テセウスの船から
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
今日は日曜日。
芸能ネタの日(笑)。
以前にもこのブログで書いた芸能ネタの「テセウスの船」。
それにしても「テセウス」って何?。
まずはテセウスから紹介しよう。
「テセウスは、クレタ島にいた怪物を倒し、船に乗って無事に故郷に帰還しました。
村の人々はテセウスを“英雄”として、テセウスが航海した船を重要なものとして保存する事に。
しかし年月が経過するとともに、船の部材は次々に劣化をしていきます。
そのため、朽ちた部材は新たな部材へと取り換えられ、テセウスの船は修理・保全される事になりました。
やがて元々使用されていた部材は一つも無くなり、全てが新しい部材へと置き換わってしまった「テセウスの船」。
全ての部材が新しくなった「テセウスの船」も、テセウスが航海をした元の船と同じ船であると言えるのでしょうか?」。
ネットで検索で上記のような説明文が載っていた。
要は、それを形作る一つ一つの素材が全て入れ替わったのに、それは従来通りのテセウスの船と言えるのかという論理的な問いなのである。
例えばそれはアイドルグループに例えようか。
AKB48というグループが登場した。
そのグループは当初は一期生10名からスタートしたアイドルグループであったが、その後二期生、三期生と続きどんどん新たなメンバーが入ってきたと同時に、一期生が順次卒業していき、今では誰も一期生が存在しないメンバー構成となってしまった。
さてこのアイドルグループは AKB48と言えるのだろうか?。
それを論理的に結論づけようとする行為が、ギリシャ神話に載るほどの遠い昔に存在し、この議題に対して哲学の思考議論された議題であったという。
それがこのドラマのテーマ。
ということは、今回のテセウスの船の本意とは、今現在の環境に疑問を持つ人間が、その歴史のスタート次点に帰り、その行動によって歴史が変わり、違った結果として現在を変えること自体が、本当にその人間の人生と言えるのだろうかという問いをドラマを通して視聴者に問いかけていくドラマであろうということだろうか。
このドラマの今までの経緯で言えば、自分の父親が殺人犯として現在勾留中であり、その事実を隠して生活してきた主人公がその真実を確かめようと現場に行った時に、何故か、その時代の過去に舞い込んでしまうという、あり得ない状況からドラマが始まるのである。
そして、過去の事実の中で彼の活躍により変えられた部分と変えられなかった部分が生まれていき、その途中経緯の中で真犯人が誰なのかを追及していくドラマであるのが現在の途中経過なのである。
流石は日曜劇場でありどんどんこのドラマにのめり込んでいってしまう。
しかし上記のように、彼が過去に戻ることによって、事実が一部変えられてしまうという設定でドラマが進められていくのだが、そこに「テセウスの船」というドラマのテーマが設定されているのがミソであろうか。
そう考えると最終的にはテセウスの船の議論に向かうのではないだろうか。
彼の行動は果たしてその後の彼の人生をどう変えてしまうのであろうか。
そして、彼の過去の時代に起こした行動は、結果的にその後の事実にどう影響を与えたのか。
それらの問いが後半の見どころであろうか。
是非、そこの人生論に注目して見ていただければと思うのである。
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コメント
ただのバイトさん、コメントありがとうございます。
マーケット・イン
プロダクト・アウト
なるほど、今まで何気なく耳にしていた言葉ですが、このような違いがあったのですね。
そう考えると、マーケット・イン、とはどちらかというと本部や企業主導でお客様の変化に合わせてハードの部分や店舗レイアウトを配置していき、チェーンストアとして誰がやってもそこそこの支持を受けられる状態にしておいて、お店の担当者はプロダクト・アウトの視点でいかに自分が惚れ込んだ商品や自ら選択した商品を自分の意志と創意工夫でお客様に共感していただくというスタンスになるのが理想の姿でしょうか。
無意識に藤稔を自らの意志に任せて売り込んでいた某店長はまさにプロダクト・アウトですね(笑)。
投稿: てっちゃん | 2020年2月12日 (水) 07時20分
まさか僕が芸能ネタにコメントするとは思わなかったと思います、笑
