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2019年4月

2019年4月30日 (火)

さらば平成

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


今日は4月30日。

  平成最後の日となる。

明日からは令和という元号に改められ、新元号の元年という表記で全てが変わっていく。

  平成31年4月30日。

さらば平成である。

  平成元年。

その年は、私は以前の企業で鮮魚チーフをしていた。

  その企業でも有数の売上を誇る店舗でもあった。

その店舗の坪効率は全国でも有数で、結構各地から店舗インタビューに来店される他企業の方も多かったと思う。

  20代後半の出来事。

よって、昭和という年号の時代に生まれ、成長し、この業界に就業し駆け出して部門を任されるまでになったのが昭和。
そして、平成という新時代に入り、直ぐにスーパーバイザーや副店長という職位を頂き現場から一歩引いた形で部門や店舗を見るような環境になったのが平成の時代とも言えようか。

  やがて店長となり、企業を変えて現代に至るのである。

昭和を約28年、平成を約31年経過して、令和の時代を迎える。

  そして令和元年を最後に私も現役を退くのである。

私にとって平成とは、マネジメントをじっくりと体験し構築し、そしてマネジメントの変遷を見続けてきた時代であると言える。

  一口にマネジメントと言うが。

マネジメントで泣き、マネジメントで笑い、そしてマネジメントの変遷に戸惑う現在でもある。

  そう考えると、長らく店長という職位にいたからこそそう言えるのだろうとも思う。

これが、スーパーバイザーからバイヤーと職歴を歩めば、マネジメントと言うよりはマーチャンダイザーという表現が合うだろう。

  人のマネジメントよりも商品のマーチャントを操る職位。

商売とは、

  何を売るか?。
  どう売るか?。

この二つの行為を連結して商いをすることである。

  何を売るか?を仮説検証していくのが、バイヤーや本部機能。
  どう売りか?を仮説検証していくのが、店舗の店長やチーフ。

そう捉えると、現場で人を媒体として商売を研究してきた時間が長かったということだろう。

  それはそれで、上記の商売からすると「カタワ」であるかもしれない。

しかし、そんな商売を抜きにした人生という面で見れば、人を重点的に研究してきた平成の時代であったということだろう。

  平成とは私にとってはマネジメントの時代であった。

その平成が今日を以って終わりを告げる。

  私のマネジメントの時代もあと僅か。

ここから私のマネジメントは、そのマネジメントや商売の技術、販売技術を後世に引き継ぐという、最後のマネジメントの時代を迎えるのである。

  それが私の令和という新時代の使命となる。

さらば平成、そしてようこそ令和である。






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2019年4月29日 (月)

人材の安定

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


以前の記事で載せた内容。

  不振要因。

http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-acb8ba.html

  昨今のこの業界の不振要因。

その一つの要因として「人材不足」を挙げた。

  人材不足による生鮮の強みが崩れてきた。

食品スーパーとしては、これからの時代は更に「生鮮」の強みを発揮していかなければ、ドラッグやネットスーパーに凌駕されていくだろう。

  その為にも人材の確保と育成が急務である。

しかし、なかなかこの分野での人材は減少することはあれど豊富に潤うことは無い。

  何故なのだろうか?。

人口減による絶対的な就業人口の不足。
就業条件によるこの業界への就業不足。
生鮮経験者の老齢化による現役の退職。

  様々な理由が挙げれれる。

よって、現在のこの部門で活躍する従業員やパートさん達は年々高齢化し、60歳の定年を超えても就業を要請され、更に65歳を超えても就業する方がほとんどではないだろか。

  現在の鮮魚部門の平均年齢は60歳を超えているお店も多いだろう。

そう考えると、あと5年後にこの業界の生鮮部門はどうなるのだろうかと考えると、末恐ろしい限りである。

  はっきり言えば、65歳前後のベテランパートさんで持っているよなもの。

それが食品スーパーの生鮮部門の現状である。

自店の生鮮部門を見ても同様の状況であることは間違いない。

  ただし一つ言えることは人材が安定してきたということか。

この生鮮部門での人材の安定は業績にも大いに関係してくるもの。

  要は人材の安定が業績の安定とイコールであること。

特に、一人二役以上の役割を以って日々の業務にあたることで、いろいろなシフトパターンにおいても安定した売場や品揃えが可能となり、日々の売場にデブロクが出ずに安定しているといことだ。

  これは日々来店されるお客様にとっては来店頻度を高めていける要因となる。

逆に競合他社の売場が安定されずにお客様の来店頻度が下がったら、当然自店に鞍替えされるお客様が多くなり、普段の買い物の店舗が逆転するということだろう。

  商品MD以上に生鮮では人材の安定が必須項目となる。

グロサリー部門であれば、メーカー製造商品を陳列するわけであるから、価格が一番のMDの柱になると思われるが、生鮮の特に鮮魚部門と精肉部門はインストア加工である故に、インストアで製造する人材の加工技術と陳列技術、販売技術が日々安定することが一番の競合対策となっていくことであり、その実現の為にそのお店の店長の力量が問われるのである。

  このブログでも何度も書くが店舗のパートさんの採用は「店長」の最大の仕事である。

いくらマニュアルに精通しようが接客態度が良かろうが長時間時間労働しようが、生鮮のパートさんを採用育成できなかったら、経営的には破綻をきたすことになる。

  では具体的にはどうすればいいのだろうか?。

誰もが知りたいのその具体策。

前提として、現在の給与も就業待遇も労働時間も何も変えずに、退職率を下げるにはどうすれば良いのだろうか?。

  それは、私も知りたい(笑)。

という回答が本音ではある。

  しかし、それでも店舗での「情」の管理が有効であることは間違いない。

「情」の管理とは?。

  それは以前のブログでも書いた。

http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-3efa8e.html

  従業員やパートさんとの「情」のつながり。

かってのマニュアルに基づいた「知」の管理以上に、働く従業員の人権を尊重する「情」の管理を前面に押し出すことで、従業員達が大切に処遇されているという「情」的な感情を持つことをどんどん増やしていくことなのだろうかと思う。

従来はこの業界は「お客様は神様」との神話を過大評価し、逆に働く従業員の人権を無にした思想を広げてきた。
その結果として、おもてなしなる行き過ぎた過剰サービスを奨励し、クレーマーに対しても対抗策を講じるよりもひたすら頭を下げることに徹する教育を行ってきたように思う。

  しかしこの業界で働く従業員にも平等に人権が存在する。

その人権をお客様と同等に尊厳を以って処することが「情」の管理ではないだろうか。
それを一番に感じるのが末端のパートさん達だ。

  結局は店舗の主力は地域のパートさん達。

そのパートさん達は就業後は自店で買い物をして夕食の準備にあたる方が多い。

  要は時給だけではなくその効率性も合わせて就業しているのである。

そのメリットを活かしながら、更に安心して長く就業していただけるかにかかっている。

  マニュアルに縛られる冷たい環境だけでは流出は避けられないだろう。








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2019年4月28日 (日)

初夏の新番組から

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


今日は日曜日。

  芸能ネタの日(笑)。

先週も紹介した初夏の新番組。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-e216ef.html

  そして今日は、「俺のスカートどこいった?」を紹介したい。

これも以前のブログで一度取り上げているが、実際の放映が始まっている。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-46f727.htm

  毎週土曜日 午後10時〜 日本テレビ放映。

堂々の夜10時からの放映である。

このドラマに関しては、日曜日担当のkazuさんも大いに興味を持って見ていただいているようだ。
そして、第一話を見ての感想である。

  ホモで女装の高校教師。

実際には絶対に有り得ない設定ではあろう。
そして、その設定であるが故に、かなりヤバイ、そしてかなり常識を飛び越えた物事の判断と行動が許されるのだろうと思う。

  ホモで女装家だから言える本音。

その人間的な内面の本音をぶつけ合うから、16歳の年頃の高校生の物心を揺さぶるのであろうか。
そして、見ているこちら側の人間(いい年こいた大人たち)にも説得力を持って伝わってくるものがある。

  規則、常識に縛られる現代の若者達。

そこに、生き方や服装、行動、態度、そして考え方までもが人間の本能で生きている人間が登場し、そして学内の内面の問題に挑んでいく。

  そこに泥臭い親近感を覚えるのである。

第一話の一番の話題は、仲間にほだされてこの教師を辞めさせるたいが為に学校の屋上から飛び降りようとする男子生徒を翻意させる場面。

  予想通りの展開が男子生徒を翻意させる場面であろうか。

教師という立場からのあるべき論を唱えるのではなく、異端児が故の本音の対話。
どうしても、教師という立場は現在では弱い立場になっているのであろう。

  モンスターペアレンツの存在。
  教師のパワハラの取り締まり。
  働き方改革による意識の変化。

いろいろな側面から、教師という存在が今非常に難しい立場になっているような気はする。

  そんな風潮に風穴をかけるべく登場したこのドラマ。

何か、教育の原点を見せつけられたような後味であった。

  これはkazuさんのコメントが楽しみである(笑)。












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2019年4月27日 (土)

神の声

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


組織内で影響力のある人の言葉は絶対である。

  社長、会長、部長、店長等々。

そして職位が上位になればなるほど、その職位の人間が発し言葉は誰よりも絶対的な言葉として組織内に伝達される。

  店舗内での店長の言葉はある程度絶対的な意味を持つ。

しかし、店舗運営部長が別の視点から同じ状況においての店舗運営に関して別の言葉を発したら、店長以上の職位の部長の言葉が絶対となる。

  それが、社長の言葉となれば、もはやそれ以上に絶対的な言葉はない。

それは、組織で働いてれば当然の理であることがわかる。
  
  内容はともかく、「誰」言葉なのか?。

そこが重要であり、その序列があるから組織が機能しているとも言われる。

  社長を前にした会議は静かなものである(笑)。

結局は御前会議であるから、当たり障りのない意見は出るが、最終的には社長の声が神の声となる。

  最終決定は社長に一任され終了。

更にオーナー社長ともなればその流れは不変であろうか。

しかし社長不在で、我々と同等の地位であるバイヤーやトレーナーを囲んでの店長会の時間となると、いろいろな意見や提案が活発となる。

  それは自分の声が反映される可能性が高まるからである。

そして、そのような場では現場の生の声が出やすく、その現場の現状を踏まえたより現実的な意思決定が可能であるという前提が、参加者をしてより積極的な意見交換の場となるのだろう。

  先日も店長会ではそのような場が設置された。

今年の店長会から設置された場であるが、店長からの意見交換が活発であり、このような場の設定が効果的であると言える。
それ以前は、各バイヤーの次月度のMD案内であったが、店長からの意見交換がそれほど活発でもなく、単にバイヤーの一方的な発表に終始していたためであろうか。

  ならば生鮮とグロサリー代表による課題改善に向けよう。

そんな流れで始まった今年からの取り組みであるが、しっかりと店長たちの意見を受け止めてくれるというスタンスが、意見を言いやすくしている要因でもあろうか。

  そしてそこに出てくる言葉こそが現場の生の声でもあろう。

その生の声の意見交換という場が、組織を活性化させていくのであろう。

  しかし、組織の活性化と組織の強化とはなた別物でもある。

組織の強化とは業績の裏付けられた強い小売業への前進することであり、これは現状の状況を改善するということでもあるが、より高い目標に向かって現状に妥協せずに推進することである。

  このような目的に対しては「神の声」の存在が大きいと言える。

それは、絶対的な強制的な「神の声」であるからだ。

  内部からはどうしても自ら厳しい道の選択はできない。

それは、神の声の後押しを得て進めるべきことなのかもしれない。









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2019年4月26日 (金)

克服

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


自分の得意分野。

  販売、陳列、生鮮、人材、情の管理、マイク放送、等々。

しかし不思議なもので、上記の得意分野でこの業界に入社当時から得意としていたものは何もない。
多少のセンスの良さを自分自身で感じていたものも、何一つない。

  全てはこの業界に入りその部門や立場で得てきたものだけである。

歌は下手である。

  だからマイクを握ることにも非常に違和感があった。

しかし、仕事上マイクを握ってその日のお買い得品や値下げ販売の案内をしなければならない。
その繰り返しが、マイクを握ること、人前で話す事に対する違和感がなくなり、いつしか自分の声も通るようになりお客様の耳を傾かせる内容になるのであろう。

