作詞作曲編曲
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
昨日の冒頭。
店長はオーケストラの指揮者。
そんな出だしであった。
実は、そこから音楽業界での例えを引き出そうとしたのだが、話が脱線してしまい、私の朝のルーティーンの話になってしまった(笑)。
今日は本来の話題に戻したい。
よく年末間際のレコード大賞とかの表彰式では、歌手が大賞曲を歌うのであるが、同時に「作詞」「作曲」「編曲」の各担当者も同時に呼ばれて表彰を受ける姿が以前には見られた。
曲の成り立ち。
表面上は歌手が曲を歌う姿しかメディアには登場しないが、その曲の成り立ちは複雑である。
作詞家がまず作詞をして言葉を作る。
作曲家がそれをメロディーに乗せる。
編曲家を全体を整えて情感を高める。
そんなそれぞれの役割があって始めてメディアに登場する歌が生まれるのである。
その曲を歌手が持ち前の表現力で歌いこなす。
当然、そこにはその曲を奏でる演奏家も都度登場するだろうし、歌手の衣装を担当するデザイナー等もいるだろう。
歌を取り巻くいろいろな方の存在。
それによって、歌は我々に感動を与えてくれる。
これを商品に置き換えてみると。
「メーカー」は概ね作詞家であろうか。
まずはそこから商品が産出されるわけである。
大きなメーカーもあれば地方の小さなメーカーもあろう。
生鮮であれば店舗内にメーカーが存在するといってもいいだろう。
「バイヤー」はこの場合は作曲家であろう。
自社のマーチャンダイジングに合わせて、作詞家であるメーカーが開発した商品を、自社のどの売場で販売するかを考案するのである。
その商品に役割を与えるのである。
そして「店舗」は編曲家。
自社のバイヤーが作曲した商品を現場でお客様により感動を持って聞いていただけるかを、自店の場を利用してお客様に感動を提供するためにあらゆる場を調整するのである。
ほとんどの場合、その商品を製造、調達することは基本的に不可能である。
現場は既成の商品に命を吹き込むこと。
そして、それらを購入する直接のお客様に「理(コトワリ)」を提供して、お客様の購入後の満足を与えることにある。
上記のように、それぞれの商品にはそれぞれのプロ達が場面場面において関わって開発されてきた。
そして仕入れのプロがマーチャンダイジングに乗せて仕入れをして自社で販売する決定を成した。
それを現場が編曲して育てていく。
編曲という領域は曲を育てていくという領域となる。
そこではまず曲を理解するコトから始まる。
商品を理解するということは、「コト」を理解するということ。
そして、その「コト」をどう売場で表現するかということ。
作曲家も作詞家も売場を持たない。
いくら良い曲でも、売場という場がなければお客様には認識されない。
編曲とは現場での展開力なのである。
更に言うと、商品単品だけではなく、テーマを編曲するのも現場である。
春彼岸を編曲する。
お花見を編曲する。
誕生日を編曲する。
テーマを編曲するのも現場の役割。
そして、編曲次第でテーマ(イベント)に思い出を残すお客様が増えていくのである。
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コメント
>dadamaさん、コメントありがとうございます。
ようやく私のパソコンでもココログのコメントや記事への書き込みが可能となりました。
→編曲ひとつで大ヒットにもクソにもなる。
まさに我々業界の環境にそっくりですね(笑)。
お客様に感動を与えて購入していただくためには、現場の編曲次第。
その編曲が我々の楽しさであり仕事の醍醐味であることを今後の人生に活かしていきたいものですね。
投稿: てっちゃん | 2019年3月22日 (金) 09時52分
とあるミュージシャンが言ってましたが編曲ひとつで大ヒットにもクソにもなる。更には同じ音源でもミキシングでガラッと雰囲気は変わります。同じ音源(商品)でも編曲(陳列)ひとつで雰囲気は劇的に変わる。私は商売を究極の心理戦と捉えています。安いだけならアレンジは不要。商品価値を高めるアレンジこそ商売の醍醐味だと思うのです。
投稿: dadama | 2019年3月20日 (水) 20時18分