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2019年6月25日 (火)

魚の三大デメリット

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


ようやく鮮魚部門の下落傾向に歯止めがかかったか。

  最近の鮮魚部門の業績を見るとそんな感じがする。

しかし、鮮魚部門のメインである丸魚や生切身の負の部分はいまだに解決されてはいない。

  食べづらい。
  焼きずらい。
  アラが出る。

これが、鮮魚を取り巻く家庭での調理時の三大デメリットである。

  骨があって非常に食べずらい。

骨を除去するのに、もしかすると両手を使って手指をベタベタにしながら骨を取るという作業。
昔はそんなの当たり前で、それを舌で舐めてそのまま箸を持って食べた時代でもあったが、今の若者には両手で魚を捌きながら食べるという習慣はないであろう。

それでもどうしても骨が取りきれずに、口に入った小骨を食べながら舌で口先まで持ってきて手で取り出すという行為も出来ないであろうか(笑)。

そのまま焼くのは簡単だが、そこから先の面倒くささがどうしてもつきまとう。

  よって、「骨なし」の切身が人気なのもよくわかる。

また、家庭のキッチンのスタイルが変容し、ダイニングとキッチンが同じ空間に位置するレイアウトが一般化し、キッチンからの煙や匂いがダイニングにダイレクトに流れてしまうとい状況を嫌い、魚料理や焼き魚というメニューを嫌う家庭が増えてきているのも現実であろうか。

  レンジでチン対応パックの拡大はそれを物語る。

煙を出したくない、骨とりも面倒、でも魚が食べたい。

  そんなお客様の要望に応えての商品開発。

それがレンジでチン対応の魚料理である。

  本当に便利な時代になったものだ。

しかし、まだまだメインの商材には至っていない。

そして、最後の負は「アラ処理」。

  魚から出るアラの処理である。

家庭でゴミを出したくない、特に生ゴミは週に2回程度しか回収に来ないため、アラの痛んだ匂いがそれこそダイニングを充満させるのである。
これも、ある意味魚を焼いた時の匂いや煙を嫌う傾向と同じであろう。

  生臭い匂いを家中に充満させたくない。

よって、極力スーパーで調理加工された状態で購入して持ち帰りたいというニーズ。

  今やいわしは「開き」や「ドレス」の商品動向の主たるSKUとなっている。

そかし、それほどデメリットもあろうが、魚需要は上記の課題を多少なりとも解決していけば、再び食卓を賑わす商材として未来は明るいと思われる。

  健康に生きたいから。

特に、50歳を超えると自ら摂りたい食事やメニューからフライヤ天ぷら、肉類を外していく傾向になっていく。

  それは自分がそうだから。

最近の仕事での昼食は、どちらかと言えば寿司、おにぎり、サラダ等がメインとなっている。

  従来のようなコテコテの弁当を嫌う傾向になってきた。

自分の胃がそれらを受け付けないのである。
おそらくそれは50歳を越えた方なら、誰でも経験のあることなのであろう。

  それだけ劇的に食生活が変化するのである。

そして、そんな年齢の方が今後ますます増えていくわけである。
先日の、てっちゃん会でのある成功事例の報告でも、骨無し切身の提案が鮮魚部門の業績を底上げしているという事例もあった。

  鮮魚部門の負の解消。

そのことを進めていくのが食品スーパーの役割でもあろうし、差別化の見える化でもあるのだろう。










  

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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
私の記憶にある限り、「ビフテキ」を一番最初に食べた時は、こんなもの食えるか!と激怒しました。おそらく輸入のももステーキを何度も冷凍解凍したものをデパートの屋上で食わされたのだと思います。
それですもの、魚が肉に勝っていた時代だったのでしょうね。
そしてこれからは、魚をフォークとナイフで食べる時代だと勝手に思っています。それが若い世代のおしゃれな食卓かと(笑)。

投稿: てっちゃん | 2019年6月26日 (水) 00時16分

h.hさん、コメントありがとうございます。
てっちゃん会当日等々の慌ただしさでメールチェックできませんでした。申し訳ありませんでした。
後ほど返信いたします。

投稿: てっちゃん | 2019年6月26日 (水) 00時11分

k.kさん、コメントありがとうございます。
→「鮭」が切り身で泳ぐと思い込む。
これは決して笑い話では済まなくなりますね。
そして想うのは、骨まで柔らかくしてくれる電子レンジが開発できないものかと思っています(笑)。

投稿: てっちゃん | 2019年6月26日 (水) 00時09分

sakaeさん、コメントありがとうございます。
私がこの業界に入社した当時と比べても、品揃えは大幅に変動してきたと思います。そして当時はまだまだ鮮魚部門が精肉部門よりも売り上げが高い時代であり、そんな店舗が多くありました。そして意外にも海辺のお店ほど鮮魚部門が弱かった(魚は買うものじゃないという発想)。
これからは、魚とは知らずに魚を食べている時代が到来するのではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2019年6月26日 (水) 00時04分

昭和世代には羨望の的であったビフテキ(笑)が当たり前に食せる時代、魚離れと言えども機内食はbeef or fish?ですし、寿司はもちろん缶詰もシーチキンをはじめサバ缶、イワシ缶云々、魚はしっか食べているんですよね。但し丸魚を箸で器用に食べるのは日本人の食文化であり守るべきものではありますが、食の欧米化が進む中、魚の食材としての提供も変化対応する必要はあるのでしょうか。若い世代は箸もまともに使えませんから。

投稿: dadama | 2019年6月25日 (火) 22時27分

個別でご相談したい事項がございまして、6/12 10:25頃にプロフィールに記載のあった@nifty.comのメールアドレスにメールを送らせていただきました。メールが生きてないのかもしれないと思いこちらにコメント差し上げました。
お忙しいところ大変恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

投稿: h.h. | 2019年6月25日 (火) 21時10分

当社でも骨無し干物、漬魚は約1/3にまでなりました。食べて思うのは骨がないから縮む。小さい干物になります。お客様のメインも若いママがお子さんにではなく高齢者にうけてます。誤嚥防止でしょう。 アラは袋に入れて冷凍庫に入れれば匂いは無いのですが知らない人が多いのでしょうかね。今度提案してみます、同時に食育に力いれないと鮭が切り身で泳ぐと思い込むちびっ子が増えてしまいますね!それは避けたいです。自然界から命を頂戴して人間は生きていける。大事な話です。

投稿: k,k | 2019年6月25日 (火) 20時49分

私は肉屋ですが、肉よりも魚が好きです。昼食はこってりのものは避けて、肉や揚げ物が入っていない弁当を買っています。
鮮魚部門は今変化の真っ直中でこれからどんどん変わっていくのでしょうね。私が定年を迎える頃の鮮魚売場がどのように変化しているのか想像しただけで楽しみです。もしかすると、魚を食べる習慣自体がなくなっているかもしれないですね。

投稿: sakae | 2019年6月25日 (火) 20時14分

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