先日、あるパートさんから言われたことがある。

  「店長は売場を作るとき何を考えて作りますか?」

そのパートさんにはフリースペースに商品を陳列することを提案していたのだ。
自分なりに備品を用意して飾り付けをし、商品を陳列してくれているのだが、私が時折作る売場の数々を見てそう尋ねたのだろう。

  「どうしたらお客様が足を止めてこの売場を見てくれるかだな」

そんな話の流れの中で、ふと私が言った言葉が気になったのだろう。

  「私も初めは売場作りが苦手だったんだ」

その言葉に意外な事を聞いたという顔を見せた。

  「えっ!、売場作りが苦手だったんですか?」

   「鮮魚と違って自由な売場作りは苦手だったなぁ〜」

しかし、職位が変わって副店長や店長となり、青果やグロサリーの売場を何度も何度も作るようになると、少しずつ売場作りの要諦が見えてくるようになる。

  如何に売れる売場を作れるようになるか。

最初からこれを理解している担当者などいない。

  誰も試行錯誤の連続から数をこなして初めて習得していくのである。

売場作りや商品の陳列技術。

  店長として部門を援助するにつれて身につけていく技術であろうか。

グロサリーであれば、単なる定番の品出し援助だけでなく、新たにイベント的な売場や催事的な売場を何もないところから構築して創造していくような売場作りを受け持つことも多い。

  何もないところから売場を創造する経験。

これは、パートさんがいつもの場所にいつもの商品を陳列することに長けた仕事の技術では解決できない、全く異なる技術を要するのである。

  売場の意味を考慮してお客様の目線を惹きつける売場作り。

それを商品や販売場所に応じて臨機応変に売場を作るわけであるから、これは数をこなさなければ上記のようなお客様に映える売場にはならないだろう。

  更に、商品やその数量、アイテム等で同じ売場作りにはならないのがミソ。

だから、その都度その都度、その売場や商品、アイテムとその在庫量を考慮して、従来の経験に積み上げたその場の状況を考慮して陳列していくのである。

  しかしある程度経験を積むとある法則を身に付けるようになる。

法則とは、その売場の意図と陳列するアイテム数、在庫量、量販する商品、見せ筋の商品を一堂に集めた売場において、量販する単品の陳列、見せ筋の陳列、それらを組み合わせた売場のレイアウト等に、自分なりの法則を持つということである。

  これは経験者であれば誰でもそのような法則を持っていると思う。

そしてその法則に則って、展開場所や商品、売場の意味を考慮してアレンジをしていく。

  要は自分なりのマニュアルとその応用なのである。

そしてそれは、グロサリーのフリースペースの売場作りだけではなく、鮮魚、精肉、青果の陳列でも同様であろうし、惣菜やベーカリーの陳列でも同様である。

  自分なりの売場作りの法則。

その法則は、最終的には売れる売場へ直結し、その反省から積み上げられた法則であるから、その法則に則った売場によって必ず売れる売場となるという法則に由来するものでもある。

  自分の法則に則った売場作りによって必ず売れる売場となる。

ぜひ、そんな自分なりの法則を身につけてほしいものである。











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2019年4月25日 (木)

マネジメントの概念

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


マネジメントという言葉。

  よく使われる業界用語である。

マネジメントを「管理」と訳してきた時代が長かった。

  管理という表現は「部下」や「組織」を縛り付ける印象が強い。

しかし管理者(店長や上司)にとって管理という表現で部下や組織を管理する方が管理しやすいということは間違いない。

  要は「マニュアル」や「規定」通りに部下を管理すること。

それは、マニュアルを徹底して読み込み、そのマニュアル通りに普段の部下の仕事を管理して、規定通りの状態になっていることを仕事の最優先に据えることである。

  よって管理者の仕事はマニュアルを強いてその状態を維持すること。

それは、何の人間的な魅力を発揮することでもなく、販売技術や陳列技術を習得することもなく、単に学力を以ってマニュアルをしっかり記憶してその通りに部下や組織、店舗をマニュアルの状態に部下を強いて維持することである。

  そう考えると管理とは意外に簡単なことである。

それは組織上も管理しやすく、チェーンストアとしても管理しやすいからチェーン化の拡大にも効率的であった。

  そしてその時代に管理を学んだ世代が今苦労しているのである。

管理者も管理される者も、同じ価値観で育ってきた時代であれば、その管理手法は上司も部下も同じ価値観に沿って非常に効率よく管理された状態を維持できたのである。

  よってその成功体験が変化への対応を鈍らせているとも言える。

現代は「個」の時代である。

  「個」とは感情を持った尊厳に値する人間のこと。

そして、「個」の尊厳から個性という要素が尊重される時代と変化してきた。

  「個」の個性一つ一つを同じマニュアルで管理することの限界を迎える。

ここでもう一度振り返らなければならないのは、マニュアルの本来の意味であろう。

  なぜ、マニュアルが存在するのか。

その原点に戻らなければ、このギャップはいつまでも埋めることはできない。

  マニュアルの存在意義。

私は、マニュアルの存在意義には三つあると思っている。

  一つは業績達成の為。
  二つは作業改善の為
  三つは不正防止の為。

この三つの目的を達成するために、一番効率よく階段を登るために、熟練者でなくても一歩一歩踏み間違えることなく階段を登れる決め事を記したのがマニュアルである。

  マニュアル通りに実行することで上記三項目が熟練せずとも達成可能。

それがマニュアルの本来の意味。

  それをかっての管理者は目的化してしまった。

それは私自身も初めての店長の時はそうだった。

  “あるべき理想の店長になってやろう”

そんな想いがマニュアル厳守人間にさせたのだろうか。

  しかし、現場では疎外された。

要は、全てにおいて本部側の人間に映ったのだろう。

  大切なのはマニュアルの目的を振り返ること。

そしてそれを使いこなすのは現場の人間。

  現場で最大限に効果のあるマニュアルの活用。

そのような発想に立ち返り、現場の感情を持った人間の「情」をどう引き出すか。

  マニュアルは「知」。
  現場の人間は「情」。

「知」と「情」をどうマネジメントするかが、リーダーの存在意義であろう。

  特に現代人は「個」という個性の尊厳で育ってきた。

個性の尊厳で育つということは、同じ個性という存在を尊厳するものである。

  よって「知」のリーダー以上に「情」のリーダーに惹かれるもの。

要はリーダーが何を言ったかではなく、その言葉を「誰」が言ったかによって「情」を動かされるものである。

  「情」の無い人間がマニュアル通りの立派な一般論を言っても心に響かない。
  逆に「情」のある自分の店長の言葉だから心が動かされて行動するのである。

「知」と「情」を組織において一致させるのが、マネジメントと言えるのであろう。








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2019年4月24日 (水)

リーダーの移譲

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


今年の店長会の議題。

  部門別チーム編成と取り組み。

これは実は2年前からの取り組み課題でもある。

  出身部門毎に数名の部門別チームを編成。

青果、鮮魚、精肉、惣菜、ベーカリー、グロサリーの6チーム。
そして、部門別に毎月の実施した取り組みを報告し、結果検証していくというものだ。

  当然、部門のバイヤーやトレーナーと連動する。

そして、商品部と一体となって取り組んだ内容と数値を検証して翌月の取り組み予定と合わせて店長会での報告となる。

  各チームにはリーダーが存在する。

年長格の私は前年と前々年の2年間をリーダーとして取り組んできた。

  初年度は旬の主力カテゴリーの強化。
  2年目は定番強化によるカテゴリーの底上げ。

そして、何度かこのブログでも紹介したが、昨年の取り組みによる定番底上げの施策により、徐々にではあるが鮮魚部門の定番が強化底上げされてきて安定した業績を積むことができた。

2年間の取り組みで学んだこと。

  皆が皆で旬や主力品の情報を提案しても効果は無い。

それは、バイヤーも部門チーフも今一番売り込むべき商品はある程度バイヤー情報等で理解している為、店長サイドから同様の販売情報を提供されても「今更」なのである。

そうではなくて、旬の展開は当然に取り組むとして、店長サイドからは、再度定番底上げの為にそのカテゴリーのどの単品に力を入れて売り込みを図るかを示し、定番のカテゴリーの底上げを行なって、主力品とは別のサイドから見たカテゴリー強化からの安定した売上確保をすることによって、旬の主力品が外れた場合でも大きなダメージを解消し、少しでも定番でコツコツと売上を積み重ねていけるかを目的とした取り組みを実施した。

  効果はそれなりに出た。

主力品、特に旬の生魚はいつの時代でもその時期の主力品であり、全国各地同様の取りくみや売り込みを図る。

  要は、差別化にならないとということ。

よって、どこでも取り組む部分に関しては専門家のバイヤーに任せ、我々店長サイドはそれぞれのカテゴリーの底上げを図るのにどの単品が一番効果的かを考慮して、情報を発信するというスタンスを取った。

  それが昨年の取り組みであった。

よって、バイヤーや本部サイドから発信される主力品の情報と店長サイドから発信される定番強化策の情報がマッチングして相乗効果を発揮したという流れであった。

  そして今年の取り組み。

その前に、先日私自身の誕生日を迎えた。

  それは定年まであと一年と迫ったという警鐘でもある(笑)。

私自身の企業人人生も残すところあと一年。
そう考えると、いつまでもリーダーとして先頭を走るわけにもいかない。

  今年は次期リーダーとの引き継ぎの年でもある。

ということで、名目はリーダーと称されてはいるが、今年は実質的なリーダーを若手の店長に引き継ぎ、従来からの経験を活かしてより客観的な視点でリーダーを援護していきたいと思っている。

  そして今年の取り組みは「一般魚」。

要は、生の丸魚や生切身のカテゴリーを再度強化するという取り組みである。

  なぜか?。

それが、先日ブログで記した「効果測定するのに長時間を要する施策」であるからだ。

  今更、即効性のある取り組みをしても後に続かない。

そして、即効性は無いが一般魚を地道に強化していくということは、その取り組みを通して自店の鮮魚部門が競合店と比較して「鮮度間」「豊富感」「季節感」をお客様に提案でき、結果として鮮魚トータルの期待値の高まりを生むからである。

  結果として鮮魚部門の支持率が高まり、お客様が付いて来るようになる。

そこが最大の狙いである。

  おそらく現場のチーフからは文句もあろう。

しかし、目先の数ヶ月の業績を問題視しているのでは無い。

  早くても半年のスパンでこの取り組みを評価しなくてはいけない。

そこまでの継続性が現場で計れるかどうか。

  継続できたお店は加速するし、出来ないお店は続落する。

半年後が楽しみである。










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2019年4月23日 (火)

賞味期限切れ専門店⁈

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日の朝のフジテレビの「とくダネ!」。

  「賞味期限切れを販売するお店」を取り上げていた。

賞味期限真近か、という商品ではなく、明らかに賞味期限が切れた商品の店頭販売。

  これには意見が分かれるところであろう。

従来の我々の既成概念は、

  賞味期限切れ商品は「廃棄」。

それが既定路線であった。

  それが期限切れを告知の上店頭販売をする店舗が増えているという。

番組では、まずアンケートを行った。

  「賞味期限切れの商品を食べるか否か?」

約7割近い方が、「食べる」という回答。

  我が家も関係なく食べている(笑)。

なぜか?。

  食べられるから(笑)。

ごくごく当たり前だが、多少賞味期限を過ぎても食べられるのは事実。

  しかし「法律上」は販売出来るのか?。

法律の専門家の意見では、特段賞味期限切れの商品を販売したことによる法的罰則規定は無いという。
ただし、購入された方がある程度の目安としてメーカー側が提案している期間を「賞味期限」と「消費期限」に分けて表示しているのである。