しかしちょっと気になる点が、というのと、最後には「なるほど」と思わせて見せますよ、笑
まず
>AKB48というアイドルグループ
はい、これ間違いです、笑
彼女たちはアイドルではありません。アイドルとは偶像という意味です。彼女たちは偶像ではありません、リアル、本物です。本気でセンターを取りに行っています。
秋元康氏は彼女たちをアイドルグループではなくてAKB48という1つの「プロジェクト」という言い方をしています。他の派生形のグループもコンセプトの違うプロジェクトです。
AKBの場合のコンセプトは育て芸ビジネス、最初から美人ではなく、洗練されていなかった少女がファンによってどんどん綺麗になっていく、自分が育てたという実感を持つから離れない。
そして彼女たちは一人ひとり所属している芸能事務所が違う、バラバラです。だから本気でセンターを狙いに行くのです。ファンが望む偶像を演じているのではないのです。センターになりたいから目指すのです。
彼女たちが何故こんなにまで人を惹き付けるのかと言えば、それは藤稔を大量陳列していた店長さんと同じ目をしているからです。
これがジャニーズでセンター争いなんてやってみたらどうなるでしょうか。同じ事務所、どうしても嘘っぽくなります。台本が存在するんだなとわかるようになりますね。
またファンの望むような姿をどうしても演じるようになり、表では見えないところでモチベーションの維持やメンタルケアに事務所のマネージャーは多く時間を割くことになるでしょう。
しかしAKBは違う。ゲームに夢中になっている小学生のように、メンタルだモチベーションだなどとはならない。やりたいから、なりたいからやっているのだから。
「マーケットイン」、「プロダクトアウト」という概念があります。
かつての製造業、メーカーは作り手の作りたい、良いと思っている商品を世に生み出して、自ら希望価格を付けて販売していました。良いものを作れば世間は受け入れると、これがプロダクトアウトです。
しかしそれでは顧客、消費者が置き去りではないかとなり、消費者が望むもの、需要があるところに沿った商品を(つまりすでにマーケットが存在しているところに)投入(イン)しようとなったのが「マーケットイン」です。食品スーパーはこの考え方が主流ではないでしょうか。
しかし一回りしてもう一度「プロダクトアウト」の時代になろうとしている。お客様に合わせて、需要があるところに合わせて、ではなく、新しい価値を自ら作り出して(プロダクトアウトの直訳ですね)需要を作っていく。AKBはまさにこちらです。
(ちなみに二元論的に言うと野菜はマーケットインのジャニーズ、いつもファンの望む偶像の姿を演じ続けなけばならないのです。逆に果物はAKBのプロダクトアウトです。自らが望むものを、時には新しい価値を本気でぶつけられる。野菜のオペレーションほど心が折れるものはありませんよ(笑) でもモーツァルトだってトルコ行進曲のような大衆の耳に馴染む曲も作れば、難解なレクイエムみたいな我が道を行く曲も作っていますね。)
ちなみに個人的な主観で言えばマーケットインという考え、僕はもううんざりしています。昨対いくら、昨年100売ったから今年も100売ればいいや、では緩やかに衰退していきますよ。
成功している物には必ず理由があり、そこには業種、分野を越えて学べる事がたくさんあるのです。
「映画・テレビ」というカテゴリーですが、「マネジメント」「モチベーション」「商売」のカテゴリーでもいい話になりましたね、笑
投稿: ただのバイト | 2020年2月12日 (水) 03時28分
kazuさん、コメントありがとうございます。
このドラマのテーマ「テセウス」とストーリーがどう連結していくのか。
それを思うだけでも今から胸がワクワクしてきますね。
あと数話でその意味が見えてきそうですね。
投稿: てっちゃん | 2020年2月 2日 (日) 21時18分
kazuです
なかなか深い所に意味を持つ言葉ですね。
我々の企業も「テセウスの舩」なのでしょう。創業者が起ち上げその周りを固めていた従業員も創業者の理念の元にMDを展開していた事と思います。
しかし現在では屋号は同じであっても経営する側・従事している側も創業時とは全く違うのが現実です。
屋号は同じでも違う企業として運営しているのはまさに「テセウスの舩」なんでしょうね。
投稿: kazu | 2020年2月 2日 (日) 10時11分