウィルス感染のリスクのある行動に対しては来店された人間に対しても強制力を持って毅然とした態度で臨むべき時と認識しなければならない。
その認識に立つから政府の要請も理解できるのである。
そして我々店舗の人間も、従来の競争の世界での手腕は一旦脇に置いといて、店長としてリーダーとして管理力が問われているのが今なのだ。
売上拡大や競争力を競い合う時ではない。
如何に新型コロナウィルスの感染を店内で遮断するかが店長としてリーダーとして問われているのである。
その為にすべき事や把握すべき事。
店内施設その他の感染リスクの低減。
従業員やお客様の感染リスクの低減。
更には店内感染の場合のリスク低減。
もはや上記のように、いつ店内からまたは従業員から感染者が出てもおかしく無い状況となっている。
明日にでも当店の従業員から感染者が出た場合。
そんな状況を想定した場合のリスク低減とはどのような普段からの我々の行動であり決め事であるかということを事前に末端のパートさんまで周知徹底しておくことが必須項目となる。
“個人情報が・・・”
従来であれば個人情報を守ることが最優先だったかもしれないが、この緊急事態宣言下の日本で優先すべきは個人の体温の情報以上に上司が部下の体温を把握してその基礎体温から今日の体温がどの程度上昇したのかそれとも平熱であるのかの把握であろう。
そして体温が37.5度以上になった場合には自宅待機させ、その方の直近の体温がどのようなトレンドで変化したきたのかの履歴把握が必要であろう。
それの有無によってその後の店舗でのダメージが大きく異なるのである。
もはやリーダーの最優先すべきは売上対策ではなく、コロナウィルス感染からのリスク回避というマネジメントに完全に移行したと言うべきであろうか。
リーダーに求められるマネジメントはそこに極まるのではないだろうか。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
そのような機会は来るでしょうが、心配なのは聖地がそのままの姿で存続していてくれるかどうか。そちらの方が不安でいっぱいです。
投稿: てっちゃん | 2020年4月25日 (土) 23時42分
当社にも連日お客様のクレームが届いております。てっちゃんの言われる通り個店事の特性は異なりますから店長をはじめ管理職の手腕や連携がとても大切な時期だと思います。ご年配や身体の不自由な方への配慮要請など益々店舗の管理能力が問われる時期ですね。暫くは厳しい戦いとなるでしょうが、一刻も早く収束して美酒を交わしたいものですね。
投稿: dadama | 2020年4月25日 (土) 18時20分