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2019年10月 9日 (水)

万引きと向き合う

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


小売業、とりわけ300坪以上のお店では万引きへの対策も仕事の一つとなるであろう。

  一言で万引きというが様々な形態がある。

いわゆる万引き犯という言い方をされる場合には、あくまでも個人での犯行が主で、その目的は生活に困っての食材の窃盗が主であろうか。
中には、病気に起因する方もいるかもしれない。万引きによって日々のストレスを紛らわすという方も過去にはいた。また拒食症により万引きにてそれを紛らわすという方もいるだろう。

  そんな方達は万引き自体を罪として意識はしているのである。

逆に窃盗犯という万引きのくくりになると、もはやこれは罪の意識以上に万引きした商品を転売して稼ごうというどちらかというとビジネスとしての犯行意図が高い連中である。

  当然に組織的にチームを組んで犯行に及ぶ。

私のお店にも連続して同じ犯人が別の商品を窃盗して警察に被害届を出した経緯もある。
刑事さんも、今度この顔の犯人が来店した段階ですぐに警察に通報してください。

  間違っても皆さんで捕獲しようなどとは思わないでください。

要は、後々にどんな復習が個人的にあるかもしれないというリスクと、捕獲する場面で凶器で負傷するリスクを懸念するからであろう。

  よって同じ万引きでもある程度区別して対応する必要はあろう。

先日、Facebookにある万引き犯に対する対応がアップされた。

  非常にいい話でもあり、参考になると思い、敢えてこの場で披露したいと思う。

Facebookのてっちゃん会グループに万引き犯に対してのある問い合わせが挙がった。
ある中年のお客様が買い物袋を持参して来店されるが、来店された時は全く何も入っていない袋がレジ精算時には満タンに膨らんでいるにも関わらず、買い物金額がせいぜい500円以内。
  
  明らかに袋に万引きした商品が詰め込まれている。

カード使用により氏名、年齢、住所等は検索にて明らかになっている。

  さて、どうすべきか?、との問い。

多くのメンバーから意見が寄せられた。

  概ねは捕獲して警察へ。

そんな意見が多かったようだ。
そして、いろいろなアドバイスが挙がった。

  その中に、「捕まえるのではなく、助ける為に」

そんな意見が挙がったのである。

  単に事件を明らかにして犯人を捕まえること。

これが目的ではなく、警察に捕まった後にしっかりと反省し、厚生してからも以前同様に自店を愛用してくださるお客様として来店してほしいという願いから、万引き犯を助けるという意味で一旦捕まえるという意図が大切ではないか、という意見。

そして、そんな多くのアドバイスを得た記事のアップ者は、後日その万引き犯が来店して同様に買い物袋を満タンにして店外へ出た途端に、他の従業員とともに声を掛け、袋の中身を確認して万引き犯と確認してから警察に電話をした。

  そこからが非常に感動的であった。

その女性の副店長は、警察だけは呼ばないでと泣き叫んでいる犯人の手をしっかりと握りしめ心を落ち着かせ続けた。

  警察に電話した時も、警察が駆けつけるまでの間も。

その間に副店長は犯人に言った。

  「反省したらまたうちの店に来てください。」

他のお店で同様の犯行を繰り返すくらいなら、うちのお店に来て買い物袋を預ずけ、病気が出ないようにしてから買い物をして帰すから、と。

  捕まえたんじゃなく、助けた。

その副店長の心理は複雑であった。
再び、その経緯がFacebookにアップされた時、他のメンバーからも労いの言葉が多数掛けられた。

  そんな役割を担わなければならないお店の幹部。

地域に根ざすお店の、いち典型ではないだろうか。










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コメント

第01肉屋さん、コメントありがとうございます。
私も感動しました。
賛否両論あるでしょうが、リアル店舗での一対応事例ではないでしょうか。
人間同士お互いに助け合いながら生きていくという本来の姿。そんな本来の姿が失われていく現代ですが、その本来の姿を見せて頂いた事例ですね。

投稿: てっちゃん | 2019年10月10日 (木) 09時41分

感動した!
私の配属しているスーパーは月1、2回のペースで万引き犯を捕まえています。

2、3か月前、初めて万引き犯を事務所内で身柄を確保して警察が来るまで対応待ちしていたのですが、その対応が酷かった。

事務所は、パソコンが唯一ある場所でPOPを作ったりスケジュールを入れたりと忙しい場所を、わざわざ万引き犯のために、場所を与え、警察もなんでか、警察車両に連れて行かずに、事務所で1,2時間 延々と質疑応答をして、作業が全然出来ないという悪質はケースに出会ってしまいました。
犯人の身柄確保から4時間くらいかかって警察車両に乗って行きましたが、そんなに時間をかけるもんなのか?と心底思いました。

(その女性の副店長は、警察だけは呼ばないでと泣き叫んでいる犯人の手をしっかりと握りしめ心を落ち着かせ続けた。)

いや、あり得ないほど感動しました。
上のような対応が出来れば、犯罪の抑止になると思います。

投稿: 第01肉屋 | 2019年10月 9日 (水) 21時26分

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