新品種
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
さて皆さんに質問です。
「クイーン・ニーナ」。
この品名は何の商品の名前でしょうか?。
その部門のバイヤーであれば即答できるでしょう。
しかし、それ以外の役職の方であれば、さっぱりわからないであろうか。
先日、ある部門チーフから言われた。
「店長、今週はクイーン・ニーナを仕掛けましょう」
「甘くて美味しいですよ。これは惚れました」
なんとなく、見えてきたでしょうか(笑)。
第1週目と第2週目は藤稔を仕掛けた。
そして第3週目はシャインマスカット。
そして、今回は「クイーン・ニーナ」を仕掛ける。
もうお分かりでしょうか。
そう、ぶどうに品種でした。
ネットでクイーンニーナを調べると、2011年に品種登録された比較的新しいぶどうの品種である。
安芸津20号と安芸クイーンの交雑らしい。
上記の品種自体はよくわからないが、最近注目の品種だという。
そして、チーフに勧められてクイーンニーナを試食してみた。
確かに「甘い」。
ぶどう自体が数ある果実の中でもトップクラスの糖度を誇るが、その中にあってもこのクイーンニーナは甘い方だ。
そして、気になったので糖度計で糖度を計ってみた。
21度以上の測定結果だった。
先週仕掛けたシャインマスカットも21度を超えており、シャインと同等の糖度を誇るということは、これはこれで一つのウリになるであろう。
早速バイヤーに連絡して週末の数量調整に入った。
ぶどうという果実。
7月のデラウェアに始まり8月後半から9月に最大ピークを迎える果実。
軟皮果実とも言われ、鮮度落ちが非常に早く、適性な仕入れと売り切りを図らないと大きなロスにつながってしまう果実の代表格であろうか。
よって、どの企業も積極的に単品量販を仕掛けづらい商品でもある。
この時期であれば豊水梨が市場に出回るため、どちらかと言えば豊水梨やグレープフルーツ等を大陳している企業や店舗が多いと思われる。
その方が日持ちもするし管理も楽だからである。
しかし、美味しさといった面ではどうであろうか。
確かに、梨だってグレープフルーツだって美味しくない訳ではないが、糖度という面から言えば、ぶどうの糖度は圧倒的に高い。
糖度が高い = 美味しい。
上記の方程式に従えば、この時期のぶどうはいずれも今一番美味しい果実であることは間違いないであろう。
今、ぶどうを仕掛けなくていつ仕掛けるのか。
私は、そう思う。
確かに鮮度落ちも早いし痛みも早い。
そして他の競合店で仕掛けないという意味では、担当者の腕の見せ所でもある果実なのである。
更に不思議なことに、700円以上のぶどうを仕掛けると、単純にその売上が果実全体に乗っかり、青果の売上を単純に底上げしてくれるのである。
果実とはそのような力を持っているのである。
特に、今の時期のぶどうはそうだ。
だから売れば売るほど青果の売上を底上げしてくれる商品となる。
そしてそれが9月のMDなのである。
10月からはいよいよ蜜入りのリンゴの入荷が始まる時期。
果実で旬をしっかりと掴み取り、お客様のロイヤリティーを高めていきたいところである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
バナナというぶどう。
調べてみました。
http://navicity.up.seesaa.net/image/banana.jpg
確かにバナナを連想する形態ですね。
投稿: てっちゃん | 2019年9月26日 (木) 08時22分
りんごも品種が豊富で楽しいですが、即食のお手軽さではぶどうも面白いですね。「今週のぶどう」などコト化して購買意欲を高めるのも良いですね。バナナという名のぶどうはご存知ですか?(笑)。
投稿: dadama | 2019年9月25日 (水) 13時45分