  賞味期限と消費期限。

この違いはなにか?。

  賞味期限は美味しく食べられる期限。
  消費期限は安全に食べられる期限。

よって、賞味期限に関しては、未開封で正しく保管されていれば期限を過ぎても多少は大丈夫であると消費生活アドバイザーの専門家は言う。
また消費期限に関しては、期限を過ぎると品質が著しく劣化していくため、消費には十分に注意しなければならない。

  今回取り上げたのは「賞味期限切れ」の販売店。

流石に、消費期限切れに関しては販売する店舗もなく、お客様の自己責任で(賞味期限も同様だが)食して頂くことになるが。
ここでMCの小倉智昭は言った。

  「昔は賞味期限も消費期限も無く、冷蔵庫もない時代から食べて判断したものだ。」

同感!(笑)。

  しかしそれを販売車が堂々と言うことではない。

そして、賞味期限切れに限定した商品を専門に販売する店舗の話題へ移った。

  1.賞味期限までの期間の1.5倍を目安として販売。
  2.実際に味見をして大丈夫と判断した商品の販売。

上記2点を目安に販売をしていると言う店舗。

  これに関しては一様に番組で好意的に報道されていたようだ。

その背景には、今や社会問題となってきた「食品ロス」の現状が挙げられるのであろう。

  1年間の食品ロスが「643万トン」。

せっかく製造された食材が、年間で643万トンも廃棄されていると言う現実。

  “もっと資源を無駄なく消費できないのか”

それは日本だけではなく、むしろ海外での取り組みの方が日本よりも一歩も二歩も進んでいるのではないだろか。

  賞味期限切れ商品を「悪」として取り扱ってきた従来の感情。

そん感情や世情が今や逆転しつつある方向に向かっているのである。

  賞味期限切れを堂々と告知して販売する手法。

ここにまた新たなマーケットチャンスが生まれようとしているような気がする。










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2019年4月22日 (月)

美尻トレーナー〜仕事の流儀から

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


美尻トレーナー。

  思わず録画してしまった(笑)。

もちろん男性であるが故の興味本位からである。

  しかしその内容に感動した。

今回の主役は美尻トレーナーの岡部友さん。

彼女の仕事のコンセプト。

  「お尻から人は変われる」。

美尻トレーナーと言う職業。
目的は、受講生の美尻という姿形に対して、ビフォーアフターにおける効果であろうか。

  しかし彼女は言い放つ「外見はおまけ」

これは、自分自身のトレーナーと言う仕事の本来の目的を、外見の改善ではなくメンタルにあると信じているからであろう。

  トレーニングを通して個人のメンタルを鍛え、結果として外見が付いてくる。

そんな理念を自分の「美尻トレーナー」と言う仕事に対して抱き、受講生のメンタル面を鍛えることによって、受講生の人生をより豊かなものにできる自立心を鍛えることに喜びを感じ、おまけとして受講生の美尻も付いてくるというコンセプトの下に自らの仕事を充実させようとする姿が非常に印象的であったのだ。

  受講生にも色々なタイプがいる。

今回登場した受講生の特性として、「時間が守れない受講生」「元カレが忘れられない受講生」「リバンドを繰り返す受講生」等々が登場する。
そんな彼女達が、「自分を変えたい」「自立した人間になりたい」との願いから、彼女の下を訪れてトレーニングに励む。

  もはや身体トレーニングの域を超えているようなトレーナーと受講生との対峙。

人間対人間として対峙し、受講生のメンタルトレーニングを最優先に一対一のトレーニングが続く。

  時に厳しく時に笑い、そして充実した90分。

90分で1万5千円という少々割高の受講料。

  それでも、受講生は後を絶たない。

それはおそらく口コミの効果なのであろう。

  あのトレーニングでメンタルが強くなれる。

そして、結果として美尻まで付いてくるとなれば、大いなる魅力であろうか。

そして、その対峙に対しての信念がある。

  「受講生が望む言葉ではなく必要とする言葉を発する」

受講生が、言われて気持ちの良い言葉や褒め言葉を言って喜ばせるのではなく、敢えて厳しい言葉になっても相手が今必要とされるアドバイスに徹するということ。

  聞いて気持ちのいい言葉ではなく心に響く言葉。

その言葉と適切なトレーニングが、受講生のメンタルを強くしていく。

  恋愛に倫理に、自分を乗り越えていく力。

それを共にトレーナーと創造していくパーソナルトレーニング。

  その頑ななスタンスに女性は人は共感するのだろう。

このドラマは、改めて我々に「理念」という言葉を蘇られてくれる。

  仕事の理念。

何があろうとも、頑なに守り続ける自らの使命感。
それは目の前の数値ではなく、商品を通して来店されてお客様という個人の人間の幸せを守るということなのだ。

  そこに我々にも理念がある。

その理念を頑なに守りながら商売を継続していくことに、我々の本来の役割と使命があるということを、今回の美尻トレーナーが教えてくれたのである。











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2019年4月21日 (日)

4月の新番組から

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


四月ドラマの新番組がスタートし始めた。

  以前にご案内したブログ記事を検索してみよう。

http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-19d9.html

この中で、「東京独身男子」も載せたのであるが、先日の4月13日(土)23時15分より第一話がスタートした。

  今回はこのドラマを取り上げてみたい。

設定は「敢えて」「結婚しない」「男子」の3つのキーワードが重なる男性

  略して、「A・K・男子」

その設定を、高橋一生、斎藤工、滝藤賢一の3名が演じるドラマである。

  メガバンカーであり歯科医であり弁護士である「A・K・男子」。

その社会的地位は一流であり、婚活パーティーでも一目置かれる存在。
しかし、料理も一流、口説きも一流、仕事も一流の彼らには、あまり結婚願望が強くないらしい。

  このドラマではどちらかと言うと高橋一生が主人公であろうか。

まずは彼が3年前に結婚を意識しながらも別れた元恋人と遭遇する場面から物語は始まるのである。

  ここで当時の二人のやりとりが回想される。

普段の仕事ぶりとは違い、どうしても男女の関係となると自分を強引に押し通せず相手の立場を必要以上に立ててしまう。
しかし、彼女にとってみると、ここで彼に強引に引き止めてもらって彼の強い意志を確認したい場面であるのだろうが、彼は彼女の仕事への夢を優先させて彼女の仕事の夢への後押しをしてしまう。

  そんな後悔から始まるこのドラマ。

それと並行して、斎藤工や滝藤賢一も男女の関係が同時並行的に進められていく。

  更に、斎藤工の妹役で登場する仲里依紗が愉快な役で設定されている。

上記の「A・K・男子」達に辛辣な言葉を浴びせて、現状の敢えて結婚しない男子たちを鼓舞するのだ。

  男性の結婚適齢期。

女性の結婚適齢期はあるが、男性にもその適齢期を問うた時、上記3名は同時に「無い」と断言。

  適齢期に縛られないから焦らないのだろう。

これが女性であれば二十歳の成人式での同級会からこの話題になると言う。
この意識の違いが適齢期のギャップの拡大につながっているのだろうか。

上記3名の現在の職業と環境が、自分とは関係の無い世界と思っていたが、突然滝藤賢一の父親が入院したところから身近な問題として浮上してくることとなる。

  父親の介護。

その課題の自分自身に降って湧いた途端に従来からの付き合いのある女性に求婚し断られる。

  そんなそれぞれの事情を背負いながらドラマはスタートした。









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2019年4月20日 (土)

新商品その後

皆さん、こんにちは。
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各部で頻繁で登場する「新商品」。

  しかしその中から何品が定番に残っていくのであろうか。

新商品として登場はするものの、登場しただけのその場限りの販売であって、その後にリピートで購入しようとすると終売によって買えないという現実。

新商品とは言っても、メーカーが製造する新商品もあれば、インストアで製造する新商品もあろう。

  メーカー製造の新商品はメーカーの対応次第である。

よって、小売側がいくら切望したとしても強制的に終売となるであろう。
しかし、インストア製造商品であれば、店舗にその決定権が存在する。

  店舗で決められる品揃え。

例えば、ベーカリーの新商品は5アイテムほどを二週間ごとに入れ替えて投入し販売する。

  今が旬のテーマを持つ新商品。

そんな新商品が入れ替わり立ち替わり投入され、所狭しと売場を占拠する。

  しかし・・・ 。

二週間後には、跡形もなく売場から撤去され、また新たな新商品で埋め尽くされる。

  確かにお客様の目の保養にはなるが(笑)。

営業面では、新商品の意味とそのリピートということを考えなければならない。

  新商品の登場と入れ替えによる定番強化。

これが新商品の本来の意味である。

  単なる目の保養では無い。

新たな商品の投入により新たなお客様の購入を取り込み、従来の品揃えからC商品と新規商品を入れ替えて定番に戻し、定番の回転率を徐々に高めていく。

  この繰り返しによって定番を強化していく。

これは何もメーカー製造商品だけではなく、生鮮や惣菜ベーカリーといったインストア製造部門にも言えることである。

  逆にこちらの方がアイテム数が少ない分効果も高いであろう。

更に、製造部門の方が臨機応変に製造、入れ替え、戻しが個店の意思に応じて実践しやすいというメリットもある。

  それを本部主導で行うのか個店対応にするのか。

本部対応であれば店舗全般の動向を配慮して、最大効果の最大公約数的な品揃えとなるデメリットが生じる。
個店対応であれば個店毎の定番導入となるが、登録アイテムを増やさなければならないデメリットが生じる。

  組織としてはこの両面のメリットを追求する必要もある。

本部にせよ個店にせよ、この意思決定を行うことにより、その意思決定者のMD力の強化になるということだ。

  MD力の強化。

自社や自店の品揃えを決定するという行為。

  この行為自体がMD力の強化に繋がるのである。

よって、個店にもこのメリットを提供することも必要なのではないかと思うのである。









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2019年4月19日 (金)

不振要因

皆さん、こんにちは。
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全国的に小売業、特にスーパーの業績がすこぶる悪化しているようだ。

  企業毎に地域毎に店舗毎に異なるのであろうが。

いろいろな諸先生方のブログ等を見ても2月の決算の結果を見ても同様の事が言える。

  何が要因なのだろうか。

個店や企業によっての業績ギャップがあるのであれば、それは企業力と結論づけることはできるであろうが、どうもそんな単純な問題ではなさそうだ。


  今スーパーマーケットに何が起きているのだろうか。

しかし、そうは言っても非常に数は少ないが好調企業も存在することはしている。

  好調企業とその他企業との違い。

それは、現場が自社をよく知り、自社の強み弱みを把握し、従来からの強みに加えて更に競合との差別化を現場で実現できている企業が確実に業績を積み上げているのではないだろうか。

  “そんなことは言われなくても当然だろう!”

