ポイント還元その後
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
昨年の増税。
業界ではポイント還元事業が話題となった。
5%還元対象企業と除外企業との格差。
資本金五千万円以下を対象とした還元事業。
そして10月からの増税の幕が切って落とされた。
その後の業績はどう影響しているのだろうか。
経済産業省の1月10日のこの件に関する発表によると、
効果があった企業 〜 38.7%
効果の無かった企業 〜 61.3%
という結果であったらしい。
要は、6割は効果が無かったということ。
この結果をどう見るかだろう。
軽減税率と5%ポイント還元。
この両方のメリットを考えるならば、5%還元導入企業のほとんどがポイント還元事業の恩恵を受けて当たり前という先入観があるのも事実。
しかし現実には上記のような結果となっている。
“意外に5%ポイント還元の効果って無いんだ”
私もそんな印象を持ってしまったのは事実。
しかしそれはポイント還元対象店舗であるという事実であって、それ自体がお客様にとって何が変わったかという視点で見ると、上記のような結果でしか無かったということであろうか。
ポイント還元対象店舗以前のあるべき姿。
それは、結果として最終の精算段階で購入金額に対してポイント(現金)が返ってくるというというだけの話であって、お客様がそのお店を選択し、魅力ある商品を購入するかどうかという問題とは別物である。
“当社は5%還元対象企業だからメリット大”
しかし逆にその競合店が5%還元対象外の企業が危機感から、自社や自店での対抗策を講じていたら。
5%還元対象企業の差別化は相殺されてしまうかもしれない。
ポイントによる販促の怖いところはそこである。
ポイント還元頼みの企業努力に終始してしまうこと。
売り上げ対策 = ポイント販促。
この構図から抜け出せなくなってしまうこと。
よって、昨年はポイント5%還元で業績を伸ばせたから、今年は10%還元へ。
そんな安易な企業努力に終始するあまり、現場での実質的なレベルアップには繋がっていないという事実。
結果として競合店との現場レベルの格差の拡大。
よくあることである。
我々の業界はあくまでもリアル店舗での評価。
ここを見誤っては本質から乖離していくだけである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
何れにしても今年の7月からの結果で企業の取り組みの実態が見えてくると思います。
それまでにどれだけ自力がつけられるか。
チャンスをモノにするか手放すか。
結局は事業者次第なのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2020年1月25日 (土) 23時52分
私もこの施策によってスマホ決済を積極的にする様になりました(笑)。しかしながら5%還元が目的ではなく購入したり消費した商品の決済手段が偶々選択出来るだけであったのも事実。
消費者は節約動機からの行動であって決して購買意欲を高めようとは思わない。施策終了間際の駆込み需要位しか事業者には恩恵を感じられないと思うのですが。
投稿: dadama | 2020年1月25日 (土) 20時45分