小売業の一石二鳥
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
我々の業界の業績対策。
やはりメインは売上であろうか。
その他には、荒利額、荒利率、ロス率等の分析が、荒利額を改善させる為のベースとなる数値であり、点数や点数単価、客数、客単価の分析は売上拡大への志向の強い数値分析となるであろう。
上記数値はが現場の担当者に課せられる数値であり、店長クラスになると店舗の経常利益や純利益まで課せられる企業もあるだろう。
しかしいずれの数値も売上を上げることで全てが癒されることになる。
それは、以下の方程式からも明らかである。
売上 = 客数 × 客単価
売上 = 点数 × 点数単価
客数を如何に増やすか、点数を如何に増やすかという分析は、そのことによって売上拡大を図ることになる。
また、客単価や点数単価を如何に上げるかという分析から、買い物かごに如何に多くの商品を入れていただくか、魅力ある商品の効果的な展開によって如何に高単価商品を買い物かごに入れていただくかを分析するようになる。
このように売上という額を上記のように分解することによってより具体的な我々の行為を引き出すことになる為、売上拡大の為の具体策がどんどん行使されることになる。
また売上と同等以上の数値としての荒利額に関しても以下の方程式が活用される。
荒利額 = 売上 × 荒利率
結局は、荒利額も売上金額にひきづられて上昇していくことになる。
また、ロス分析も以下の方程式がある。
ロス率 = 売上 ÷ ロス額。
要は、ロス率も売上が上がればロス率は低下していくという図である。
要は売上拡大が全てを癒してくれるという論理的根拠がそこにある。
上記の方程式から、
売上が上がれば、「荒利」が上がる。
売上が上がれば、「ロス」は減る。
売上が上がれば、「点数」は増える。
売上が上がれば、「客単価」は上がる。
そのような構図が見えてくることになる。
売上を上げるためにその中身を分析する。
しかし、点数、点数単価、客数、客単価の4つの要素を突き詰めていけば、売上は必ず上がっていくもの。
そして逆もまた真なり。
要は、経営上のほとんどの業績は「売上」が全て引っ張っているのである。
よって、我々の最終的な業績対策は、売上拡大に尽きるのである。
そしてそれは生産性においても同じこと。
売上が上がれば生産性も上昇する。
よって、売上拡大によって人員増も可能となり、より充実した売場作りが可能となる可能性が高まる。
結局は売上拡大が我々業界の最大の癒しとなる。
そしてそれは、いろいろな業績対策を講じる為の一石二鳥の効果となって帰ってくるのである。
経営上のバランスは大切であろう。
少ない人材で如何に効率よく荒利を稼ぐかという視点から見ると、荒利率の改善や、その為のロス率改善も一方では検討すべき項目ではあるが、同時に荒利率改善やロス率改善が競合店との関係においてはお客様を奪われる可能性もあり、ここへの切り込みは非常に神経を要する部分でもあろう。
まずは現場での重要な対策は依然として「売上」であろうか。
| 固定リンク
コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
点数を伸ばす「変数」。
客数を伸ばす「変数」。
単価を伸ばす「変数」。
細部の数値を伸ばす為に自分が持つ「変数」と言う引き出しをどれだけ持っているか。これが能力なのだと思います。
その引き出しを開けて行使し数値を変えることができる力が実力でしょうか。
実力をつけるには知識を知恵に変換する為に数をこなして自分の引き出しの中身を増やしていくこと。
そんなPDCAを回していくことが重要なのだろうと思います。
投稿: てっちゃん | 2019年7月29日 (月) 08時45分
売上 = 客数 × 客単価
売上 = 点数 × 点数単価 ここは売上と言うより客単価ですかね。
何れにしてもこの簡単な公式にあるにも関わらず変数が無限に存在し答えが見いだせない。答えがないからこそ楽しみや悩みも生まれるのですが。そのそも客数って何?貴方の売場の買上率は? カテゴリーの買上点数いくつ?こんな質問をする店長はデータ信奉主義者で商売なんてわかっちゃいないと言われるかも知れません。もちろん出身母体の得手不得手があるからこそ数値検証は必要であるのですがそれ以上に担当者に受け持ちの売場の現実を理解してもらう為に有効だと思うのです。意外と担当者は知らない(笑)。客観的データに基づきどの変数を動かす事が売上に結び付くのか?前述の2つの数式は頭で理解する事より、実践して数値を動かす事が大切ですね。100円の商品を一品買わせる事の難しさや奥深さが見えて来ると思うのです。
投稿: dadama | 2019年7月28日 (日) 16時16分