そう思われる方がほとんどではないだろうか。

  しかし、・・・ 。

本当に現場で実現できているのだろうか。

  本部が思うほど現場の実践力がなくなっているのは残念ながら事実だ。

人材不足は大きな要因であろう。
働き方改革が向かい風でもある。

  そしてそんな環境の中での新たな競合出店。

特に、同業他社の競合出店だけではなく、食品スーパーでは出店しない狭小エリアに意欲的に出店しているドラッグの存在がボディーブローになっているのも事実。

  ドラッグ2〜3店舗に囲まれた立地。

そんな立地に陥っている食品スーパーが急増しているのではないだろうか。

  しかしそんな環境でも健闘しているスーパーもあろう。

それでは何が明暗を分けているのであろうか。

  食品スーパーとドラッグの垣根が低くなってきているが為であろう。

垣根?。

  そう垣根。

本来、食品スーパーは生鮮を強みとする業態であった。

  そして、ドラッグはクスリの専門店。

しかしドラッグはいつしか、お酒や清涼飲料水、そして調味料やペットフード、更には日配の豆腐、納豆、牛乳、そして冷凍食品やアイスまで販売するようになる。

  更には、生鮮まで品揃えを伸ばしてきた。

逆に、我々食品スーパーはというと、

  人材不足と働き方改革から生鮮の外部委託が始まった。

精肉部門をはじめとして、鮮魚の生魚や惣菜類の外部委託が広がってきた。

  結果として食品スーパーとドラッグとの垣根が低くなったのである。

食品スーパーの強みである、生鮮、惣菜、ベーカリーのインストア加工による鮮度感や味へのこだわりや旬の展開力がどんどん失われていく傍ら、ドラッグは逆に生鮮で追いつき、グロサリーの価格で圧倒する。

  その流れがここに来て顕著になってきたのがこの一年。

人材不足からの外部委託に関しては、背に腹は変えられないだろう。

  しかし、そこに忍び寄るドラッグという魔の手。

更に、忍び寄るアマゾンという見えない敵。

  再度、生鮮を強化している企業は決して落ち込んではいないのである。









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2019年4月18日 (木)

即効性

皆さん、こんにちは。
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業績不振に陥る。

  数値改善の為の施策を練って実行する。

ここで我々が注意しなければならないのは、この施策によって結果が出るためにはどれほどの期間を要するかを事前に予測しておかなければならないということだ。

  その予測がなければ効果測定は不可能である。

何故ならば、その施策をどの程度継続してから効果測定を測るかというタイミングが読めないから。

  実は効果が無いのにいつまでのその施策にしがみつくという間違い。
  実はこれから効果が出るのに結果が出ないと結論づけ止める間違い。

どちらも有り得る間違いを犯してしまうからだ。

  この施策は結果が早いから1ヶ月で早々に測定しよう。
  この施策は結果が遅いから3ヶ月は継続し測定しよう。
  この施策は更に半年見てから測定して効果検証しよう。

事前に一つ一つの施策に対して上記のようにどのスパンで測定し効果検証するのかを検討しておく必要はあろう。

そもそも施策によって即効性のあるものないものがあるのだろうか?。

  それは間違いなく「ある」のである。。

即効性がありすぐに結果が出る施策。
継続し続けなければ効果がない施策。

  即効性のある施策とは「内部与件」に課題を持つ対策である。

例えば、品揃えの問題。

  昨年と比較してカテゴリー内の品揃えが欠落している場合。

この場合はあるべき品揃えに戻せばいいのだから効果は即現れるであろう。

例えば、鮮度の問題。

  競合店と比較して商品の鮮度が劣っている場合。

これは多少の時間はかかるだろうが、3ヶ月程度継続して鮮度の悪い商品を排除した結果、4ヶ月目以降から徐々に現れてくるものである。
そかしこれが外部与件による影響が大である場合はどうだろうか?。

  しかしこれが「外部与件」が影響する課題であれば別ものだ。

外部与件とは、例えば競合店が新規で出店、またはリニューアルして大きく変貌したという場合。
また、道路網が変わり、目の前の通りが主幹線道路ではなくなった場合。
更には、10月に控える消費増税によるお客様の買い控え等のの心理が世情として存在する場合。

  このような場合は自店のみの外部与件もあれば全ての店舗が対象となる場合もある。

このような場合には内部与件に関与しない課題であるから、数値回復には相当な時間を要さなくてはいけない。

しかし内部与件にしても外部与件にしても、自店の打つ施策に対して、来店するお客様が認知して自店に対する期待値が変わるまでにはある程度のタイムラグは発生するもの。

  それを見越した効果検証をしなければ数値測定は意味がないだろう。

お客様の期待値。

  「あのお店は◯◯だから買い物に行こう」

従来にはそのような意思決定がなかったお客様に対して、新たな施策を打って上記のような期待値を持って頂くのに要する時間をどこに設定するか。

  それが内部与件と外部与件では違ってくるのである。

チラシを打ってお客様の期待値を変えるのは、そのチラシを撒けばそのチラシの期間だけは即効果があるだろう。
しかし、チラシに頼らずともお客様がリピートしていただいた中から、お客様の認知度を高めていただき、その結果としての期待値を高めていくことがリピーターを増やしていくことであり、この手法が時間はかかるが継続性は高まるのである。

  施策の継続性と効果の継続性はイコールなのである。

そして、お客様の期待値を変えていくということは最低でも3ヶ月を要する。
更に、そのあとの3ヶ月継続することによりお客様の期待値は確実なものとなる。

  よって、外部与件とはいえ半年後には必ず効果測定ができる環境となろう。

しかし、半年後である(笑)。

  即効性のある施策ほど継続性のない効果しか生まないということだ。









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2019年4月17日 (水)

「作」と「演」を縮める

皆さん、こんにちは。
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このブログでもよく出てくる言葉。

  「作」と「演」。

本部が主たる方針を「作」として設計し、店舗が自店の環境を踏まえて「作」を「演」じる。

  そんな「作」と「演」の関係。

しかし、なかなか「作」が現場で受け入れてもらえない、現場で理解できない、そして実行されないという企業が多いのではないだろうか。

  何故か?。

不要なプライドがお互いのコミュニケーションを邪魔するのである。

  不要なプライド?。

そう不要なプライドである。

人間は、自分で思考し実行するときは、不要なプライドがないから自分の事としてなんとか思考を実行しようとするが、他人の思考に対しては自分の不要なプライドが邪魔をして素直に受け入れられない心理状態になっているのである。

  「何故もっといい商品を提案できないのか」
  「何故提案した商品を現場は売らないのか」

自分で実行する場合には容認する部分も、他人に対しては不要なプライドが芽を出してより高い要求をしてしまうのである。

  “俺ならこうするのに”
  “俺なら出来るのに”

俺ならこんなときはこのような取り組みをするのに、何故バイヤーは、何故売場はそこまでやらないのか?。

  そんな相手への高い要求。

実際には自分でのなかなか出来ない高い要求を相手へ課してしまうのだ。
そして、そのような関係をして、なかなか「作」と「演」が本部と売場で一致していかない要因でもある。

  どうやったら解消できるのか?。

それは、両方経験するのがベストであろうか。

  「本部」や「バイヤー」の経験を積む。

「本部」機能を担った役職を経験し、再び現場や売場へ戻る。

従来であれば、現場からバイヤーへ昇格したら、バイヤー経験を長く積みそのままバイヤー職で定年を迎える方が多かったのではないか。
それでは、長年のバイヤーとしての業務は積めるが、「作」と「演」の架け橋的な役割からはどんどん遠のいていくことになる。

優れたバイイング業務も大切だが、チェーンストアでもっと大切なのはバイヤーと現場の団結力。

  その為にはバイヤー業務3〜5年で入れ替えて現場へ戻る仕組み。

そんな仕組みによって、より多くの人間が本部機能を果たした後に再び現場へ戻ることによって、より多くの現場の人間が本部機能を経験して、その経験を活かして現場で臨機応変に本部機能に付加した現場対応力身に付けられるのではないだろうか。

それはどういうことかというと、働き方改革によって現場が必要とする能力も変化し、また人材不足により従来の現場力を維持する為には色々な経験を積んだ店長や担当者が今後ますます必要になっていくからである。

  そして、企業規模以上に現場力で競合との勝敗が左右される時代であるからだ。

その為には、本部機能と現場とのコミュニケーションの壁を取り払い、本部方針を現場が理解し実行できる体制が必須だからである。

  その為には本部機能を経験した現場の人材が必須となる。

その為には、本部機能を経験した人材を再び店舗に配置し、本部機能を最大限に活かして自店を地域一番の支持ある店舗に仕上げていかねばならない。

  現場を離れるとより一層現場がよく見えてくるもの。
  本部を離れるとより一層本部がよく見えてくるもの。

両方経験することにより、本部と現場のあるべき姿が見えてくるものだ。

  これは現場の部門で仕事をローテーションさせる事と同様である。

役割のローテーションで部門全体の仕事が見えてくる。
そんな経験者が多ければ多いほど、部門内での協力体制が構築され、強い組織に仕上がっていくものだ。

  それは本部と店舗でも同様である。

「作」と「演」の距離を縮める。

  両方経験する人材の育成も一要因であろう。











  

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2019年4月16日 (火)

広告紙の値上げから

皆さん、こんにちは。
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先日の販売会議。

  販促部長から広告紙の値上げの案件が上がった。

世間情勢でも古紙の値上げが続き、段ボールの価格が値上がりしているという。
その煽りも受けて、新聞紙や広告紙の値上げも連動して値上げ攻勢を受けているという。

  最近の各社のチラシもより安価な紙質へ変更されてきているのが現実。

どおりで最近の各企業のチラシの紙質の光沢が無い紙に変わったなぁ〜とは思っていたが、そんな要因があったのだ。

  それに先立ち新聞各社の新聞購読料も値上げされた。

新聞紙と広告紙の値上げ。

  新聞購読率が低下している昨今においての新聞購読料の値上げ。

これは、新聞購読率の更なる低下を招き、我々の業界からすればチラシ効果の更なる低下を招く要因として重大な問題であろう。
そして、広告紙の値上げにより、より紙質の劣る広告紙に変更せざるを得ない状況に陥っていく今後の環境。

  この状況が進めばチラシ投入回数も減少せざるを得なくなるかもしれない。

新聞購読率が低下している要因としては、スマホやパソコンの台頭により、情報のペーパーレス時代となり最新の情報もネットで無料配信している時代であるし、それでも新聞に搭載されるような政治経済情報もネットで購読できる時代である。

  そしてその背景にはエコ意識の高まりによるゴミへの懸念であろう。

新聞購読により家庭ゴミが増える懸念である。
その懸念から新聞購読を控え、逆にスマホ等によるネット配信の活用に向かい、その延長線上にネットチラシへの依存の高まりに至っているのである。

今後はチラシは作るが新聞折り込みは減少していくと思われる。

  チラシはスマホでチェックするもの。

そんな時代になっていくであろう。
そして、それも企業側の負担が大きくなれば、いずれチラシ自体も減少していくのでは無いだろか。

  いずれ、チラシレスの時代になっていくであろう。

そうなる過程の中で、如何に企業や個店が普段からチラシに頼らずとも普段から集客力を高めていけるかが、チラシレス時代の到来前の企業に直面する大きな課題となろう。

  チラシに頼らないで集客力を獲得する。

チラシに頼らないで集客力を高めていくということはどういうことか?。

  一つは定期的に周期的にわかりやすく価格訴求を継続すること。

これはどういうことかと言うと、毎週月曜日は〇〇の日、毎週火曜日は△△の日、毎週水曜日は××の日等々、曜日サービスを定着させたり、毎月◯日は〜〜の日、毎月△のつく日は〜〜の日、と言うように、同じ周期に同じサービスを継続していき、お客様に告知せずとも条件反射的にお客様がその日になればそのサービスを期待して来店される構図を構築することである。

  二つは購入するカテゴリー毎に来店動機を高めることである。

例えば、旬の果実と言ったら◯◯の企業やお店、生魚の鮮度と品揃えでは△△の企業やお店、ステーキや焼肉と言ったら××のお店・・・と言うように、ある商品のカテゴリーでは圧倒的な強みを発揮してお客様に認知していただいている状態にすることである。

  三つはその前提として業界の基本が継続されていると言う状態にあること。

どんなに素晴らしい価格であったり品揃えでも、普段の清潔レベルがひどかったり、日々の品揃えが品切れだらけであったり、接客態度が悪くては、そのサービス日だけのお店になってしまうからである。

  全ては基本が一定レベルを維持していることが前提である。

そんな三つの要素が構築された暁には、チラシレスの時代でもその周期毎にお客様が安心してどの時間帯でも自店をお客様の目的を裏切ることなく来店していただけるのだろうと思う。

  上記を一つ一つ積み上げながら盤石の体制を築く。

さて、残された時間でどれほどの構築が出来るかであろう。









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2019年4月15日 (月)

対立軸

皆さん、こんにちは。
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先日の統一地方選挙。

  各地の知事選が話題になった。

自民党と野党との共闘による大阪の府知事選や市長選で敗北し、更に保守王国である、島根や福岡でも敗北した。
選挙や政治に関しては知識も無いしあまり深入りもしたくは無いが、この選挙でテレビ放映の解説者たちの話を聞いていて想うことが多かった。

