店舗入口の魅力
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
昔からよく言われるこの業界の言葉。
「青果はお店の顔」。
概ねのスーパーマーケットの入り口には「青果部門」が配置されることが多い。
店舗入口 = お店の顔。
その関係から、入口に配置されることの多い青果部門が「お店の顔」という位置付けとなり、お店の顔としての役割を担ってきたことは間違いないだろう。
そしてその名の通り青果部門の集客力は店舗業績を左右させることが多い。
青果部門の特性として、常に食事のメニューの中心素材であり、相場に左右される為の価格感度の高い部門でもある。
その部門が店舗の入口に配置され、入店直後のお客様の買い物行動を一気に喚起させる要因となる為、各企業とも青果部門を戦略部門と位置づける企業が多いと思われる。
青果が強ければお客様の来店動機が高まる。
そして、お客様の来店動機を高めておいて、そこから続く鮮魚、精肉の素材部門にて客単価を高めていくという戦略。
そう考えると、店舗入り口とは我々食品スーパーにとっては「命」とも言える場である。
入店早々から購買動機を如何に高めるか。
そこに食品スーパーの店長は、思考を組み立てなければならない。
“この入口の魅力度で競合店に劣ってはいないだろうか?”
しかし、意外に入店直後から、早々にワクワクドキドキを覚える店舗とそうでない店舗がはっきりと明暗が別れる店舗が多いように思う。
店舗入口をどんなイメージにするか?。
これは、各部の商品配置で決まり、その配置をコントロールできるのは店舗の店長だけであろうか。
入店直後の感度。
この感度を感じることができるのは、お客様とお店の店長だけであろうか。
入店直後の感度。
季節感、鮮度感、価格感、賑わい感、豊富感等々。
“ここで大いに買い物をしたい”
入店したお客様にそう思わせる雰囲気を感じることができるかどうか。
それは店舗入口で決まると言っても過言ではない。
それほど、入店したお客様の感度の違いは明確に店舗入口で左右されるものであるから。
入店して今の季節感を感じるか?。
入店して今の相場感を感じるか?。
入店してお買い得感を感じるか?。
入店して我が幸福感を感じるか?。
そんな感度を入店早々に感じることができるような売場、媒体、展開が重要であると考える。
入店して正面にその日のお買い得な野菜類が展開されている。
入店して右手に彩り鮮やかな生花が所狭しと展開されている。
入店して左手に子供の日の柏餅や菖蒲が力強く展開されている。
入店して正面奥の果実売場では子供の大好きなカットパインが大陳。
等々、そこに立ったお客様が、その後の他部門の買い周りを期待させるような展開が入店直後に直感的に感じることができるかどうか。
そしてそれが毎回確実に期待を裏切らずに各部で展開されている。
それが、確実にリピーターを増やしていくのである。
入店直後の魅力。
その魅力にこだわり続けることは、店舗魅力とい側面を強化し、客数増に直結する打ち手だと言えるだろう。
| 固定リンク
コメント
ただのバイトさん、コメントありがとうございます。
→本質的に人は野菜なんか嫌い
また新たな視点ですね(笑)。
本来、生鮮素材はそれだけではメニューとして食卓に上らないものが多いため、それらをワンストップにしたのがスーパーの成り立ちですから、グロサリー商材の品揃えや新商品の導入、そして新たな食べ方提案は必須なのだと思います。
ただ、比較的素材そのものを生で食べる用途の多いのが野菜や果実類。よって鮮度は命。野菜も果実も鮮度が落ちていけば味も落ちていく。よって店舗入口の目立つ場所でお客様の目にいち早く触れさせ回転を早めなければならない。そしてそれは日々の愚直な作業の連続であり基本でもある。その基本は一日で構築できるものではないから、いつしかお客様の信頼を得るか得られないかが決定してしまうもの。お客様の期待値とはそのような日々の連続から生まれていくのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2019年5月 6日 (月) 06時01分