  この地域での自民党の敗北の理由に共感したからだ。

この地域での知事選は、自民党の内部分裂による分裂選挙であったようだ。

  従来は「自民」対「野党」の対立軸の選挙形態。

しかし今回は、この対立軸が崩れ、内部分裂による

  「自民+野党」対「自民+維新」

このような対立軸になったようである。

  自民党の強みとは何か?。

私なりに思うのは「一致団結力」と「政治の実務力」。

  その中の「一致団結力」がなくなった自民党。

党内の派閥はいくつもあるにせよ、それはその派閥によって求心力のあるグループが、いざという時は自民党という大きな求心力に固まって一致団結して野党を蹴散らしていく実行力が強みであると思っている。

  それが今回は「自民」対」「自民」の構図。

更にそこに「自民」+「野党」という構図も交わって入り乱れる。

  対立軸はどこなのか?。

これを店舗や組織に置き換えてみると、この対立軸というのは非常に重要な存在だと思っている。

  組織にとっての対立軸とは?。

それは組織強化の重要な一要因であると言える。

  組織は対立する敵がいるから組織強化に傾くのである。

敵に勝つには必然的にまとまらざるを得ないからだ。
それを、組織を構成する個人個人が人間のDNAとして体内に刷り込まれているからであろう。

  古来からまとまる事で外敵から防御することを得意とした祖先たち。

だから、自分が属する組織と敵対する組織に対しては、一致団結していことする組織の論理が働くのであろう。

  その対立軸が組織から消えた時。

長期政権が続き、対立軸がいつしか消えてしまった時、内部分裂が生まれるのであろう。
それは、上記のように対立軸をいつしか内部に求めて、内部の小さな組織同士で対立軸を作って自ら属する小さな組織の内部団結を図ろうとする裏返しの構図なのである。

  もはやそこには政治的思想とは無縁の対立軸が存在するのみ。

対立軸とは、組織を強化する要因でもあり、分裂させる要因でもある。

  適度な対立軸の存在が組織を安定させる要因であるということだ。

店舗としての対立軸とは。

  それは競合店の存在であろう。

競合店との戦いにおいて、いかにリーダーは対立軸を利用して組織をまとめていけるか。

  逆に言うと影響の少ない対立軸を有効に活かすと言うことだ。

遠方に出店する対立軸であったり、影響の少ない他業態の競合出店を利用して対立軸に仕立てることも有効な組織強化に成り得ると言うことであるし、逆に組織強化に向けるために敢えて対立軸に仕立て上げるといことも必要なことではある。

  それがいつしか内部分裂につながる対立軸になってしまう。

それもマネジメント力ということであろうか。

  自分への戒めとして今回の選挙を振り返ってみた。










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2019年4月14日 (日)

俺のスカートどこ行った?

皆さん、こんにちは。
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今日は日曜日。

  芸能ネタの日(笑)。

4月の新ドラマ。

  以前のブログでも初回したと思う。

http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-19d9.html

その中で紹介したドラマ「俺のスカート、どこ行った?」

  ホモで女装が趣味の高校教師が主人公。

その高校教師役に「古田新太」を配し、奇想天外なイメージを持たせたドラマである事は間違いないだろう。
そして、このドラマに乃木坂46のエースである白石麻衣が新米教師役として出演するのである。

  “こんなドラマに出して欲しくないなぁ〜”

率直にそう思ったのだ(笑)。

このドラマは、古田新太演じるゲイで女装家の高校教師・原田のぶおが。『ダイバーシティ』宣言を掲げた私立・豪林館学園高校に赴任してきた原田が、歯に衣着せぬ物言いと奇想天外かつ破天荒な行動力で、巨大な権力に負けない力を発揮し、生徒の心を解き放っていく学園ドラマだという。

そして、白石麻衣演じる里見は憧れていた教師になったものの、自分の理想からかけ離れた教育現場を目の当たりにし、完全に心がやさぐれてしまった反抗期全開教師。原田との出会いから彼女の教師人生2年目が幕を開ける。

  そんな設定からのスタートらしい。

白石麻衣といえば、もはやアイドルナンバーワンの実力を持ち、その中でも白石は絶対的エースとして存在するメンバーである。
次へのステップとしてももっと知名度のあるドラマに出て欲しいと思うのは私だけではないだろう。

  白石麻衣といえば以前にも深夜の時間帯でのドラマ出演があった。

「やれたかも委員会」

https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=2&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiEkdTbjcXhAhVEJaYKHftsATUQFjABegQIAhAB&url=https%3A%2F%2Fwww.mbs.jp%2Fyaretakamo%2F&usg=AOvVaw1nrCbQi4jIbXCXhB0xcAwqhttps://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=2&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiEkdTbjcXhAhVEJaYKHftsATUQFjABegQIAhAB&url=https%3A%2F%2Fwww.mbs.jp%2Fyaretakamo%2F&usg=AOvVaw1nrCbQi4jIbXCXhB0xcAwq

佐藤二朗、山田孝之らと共に異性との交際の一瞬のやり取りとその後の行動を振り返って、その時に実はやれた、やはりやれなかったという振り返りをする番組であった。

  その時の白石麻衣は上記2人と共に審判役であった。

男性陣が常に「やれた」に軍配を上げるのに対して、白石麻衣は常に「やれなかった」に軍配を上げる役。
そして、振り返る当事者に対して、冷静にその時の状況を判断して言い聞かせる役でもあった。

  そして今回はやさぐれ教師役という。

さて、どんなドラマの一翼を担うのか、楽しみではある。

  このドラマの動画が公開されている。

https://www.youtube.com/watch?v=vflwsJxCFIg&list=PLo7nw2x6bhE8qIthXAyitHWbJZcBDvTwU

  この動画を見ているとこのドラマが想像できる。

奇想天外だが、人間社会に有効な現実的な生きる指標を主人公のゲイの教師が事あるごとに述べる場面が数多い。

  そしてドラマの放映時間が午後10時からというのも期待したい。

通常であれば、この手のドラマは深夜帯である。

  しかしこのドラマはある意味ゴールデン時間帯。

それだけ、社会的にも影響のある時間であると言える。

  この時間帯での白石麻衣が何をどう演じるのか。

非常に楽しみなドラマである。










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2019年4月13日 (土)

店長元気無いね?

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日は、「常に朝」を記した。

  http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-070e.html

常に朝の爽やかさで従業員やお客様とのコミュニケーションを図る。
そんな記事を載せた。

そして今日はお客様からのご指摘。

  「今日の店長は元気無いね。」

そんな言葉を、レジのパートさんを通して私の耳に入った。

  常に朝の挨拶を記事にしながら早くも真逆の評価(涙)。

その日も鮮魚部門の品出しをしていた。

  土曜日の大漁祭りの日。

そして、大漁祭りの一環として「お刺身バイキング」が特売に入っていた。
通常のお刺身売場のレイアウトは、まず「マグロ」から導入し、「お造り類」で流し、そして「カツオ類」と続き、最後は「サラダ類」へ流すレイアウトとなる。

  しかし、今日は「お刺身バイキング」。

よって、通常のお刺身バイキングの時は、この「刺身バイキング」をトップに配置し、次に「マグロ」「お造り」「カツオ」「サラダ」というレイアウトへ変更するのである。

  この時に、“さてどうするか?”

と悩むのである。

  だいたいのレイアウトは決まっている。

しかし、細部の商品をどう配置するかは未定だ。
 
  それは当日品揃えされる単品によっても異なるから。

「刺身バイキング」は単品が固定だからトレイで8フェース分を先取りしてトレイ合わせをすればそこに商品を陳列していけばいいのだが、その後のレイアウトに関しては、その日に製造される単品によって、微妙に異なる陳列を要求される。

  刺身バイキングでスペースを取る分、他の商品化を調整。

よって、通常品揃えする単品を省略して刺身トータルの売場を変更せずにする為、その日に製造される単品を見ながら陳列するのであるが、今から思えば、その時に売場に釘ずけになりながら売場で考え込む場面が多かったような気はする。

  おそらくそんな場面にそのお客様と遭遇したのであろう。

その後に、レジのパートさんから言われた。

  「店長、今日は元気無いんですか?。」

   「えっ!、なぜ?。」

  「さっきお客様が、今日は店長元気無いね、って言われました。」

そして思い返した時に、ふとさっきの刺身の陳列場面を思い出した。

  “あの時のお客様だ”

その刺身バイキングを陳列中に、いつもご夫婦でお買い物に来られる年配のお客様を思い出した。

  直接ご挨拶はした事はなかったが。

そして、それを教えてくれたパートさんに聞いた。

  「こういう姿のお客様か?。」

その通りだという。

そのお客様は、そのパートさんとの会話で「今日は店長いるね」「今日は魚出していたね」等々の言葉を交わすという。

  “見られているんだなぁ〜”

店長という存在。

  お客様はそのお店で一番店長の行動を見ているものだ。

このお店の店長は?。
店長はどんな存在?。
店長がどこにいた?。

  こちらは見覚えのないお客様でもお客様は見ているもの。

極端な話、店長の背中まで見ているものだ。
だから、隙を見せられない存在でもある。

  まだ元気無いねと思われるだけ良かったのかもしれない。

どんな場面でも常にお客様の存在だけは忘れてはいけないことに、改めて気付かされたのである









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2019年4月12日 (金)

楽しくなければ2

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


昨日は、楽しくなければ1を記した。

  売る楽しさ売れる楽しさ。

それがこの業界の基本であると。
そしてそれは、人事担当者、総務担当者、財務担当者全てにおいても基本であると。

  そしてそこから更に職位によっての楽しさの追求は変わってくる。

例えば、店長の仕事の楽しさってなんだろう?。

  “店長って辛いだけじゃないの?”

そんな答えが返ってきそうな気がするが(笑)、それも店長次第、人次第であろうか。

  要は広い守備範囲の中で自分がワクワクする領域。

具体的には店長は、自分で部門を持たずに商品を持たずに、だから販売計画や数量計画もしなけれ当然発注もしない(人によっては発注を兼務で受け持つ店長もいるかもしれないが)。

更には、商品面でも自ら商品を仕入れに出向いたり商品開発の為に地域のメーカーや卸に出向くこともないから、自分で選択した商品を販売するということもない。

  しかし店舗の業績に関しては一番初めに店長が追求されるのである。

商品も持たず、販売にも直接は携わらないという職位の店長の楽しさとは。

  私自身は競合店との戦いの過程とその結果に大いなる楽しさを見出している。

競合店との戦い。

  競合店の存在やましてはその出店ともなると誰もが嫌がるもの。

直接的には自店に大きなダメージを与えるのが競合店の存在だからである。
しかし逆に言えば、競合店との戦いでお客様を奪うか奪われるかという関係は、ちょっとした対応次第で大きな数値効果をもたらしてくれるものである。

  コツコツと基本を繰り返しながら客数を増やすのも仕事。
  しかし競合店からお客様を奪って客数を増やすのも仕事。

競合店に行かれていたお客様を自店に呼び戻して売上を回復させる。

  口で言うは易しだが。

しかし、大きな対策や小さな対策、そして一度決めた対策を継続し続けて後日大きな見返りを得た時の喜びは一入であり、これが最大の仕事の楽しさであると言っても良いだろう。

  継続してこそであるから結果もすぐには現れない。

しかし、そのことを信じてやり続けていると、どのタイミングで結果が現れるかという効果もある程度見えてくるもの。
よく、一回りして一年経過すれば数値は回復するとは言われるが、それはなんの保証もない話であるが、上記のようにコツコツと対策を打ち、それを継続し続けていくと、一年経たずとも数値は回復してくるものである。

  それは逆も真なりで何もしなければ何年かかっても回復しないということだが。

当然、その為には上記のように商品も販売も直接は関わらない店長という存在であるから、如何に部門チーフや担当者、パートさんを巻き込んで具体的な対策を共有し、それを実施継続していくかというコミュニケーションやマネジメント自体も追求されるであろう。

  要は店舗全体で取り組むという共有感と一体感が店長の真髄なのではないだろうか。

これがバイヤーだったらどうだろうか。

  店長と同様に店舗での販売には直接は関われない。

しかし、全社としての商品という具体的、直接的な大きな要因には関われる。

  商品を通して全社の自部門の業績を上げる。

そこには大きな楽しみがあるだろう。

  その為に商品政策から入り具体的な品揃えに携わる。

その商品政策とMDが的を得ているかどうかが問われる部分でもあるし、更には店長同様に現場のスタッフ達と連動して自分の立案したMDが確実に店舗という現場で実現されての結果であれば尚更楽しいし、結果に対しての喜びも一入であろう。

  得てして店舗から見たバイヤーの存在とは敵視されがちではある。

しかし、上記のように店舗のチーフを鼓舞させて自らの商品MDを定着させているバイヤーも多い。

  そして結果を出せればバイヤーのマネジメント力も評価されたということだ。

そう考えると、仕事の楽しみや達成感とは、そこには必ず業績という結果と、そこに至るまでの仲間との共有という二面性があることがわかる。

  競合対策もMDの実現も現場との共有化が必須となる。

自分が立案したビジョンの正しさと、現場との協力関係があってこその業績達成。
そしてその経験から、更に次への一手が立案され、施行されていく。

  より正しいビジョンを描けるかという自信。

その自信も経験から得られる能力である。

  そんな仕事の楽しさ。

それを追求するから、仕事は楽しいものであるし、その過程の中で自らが率いる組織がまとまっていくのである。








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2019年4月11日 (木)

楽しくなれけば

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


楽しくなければ、スーパーじゃない。

  このブログのサブタイトルでもある。

以前のサブタイトルは、

  「たかがスーパー、されどスーパー」

であったが、昨年にサブタイトルを変更した。
それは、あるFacebook仲間が、自店の入り口の風除室に「楽しくなれけばスーパーじゃない」と言うタイトルと共に、働く従業員の仲間たちの似顔絵を一人一人描いて貼り付けてあったのを見て、このブログのサブタイとにパクったのである(笑)。

たかがスーパー、されどスーパーも想いのこもったサブタイトルだとは思っている。
しかし、楽しくなければスーパーじゃない、と言うフレーズに、自ら働くこの業界への想いと、そこで働く仲間たちにもっとこの業界であり仕事でありを理解して楽しんでもらいたいと言う想いを感じたのである。

  てっちゃん会の仲間でもあるそのFacebookを引用させていただいたのだ。

また、いろいろな企業や店舗でも

  「楽しくなければ、◯◯店じゃない」

等を合言葉に楽しく仕事をし、楽しい売場作りを目指している企業もあるだろう。

  やはり仕事は楽しむもの。

そしてその楽しさからまた次へのステップへ階段を登れるものであると思う。

  それでは、仕事の楽しさとは?。

だからと言って、皆が皆、仕事を楽しんでいるかと言えば、本当に仕事を楽しんでいるこの業界の人間がどれほどいるだろうか。

  ある一時は瞬間的に仕事が楽しいと思える瞬間があるかもしれない。

しかし、そのある一瞬を除けば、ほとんどの時間を苦痛と隣り合わせで仕事をしている人がほとんどではないのだろうか。

  私自身も仕事が楽しいと思えるようになったのは入社数年後のこと。

と言うよりも、鮮魚チーフとして数年が経過した後だったような気がする。
それ以前は、黙々と作業をこなすだけのものであった。

  そしてチーフになりあるお店の部門を任された。

それでもやはり義務感で仕事をしていた気がする。
しかし、何かのきっかけで、業績に対しての考え方が変わったのである。

  “業績は作れるもの”

そんな自身が付いた時からだ。
従来は、業績は結果的なものであり、仕事の結果として出た業績は作れるものではない。
そう思っていたのだが、チーフという職位につき、毎月業績とにらめっこしながら仕事をしていくと、業績を導くための日々のルーティンワークが見えてきた。そのルーティンワークを日々積み重ねていくと、最終結果に大きなギャップが無くなり、ほぼ予定通りの荒利率を導き出すことができるようになった。

  “業績って導き出せるんだ”

要は、予算の荒利率を日々の仕事の積み重ねからほぼ予算通りの荒利率を導く手法が見えてきたということだ。

  たかが荒利率の確保だけの話ではある。

しかし当時の私にとっては、この発見は大きな一歩でありここからいろいろな結果を導き出す手法へと繋がり、その結果としての楽しさが見えてきたのである。

  やはりある程度の能力や技術を身につけないと楽しさには繋がらないとは思う。

よって、それ以前はどうしても目の前の作業に追われるという苦の部分だけが前面に押し出され、その奥に潜む楽しさに辿り着けなかった気はする。

  しかし上記のようにちょっとしたきっかけで楽しさを発見するものだ。

それは人それぞれの楽しみがあるのだと思う。
私は荒利率という分野から、この業界の楽しさを見出し、そこから売上という領域での楽しさに広がっていったように思う。

  荒利率と売上は反比例の関係だと思っていた。

しかし、突き詰めていくと、それは一緒だと気がついた。

  荒利率を上げるには、売上を上げること。
  売上を上げれば、荒利率が上がっていく。

それを別々に考えていたのであるが、商品の流れという視点で見れば、如何に商品を回転させることが(点数を上げること)が荒利率に貢献することであるから、荒利率という視点を更に広げて、荒利率の安定には売上拡大が絶対に欠かせないという結論に至るわけである。

  結果として売上拡大を目指す販売技術にいたるのである。

そして、売る楽しさ、売れる楽しさを知る。
それは、この業界での楽しさという視点で見れば、順番が逆なのかもしれない。

  まずは売る楽しさを追求すべき。

そう捉えている方もいるだろうが、私は逆に荒利率確保に楽しさを見出し、その延長線上に売上拡大という領域が広がっていったのである。

  売る楽しさ売れる楽しさを知った暁には本当に仕事を楽しめた。

しかし、それは売場の部門の担当者の時代の楽しさであるかもしれないが、この売る楽しさ売れる楽しさを知らない限りは、副店長や店長、そしてバイヤーになってもこの業界の仕事の楽しさを満喫することは出来ないのではないだろうか。

  全てはそこに集約されているからだと思うのだ。

よって、これが総務や人事に行っても同じことが言えるのではないだろうか。

  人事の教育担当や採用担当。

やはりこの業界の売れる楽しさを基準とした制度の整備が、後々の人材育成と自社での活躍へ結びつき、それが彼らのモチベーションとなって将来にわたりこの業界で活躍できる人材育成につながっていくのではないだろうか。

  それでは店長の仕事の楽しさとは?。

それはまた別の機会にお話ししたいと思う。









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2019年4月10日 (水)

縦割りのメリットデメリット

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


各部門が各々売場を占めて一つのお店が出来上がる

  それがスーパーのお店である。

個人商店であれば、品揃えしてある全ての商品が店主の意思によって仕入れから入荷、陳列、そして販売まで司ることになる。

  しかしチェーンストアともなればそれぞれの役割を担うことになる。

鮮魚、精肉、青果、惣菜、ベーカリー、グロサリー等、それぞれに仕入れ担当者が商品計画、仕入れ計画、品揃え計画をそれぞれに練りながらチェーンストアとしての自社の商品MDを作成し店舗にて実行することになる。

そして、店舗での売場はその部門別に明確に売場スペースが区分けされ、基本的にはそのカテゴリー毎に商品を中心にした品揃えが為されるのである。

  これがこの業界で言う「縦割り」の世界。

店舗という売場は一つだが、その一つの売場を部門毎に縦割りにて商品のカテゴリーから単品に至るまで明確に区分けされて商品が陳列されることになる。

基本的には各部門毎に取り扱う商品は異なり、部門同士で噛み合うことは無いが、稀に似たような商品が違う部門で品揃えされる時もある。

  また同じ旬の素材を扱った商品が縦割りにて別々の売場で販売されることも多い。

例えば、鍋つゆなどはそれぞれの商品特性に従った鍋つゆがそれぞれに品揃えされるのだが、ほとんど同じような用途の商品もそれぞれにダブりで品揃えされることはままあることである。

これも企業によっては合同で展開する企業もあれば、それぞれの部門がそれぞれの売場にて陳列する企業もあろう。

それも良し悪しはあるであろうか。

  一堂に介したほうが絶対にお客様からは選び易い。

そう解釈もできるだろうし、

  いや商品の近くに関連としてあるべきだ。

そう解釈する企業もあろう。
これはそれぞれの企業で決めてばいい話ではある。

同様に、同じ旬の商品でそれぞれの部門特性にあった要素を持つ単品をそれぞれ別の売場で展開する場面も多いだろう。

  例えば、今が旬の「ホタルイカ」。

鮮魚部門では、「生ほたるいか」「ボイルほたるいか」「ほたるいか塩辛」等を品揃えする。
日配部門では、「ほたるイカ佃煮」が定番で品揃えされている。

  鮮魚部門であれば、上記3アイテムを一堂に集めて合同展開は可能だ。

鮮魚部門とて、メジャーなボイルほたるイカは平台の刺身コーナーで目立つような展開となるだろうが、ほたるイカ塩辛であれば地味に定番の上段でいっそりと展開することになろう。

  それをボイルほたるイカと合同展開すれば「ほたるイカ」コーナーが出来上がる。

ここに日配部門の「ほたるイカ佃煮」まで合同展開できたなら1ヶ月1個の販売数量が1日5個の販売数量に拡大するかもしれない。
更には、お店に「ほたるイカ佃煮」なる品揃えの存在をお客様は知ることになるであろう。

  旬を旬らしく展開する売場作り。

それは、縦割りを崩して横割りで店舗が主導して行う企画とするか、本部でまず横割りの計画を立てて後に店舗へ情報発信するかの違いではあるが、本部発信の情報の方がはるかに実現度合いは高まるであろう。

  縦割りのデメリットをメリットに転換する手法。

ぜひ、メリットに昇華して活用したいものである。









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2019年4月 9日 (火)

変化対応業

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


我々の業界。

  食品スーパーというカテゴリー。

生鮮食料品や日配食料品、そしてドライグロサリー商品等をメインに小売業をしている。
そして、よく言われる言葉。

  変化対応業。

世の中の変化やお客様の変化に常に対応して商品や売り方、そして強化部門を変化させながらお客様の志向に合わせて商売の仕方を変えていくという意味。

  この「変化対応」を企業理念としている企業もあるほどだ。

世の中の変化、そして消費者の変化に合わせて、自らの商売を変化させていくことが我々の生業(なりわい)であることを企業理念として掲げ、従来の商売の固執することなくどんどん商売を変えていこうというメッセージを敢えて掲げて、変化への対応を勇気を持って率先していこうとする姿勢であろう。

そして、お客様の買い方が、昨年とどう変化しどの方向へ向かっているのかを知る上では、やはり昨年データとの比較は一番説得力のある数値となる。

  しかしそれは昨年データに縛られるという意味ではない。

あくまでも昨年と比較して何がどう変化したのかを把握する意味で重要だと言っているのである。
業績は昨年と比較することで生まれる言葉であり、この業績で我々の努力は評価されるもの。

  だから昨年データとの比較は非常に重要な業績向上の要因となる。

そして、その変化を機敏に察知するには、52週の動向を追い続けることによってにみ可能となるのである。

  その意味では52週MDを実行することは絶対的に有意義なことなのである。

52週MDを追い続けなければ、変化を機敏に察知することは出来ないし、更にはその変化への対応をすることなど不可能に近いのではないだろうか。

  それほど自店の52週とはお客様の変化を知る上で需要なファクターとなる。

“昨年のこの週と比較してこの単品が伸びている”
“逆に昨年のこの週と比較してこれが落ちている”
“このイベントの買い物動向がこう変化している”