一言言わせてくださいね。
青果部門の強みが発揮できないのは、野菜を食べるのが栄養面を考えた半ば義務的な感じで、本当に新鮮な野菜を食べる機会も、また調理の仕方も知らない層が増えてきたからということもあるんでしょう。
暇なときに加工食品の店出しを手伝いますが、焼き肉のたれとか、そういうものはだいたい色合いも決まり切っていてフェイスも少ないのですが、ドレッシング・マヨネーズのコーナーは多種多様で、本当にいろんな味のものがありますよ。
そもそも焼き鳥とか焼き魚とか、塩だけで食べられますし、むしろ余計なものをかけないほうが素材の味が引き立つ。しかし野菜は違う。
それだけ生野菜なんて、他のものの助けを借りないと食べられないってことです。本質的に人は野菜なんか嫌いなんですよ、笑
無理してレタスやセロリを食べてるんです、笑
でも一度本当に新鮮な瑞々しい美味しい野菜を食べたら変わります。某埼玉発祥のY社の熱狂的なファンが多いのはそこです。あそこのレタスを食べたら、いくら価格が安くったって、もう他のところでは食べられないわ、ってお客さん、何人もいます。
投稿: ただのバイト | 2019年5月 6日 (月) 01時06分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
肉食がメインとなり、惣菜の需要が格段に向上し、レンチンや即食コーナーも充実されていく中、青果、野菜にいつまでも頼る時代から乖離していくのも理解できます。しかし地域性にもよりますが、生鮮主体の生鮮スーパーにとっては相変わらずの青果頼み。
先日、数キロ先の競合店の新たな出店と既存店のリニューアルが同時に襲来し、やはり青果が一番影響ある部門だったのも事実。よって、今再び青果部門をどこよりも強化すべくタイミングと再認識しました。
投稿: てっちゃん | 2019年5月 6日 (月) 00時09分
かおるさん、コメントありがとうございます。
青果を集客部門と位置づけ、その戦術を施行した後に店舗全体としてその力をどう活用したかに店舗全般の業績がかかってくるのでしょうね。
青果で集客された来店したお客様がキャベツだけを購入して帰られるとは思えない。肉、魚の鮮度、調理技術、コト等の訴求がなければ店舗全体としての魅力を、青果で得た集客力の載せることは出来ない。
最終的には各部がその役割を遺憾なく発揮しなければ店舗としての業績は尻窄みとなってしまうのでしょう。
投稿: てっちゃん | 2019年5月 6日 (月) 00時01分
かおるさんの意見に同感ですね。旬・鮮度・値頃感は外してはならないと思うのですが青果が集客部門と位置付けるのは市場流通MDでは中々難しい時代になりましたね。産直が増えているのも生産者と消費者のニーズが合っているからなのだと思います。青果も容姿より鮮度に価値を求めるお客様も増えましたから。青果→生花に顔を変えてみては如何でしょう(笑)。
投稿: dadama | 2019年5月 5日 (日) 20時23分
かおるです。
「青果はお店の顔」
よく言われることで、青果の店頭競争力を武器にしようと考えるお店も多いようです。
以前から不思議に思っていたのですが、私の所属する組織はお客様の声で必ず挙がるのが青果に対する不満です。
「値段が高い」「鮮度が悪い」などなど…。
自社よりも遥かに野菜が新鮮で安い企業はいくつもありましたが、そんな企業が不振を伝えられたり、閉店を重ねたりしている一方、自社がそこそこ順調な数値で推移したりするのを見るにつけ、青果って本当に来店動機を左右するような戦略的部門なのだろうか?
高くてボロくてもいいとは言いませんが、そこそこ地域の水準並みの鮮度、価格、品揃えで管理されていればそれでいいのではなかろうか?
魚や肉など主菜部門とバランスが取れていればいいのではないのかな、と思うこの頃でございます。
投稿: かおる | 2019年5月 5日 (日) 13時07分