  このような変化は52週MDの実行があるからこそ見えてくるもの。

そして、そのお客様の買い物動向からある一定の法則を見出し、お客様の買い物動向に沿って伸びている単品やカテゴリーを強化強調して売場提案していく。

  結果としてそのカテゴリーが上昇していく。

この繰り返し、この連続が業績を底上げしていくものである。

  変えてはいけないのは商売の基本である。
  変えるべきは商品であり販売方法である。

イチローがバッテングフォームを常に変え続け、相手ピッチャーの進化の先を追い求めた結果の10年連続200本安打であったように、我々の商売もお客様の変化に対応した商売をしていかなければならない。

  大切なのは世の中の変化ではなく目の前の顧客の変化であろう。

自店に買い物に来られるお客様に限定するからより具体的な単品の動向やら買われ方の変化が見えてくるのである。
そして、自店の顧客というより具体的な対象に絞るら、より具体的な対策が見えてくるし、52週MDの変化対応が見えてくるのであろう。

  これが既存店の業績を変えていく唯一の手法だと思っている。

今までのこのお店での商売の経緯から変化を見極め、このお店のお客様に合わせて商品や売り方を変えていく。

  あくまでも大切なのは、自店の顧客という視点なのである。









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2019年4月 8日 (月)

敵の得意分野

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


競合店との関係は進みこそあれ緩むことは決してない。

  万が一(笑)競合店が閉まってもまた新たにどこかが出店してくる。

そして、1k圏内に同業他社が必ず存在する時代でもある。
競合店とのお客様の奪い合いという関係は、今後ますます厳しさを増していくことであろう。

  同業者が4店舗横並びで営業するエリア。

間も無く、自店からわずか6k程度離れた立地にそんなエリアが出現する。

  昨年10月にこのエリアに3店舗並び立つ競合店が出店。
  そして今年の4月後半には4店舗並び立つエリアとなる。

先日、そのエリアで昔から営業を続ける店舗が改装しリニューアルオープンをした。

  店内レイアウトの精肉部分を大きく変更した。

それは、明らかに新規出店した競合店の弱みを突いたレイアウトの変更であった。

  精肉に弱みを持つ企業。

今時、そんな食品スーパーが存在するかというと、精肉部門ほど10年前からの品揃えで進化している部門はないであろう。

  以前はアウトパックでも十分に集客できたであろう部門。

しかし今や精肉における食生活は大きく進化し、ステーキの美味しい焼き方だけを特集とした雑誌が発売されているほどに、家庭でのステーキが普段の暮らしに当たり前の時代となってきているのである。

  外食からのヒントでお客様の食生活が変わる。

それに乗じて精肉部門のステーキ売場の充実。
そして、それを支えるのはインストアカットという強みであろうか。

  相変わらず「小間肉」は基本中の基本。

しかし、20年前までは小間肉をしっかり品揃えしていれば、概ねの平日の売り上げは稼げたのだが、今や平日から厚切りステーキを食する男性が急増している時代でもある。

  それも時代の変化であり更に変化していくのかもしれない。

しかし、ステーキの品揃えで負けたら今は後塵を浴びる時代。

  先手を打って既存店が競合店相手に差別化を図る。

そんなリニューアルである。

  このリニューアルでこの3店舗の集客力が変わったように思える。

これは、競合店の弱みを突いた戦術であろう。
逆に、競合店の強みを叩く戦術も効果がある。

  競合店が強みとする部分に切り込む戦略。

それは、そのエリアで競合店が一人勝ちしている部門やカテゴリーに対して、自社の総力をあげて切り込んでいく戦術である。

  今まで競合店の一人勝ち。

この関係は、ちょっとでも切り崩せば大きなチャンスが転がり込んでくるという構図でもある。

  私は今それを実行しているのだが、確実に効果が現れる。

もはや地域のお客様の情報を得て、的をえた品揃えや価格訴求をするという業績対策から、競合店に応じて如何に個店の競合店を対象に、この競合店からはどの部分でお客様を奪い、こちらの競合店からは違うどの部分でお客様を奪うという手法の積み重ねの方が明らかに客数増を図ることができる時代であると言える。

そうすると、一人勝ちしている競合店からは、多少距離のある第二競合、第三競合であるともそれなりの効果が現れるということだ。

  一人勝ちとは「あの部門ならあそこのお店」という絶対的な信頼関係。

その関係を切り崩すことで、近隣のお客様が遠方に出向く必要がなくなるということであるから、効果は覿面(テキメン)である。

そんな一歩一歩を如何に歩んでいくか。

  昭和という時代は、頭数の時代。
  平成という時代は、シェアの時代。

そして令和という時代は奪い合いの時代というべきか。







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2019年4月 7日 (日)

遠回り

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。



今日は日曜日。

  芸能ネタの日(笑)。

イチローの現役引退。

  いろいろな番組で特集を組んでいた。

今回取り上げたいのは、NHKスペシャル。

  以前からイチローを取り上げていたスタッフ達。

彼らの今までの取材と、直近のインタビューから構成されていた。

  やはりNHKである(笑)。

このタイミングでの報道であるから、他局であれば緊急特番というネーミングを使用するであろう。
それを、サラッと「NHKスペシャル」という普段のテーマで押すところもNHKらしいところだ。

しかし流石はNHKである。

  イチローへの入り込みが他局は断然に違う。

密着取材とはこのことを言うのであろう。

  一弓(18歳の芝犬)と戯れる姿。
  自宅の居間でトレーニングする姿。
  自主トレ仲間達と飲み屋で寛ぐ姿。

他局では張り込めないイチローの裏側まで密着してのイチローの人間的な姿を取材しているのだ。

  イチローには名言が多い。

幾度となくそれらに触れてはきたが、この放映でも心に刻みたいイチローの真髄を見た。

  「はっきり言えることは近道は無い」
  「遠回りが、結果的には一番の近道」

イチローは日本での成功を背にメジャーリーグに挑戦した。

  しかし日本とはあまりにも違いすぎる環境。

まず、ピッチャーの速度が違う。

  その為に日本で完成させた打撃フォームを変えた。

そしてメジャーに行っての大活躍。

  しかしイチローは自らの打撃フォームを変えることに躊躇しなかった。

そんな話題から、イチローが言った一言である。

  「自分の打撃フォームに最終形は無いと言うこと。」

それを残酷な話であると言う前提のもとに言い放った(笑)。
多少、アルコールの入ったような赤みがかった表情で、自ら歩んだ道のりを振り返ってインタビューに応じた時の映像である。

  最終形を追うのではなく常に最善を求めて進化させる努力。

それをイチローは「遠回り」と表現した。

  その遠回りこそが進化しようとする意欲に繋がるのだ、とも言った。

心情的には、最終形を求めた結果として、それを維持したいとも語ったが、結局それは後退につながることでもあると言う。

  だから自分の理想に近ずく為には遠回りしかない。

それは、今だからこと、ハッキリと言えることだと言い切った。
それはメジャーリーグという野球の最先端で10年連続200本ヒットを続けたからこそ言える言葉であろう。

単発で一発屋としての活躍はデビュー初年度であれば可能である。
しかし、大好きな野球を続けたいという願望が、遠回りの進化を選択したのであろう。

  そして自分同様にメジャーリーグリーガー達も進化している。

その進化以上に自らを進化させなければならない。
その結果としての上記のイチローの言葉は重い。

  しかし、それはどの世界にも言えることではある。

そしてイチローはようやく現役を引退した。

  現役引退という時期。

プロの世界はそれを自分で見極めることである。

  自分の現役引退も自分で見極められたら(笑)。

自分で見極めるのか、組織から言い渡されるのか。

  自分で見極められるほどの人間になりたいものである。







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2019年4月 6日 (土)

都市部と地方

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


業界の首都圏に出店する企業のチャレンジが話題である。

  私も2月に都内の住宅街に新規出店した店舗を見学してきた。

確かに駐車場も無い立地でよくぞここまで大きな売場面積の食品中心の店舗を出店したなと驚くばかりである。

  そしてその店舗の集客力が凄まじい。

おそらく、近隣に同等の面積で魅力ある食品や生鮮の品揃えをする競合店が少ない、または無いのが高い集客力を誇っている要因では無いだろうか。

  更には基礎商圏の世帯数と人口との関係。

基礎商圏、特に1k商圏は自転車や徒歩で買い物できる範囲であり、この商圏内に住まわれる人口で店舗の売り上げはほぼ決まると言っていいだろう。

  そこに競合店との関係が影響を与える。

基礎商圏の人口、競合店の有無、そして自店の品揃え。

  この関係で基本的な年商は決定する、と言っても過言では無い。

それでは、なぜ今までこの地にこの規模で出店しなかったのだろうか。

  それはそれだけの面積で出店してきた前例がないからであろう。

確かに、このような立地はすでに住宅地で占めており、空きスペースがなかったという問題。
更に、あっても駐車スペースを入れると狭小スペースでしかなく、近隣のお客様への騒音問題、駐車問題を考慮しなければならない。
また、駐車スペースを入れて出店すれば同業他社との品揃えで差別化しずらいという懸念もある。

  駐車場を設けない。

この発想での大型店舗の出店。

  新たなモデルの出現である。

そんな都内の話題で幕開けした2019年のこの業界。

  元号の変更、新たな天皇の即位、10連休、そして秋の増税。

変化に如何に対応できるが問われる1年となるであろう。

  しかし、・・・ 。

確かに、変化対応はしなければいけないし、変化を予測して先手を打つことも必要である。

  しかし、全てが全て都内での変化が当てはまるのであろうか。

それは否であろう。

  それは都内というごく限られた範囲での出来事。

その他大勢の都内以外を商圏とするこの業界では、まだまだ素材を中心とした商品がメインであり、基礎商圏も都内の半分以下の立地が大半を占める。

  そして同規模の競合店がきしめく立地もあろう。

よって、先行して変化していく企業や店舗を横目で見ながらも、あくまでも自店の環境を熟知しなければならない。

  自店の環境。

当然、基礎商圏、そこから導かれる来店客数や年商に対して、如何に競合店から奪い取ってお客様の吸引率を高め、客単価を高め、そして年商を拡大させていくか。

  この関係を見失っていはいけない。

ややもすると、派手な売場や売り方を導入したくもなるが、冷静に判断すると基礎商圏にどんなお客様がどのように居住されていて、競合店とどのように買い回りされているかという情報を集め、その情報からどの部分から切り崩していくかという一歩一歩の階段を登らなければ平均日販は上がらない。

  平均日販が上がらなければ売場面積や品揃えアイテムを拡大させることは出来ない。

企業のトップ達は、先手を打つ企業を勉強する必要はあるだろうが、現場で日々の売場を作り業績を支える我々は、上記の目の前のお客様を如何に獲得するかが問われるのである。

  その部分に強くならなければ現実は縮小均衡に陥るだろう。

かと言って、現場の人間がそれらに全く無関心でいいということではない。

  確実に地方でも暮らしの変化は進んでいるし世代交代で一気に流れるであろう。

そして、今現実にどんな変化があり、どこにどんな商品にチャンスが広がっているのかを感じる部分が我々の役割であろう。

  そのためには先手を打つ企業の情報は得ておく必要がある。

その変化を、自店の変化と如何に有機的に結びつけ、自店の強みを自店で構築していかねばならない。

  自店のお客様という軸をブラさずに都内の情報を活用できるか。

そのような意味で時代に追い越されてはいけないのだろうと思う。








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2019年4月 5日 (金)

たまには電車通勤

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


たまには電車通勤もいいものだ(笑)。

  普段は小一時間のクルマ通勤。

クルマ通勤の場合は約30kの道のりの為、いろいろな通勤ルートがあるが、現在は田舎道をゆったりと前車のスピードに任せて付いていく。

  新国道で飛ばせるルートもあるが、結局は到着時間は同じ。

国道に乗った時は快速な速度で走行できるが、その途中のルートが遠回り。
田舎道はほぼ一定の速度でトロトロ(国道に比べれば)走行だが、信号も少なくコンスタントに距離を稼げる。

  更にほのぼのとした風景を見ながらの小一時間。

この小一時間が仕事の組み立てを考察するには絶好の時間となる。

  先日は電車での通勤をしてみた。

もちろん、お客様からのクレーム等もあるので、副店長が出社している日を限定してのことだが。

  また競合店長達との飲み会がある時はもちろん電車での出社となる。

3月には2回ほどそんな機会があった。

  自宅からは私鉄とJRを乗り継いでの電車通となる。

自宅から駅までは徒歩3分。
駅から店舗までは徒歩10分。

  時間にして小一時間。

乗り継ぎの為、クルマ通よりは多少時間はかかるが、運転しない開放感がいい。

  都会と違い混雑も無い。

だからゆっくりと腰を落ち着けて周囲を見回すことが出来る(笑)。

  スマホからイヤホンで音楽を聴く人。
  必死にスマホから情報を検索する人。
  目を閉じて腕組みして瞑想にふける。
  仲間同士数人で立ち話しの女子高生。

車内にはいろいろな背景を持った人たちが居合わせる。

  私と同じように通勤途中の中年男性もいる。

相手から見ると、カバンも持たずに電車に乗っている私の方がよほど不審人物に映っているのだろう(笑)。

ほとんどの方はスマホをいじりながら目的地まで過ごす人が多い。

  自ら運転しない分自由な時間を過ごせるのであろう。

先日も好天の為、電車から見える外の景色も爽快だった。

  晴れた日の男体山。

鬼の爪痕のような残雪が綺麗だ。
その男体山が思川の陸橋から見える姿は、このルートの見所の一つであろうか。

  乗り継ぎの駅から駅も徒歩数分なので焦る必要もない。

そして到着駅から店舗までの徒歩。

  徒歩10分程度なので多少の雨でも苦にならない。

早朝の駅からの徒歩ルート。

  歓楽街は駅周辺に集中しているので閑散とした徒歩ルート。

そして、この街のシンボル的な神社へ通ずる参道。

  この参道を通ると、気持ちが引き締まる。

「白」と「赤」のみの色彩は心を神聖なものにしてくれる。

  古来からの日本人のDNAであろうか。

たまにはそんな出社日を儲けてもいいと思った。
そして季節はいつしか「初夏」の様相を呈している。
外気に触れないクルマ通もいいが、電車通は今が最高に時期ではないだろうか。

  競合店長との飲み会も増えそうな気もするが(笑)。












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2019年4月 4日 (木)

4月新年度

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


気がつけば、もう4月。

  そして新元号が公表された。

5月からは「令和」元年となる。
ここ数日は、テレビもこの話題で持ちきりである。

  めざましテレビでは「万葉集」のおさらいがあった(笑)。

意味はともあれ慣れれば馴染みやすい元号ではないだろうか。
早速、スマホでググってみたが、玲和と出てしまう。

  流石にネット検索はまだ構築されていないようだ(笑)。

Facebook仲間には、早速「惜別平成」「wellcome令和」と題して売場で企画を組む仲間がいたが、そのスピードには脱帽である。

そして、その発表と同時に4月が到来した。

  4月は新年度であり入園入学の季節。

そう、人が動く季節である。
人が動くということは、普段の買い物をする場所を新たに探す季節でもある。

  スーパーへの客層も入れ替わりの時期。

だから、この時期の売場作りは非常に重要となる。

  新生活者がどのスーパーを利用するかを選択する時期。

そんなお客様が近隣のスーパーをみて回り、品揃え、鮮度、価格等を比較し、普段の自分の買い物の場をどこにしようか迷う時期である。

  特に単身者や独身者の入れ替わりが多い時期でもある。

近隣に大学がある地域はこの傾向が強まるであろう。

  即食品や惣菜、弁当の品揃えが問われる時期であろうか。

しかしこの時期は人事異動から間もない時期。

  いまだに売場が整理されていない店舗も多い。

しかし上記のようにこの時期に新生活のお客様を取り込めるか否かは後々の大きく影響してくるもの。

そして、冬型から夏型への売場の移行期でもある。

  売場が売り減らしでガラガラ。

そんな状態でもあろう。

  この時期ほど基本が大切な時期なのだが。

よって、この時期に新規顧客を獲得できたスーパーは後々有利に進められるだろうし、この時期に顧客を失った店舗は今後の苦戦が予想される。

  店長が変わって業績が変わる。
  主任が変わって業績が変わる。
  〇〇が変わって業績が変わる。

それは人が持つ暗黙知の能力でもあろうが、上記のように人事異動時に如何に新生活者に対応できたかで、一気に競合店からお客様を奪い取る絶好にチャンスでもあろうし、その逆のピンチの時期でもあるのだ。

  さて今年はどちらに転ぶであろうか(笑)。










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2019年4月 3日 (水)

常に朝

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、ある従業員から言われた言葉。

  「店長はいつでも朝のようですね(笑)。」

嬉しい言葉であった。

  要は、どの時間でも朝の爽やかさがあるということらしい。

特に意識はしていないが、この業界の店長という職位。

  朝の各部門への挨拶回り。
  全体朝礼でのリーダー役。
  開店後のお客様への接客。
  途中から出社者への挨拶。

そんな出会いの連続である。
常に人と挨拶を交わすという行為が、いつしか常に朝の状態を維持しよと無意識のうちに体が動いているのかもしれない。

  大抵の人間は朝の挨拶時ぐらいは明るく元気なものだ。

しかし、その後のバックヤードへ戻った瞬間に素の自分に戻ってしまうときがある。

  朝の挨拶時と普段の大きなギャップ。

このギャップをできるだけ解消したいとは意識している。

  なぜか?。

部下や従業員が、店長へのご機嫌伺いのような行動をして欲しくないからだ。

  部下が上司のご機嫌伺いを始めたら健全は組織とは言えない。

それは組織の人間が本来の組織の目的とはかけ離れた目的へ駆け足で進んでしまうからである。

  上司の気に入る行動を取ろう。

それが組織の目的と合致すればいいのだが、とは言ってもその時は組織の目的とたまたま一致しただけであって、本来の組織のあるべき姿ではない。

  あくまでも組織の目的は企業理念であって店長の機嫌ではないからだ。

しかしそれが嵩じてくると、その組織は上司のご機嫌を伺うことが第一優先となり、いつしか店長をリーダーとしてではなく単なる駄々を捏ねる赤子同然と解し、企業理念へ向かって一致団結していく組織からは程遠くなっていくものだ。

  自分の組織をそういう意味で崩壊させたくはない。

そんな意識が、従業員との挨拶に始まり、その挨拶のイメージを一日を通して崩したくないという意識につながっているのだろう。

  それはリーダー全員に言えることではないだろうか。

組織のトップを始め、上層部、店長、副店長、部門チーフ等々。

  組織を預かる人間全てに言えることだと思う。

そしてそんなあるべき姿の組織であれば、いざトラブルやアクシデントが発生した時に一致団結できるものである。

  組織の構成員が本来の目的を決して失わないから。

特に現場では一人一人の従業員の役割を担った行動力が問われる部署である。

  日々気持ちの良い爽やかな環境で仕事をしてもらいたいものである。











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2019年4月 2日 (火)

健全な組織

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


健全な組織とはどんな組織であろうか?。

  活力のある組織。
  団結力のある組織。
  対応力のある組織。
  不正に厳しい組織。

いろいろな定義があろうか。

  どんなに大きな組織でもそこには人が存在する。

そして、どんなに立派なマニュアルや組織表が存在しても、それを運営するのは人である。

  人とはいろいろなものに影響を受けながら行動する。

健全な組織では、人は健全に行動するし、不健全な組織では不健全な行動に走るものである。

  健全な行動、不健全な行動。

その裏側には何があるのか。

  組織を人間の体に例えるとわかりやすいのかもしれない。

人間の行動を司る脳が組織のリーダーであるならば、手足はその部下たちであろうか。
そして、その手足を行動させるものが情報という神経系となるのであろう。

更に、手足を常に活性させるために、常に新しい血液が体内を流れていなければならない。

  その血液の流れが健全な組織を構成するのである。

組織の血液とは?。

  人間には自分で治癒する自然治癒力が備わっている。

その力が、自動的に自分の体内を自己修正する機能を発揮するのである。

  組織にも自己治癒力が備わっていることが重要であろう。

組織の自己治癒力とは?。

  組織自体にもいろいろな治癒力があるとは思われる。

私は、リーダーに集まる「悪い知らせ」であると思っている。

  悪い知らせが末端からトップに常に上がっているか。

不健全な組織は逆に、悪い知らせがどこかで遮断されてしまっているものだ。
そして、悪い知らせに対するリーダーの決断と行動次第で、それ以降の血液の流れが更に清められていくのか淀んでいくのかが分かれていくのだろうと思う。

リーダー自体に悪い知らせを遮断させてしまう雰囲気を醸し出している場合もあるだろう。

  優秀なリーダーほど悪い知らせに対してウェルカムである。

そしてその悪い知らせに対して、即対応する。

  その行為自体が血液を洗浄するのである。

“なぜこんな悪い知らせばかりが俺に集まってくるんだ!”

  そう悩むリーダーがいるかもしれない。

しかし、それはむしろ喜ばしいことではないのか。
悪い知らせが集まるということは、まだまだ組織が健全な証拠である。

  そのバロメーターが「悪い知らせ」というわけだ。

そして、そんな悪い知らせを受け入れ、それが健全な組織であることを認識しながら、その悪い知らせに対して即行動して治癒してくスタンス。

  それは何も企業のトップだけの問題ではない。

組織の大小を問わず、どんな組織にもリーダーが存在する。

  店舗の店長、部門のチーフ等々。

そこに集まる悪い知らせに対するリーダーの行動。
これも、部下はしっかりと見届けているものである。








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2019年4月 1日 (月)

説得効果

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


人の行動を変える一言。

  そんな魔法の言葉を発せられる人間になりたいとは思う。

しかし、悲しいかな、なかなかそんな言葉には巡り会えないし、発することも出来ない自分がいる。

  “部下に魔法この言葉を発せられたら”

そんな夢を抱きながら部下を説得しようとして七転八倒しているのだが、なかなか部下はその意図を汲んでくれないの現実であろうか(笑)。
しかし、確実に人の行動を変えることができる説得手法がある。

  それは、二人以上の人間から同じことを言われた時だ。

ある上司から自分に対して、言葉を発せられる。

  その時はその言葉を真摯に受け止めるはするのだが。

しかし、その上司からの言葉だけでは、どうしても一時の言葉として流されてしまうことも多々あるもの。
その時は、その言葉が胸を打ち、自分の行動を変えてみようと思うのだが、上司一人からの言葉であるとどうしてもやれない理由を見つけ出して後回しにしている自分が多いことに気づくのではないだろうか(笑)。

  しかし同じ言葉を他の人間からも発せられたら。

要は、同じことを二人から同時に言われたら、俄然その言葉の重みが増してくるということだ。

  同じことを同時に二人の人間から言われた時の言葉の重み。

これはもう半端ではない。
多くの人間が自分に対して同じことを感じている、抱いている、そしてそうあって欲しいと思われている。

  その瞬間にその言葉は非常に重く自分にのしかかってくるものだ。

逆に言うと、人を説得する時は、その人間に自分と同じことを他の誰かにお願いして言ってもらうことで、その説得効果は倍増することを理解するべきであるということだ。

  この真実を理解することは大きい。

人に影響を与える言葉。

  それは質もあろうが数もある。

それも同じ事を数人から同時に言われる事。
同じ人間から何度も言われる事以上に、同じ事を数人から言われることの方が数倍効果があるという事。

  そしてそれを利用して他者を説得することの効果は絶大だということ。

だから、時として恩師にお願いして教え子を説得したりもするという歴史を踏んできたのであろう。
そして、それと同様の説得術としては、相手が経験した痛い思い出を利用して、同じ内容の言葉を上司が発することによって、同じ痛い経験を持つ部下は、以前の自分の苦い過去を振り返って同じ事を繰り返さないと強く思い込み、上司の言葉を素直に聞く耳を持つことになるであろう。

  上司としてはそのような過去の歴史を利用した説得術を理解すべきであろう。











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