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2018年11月 6日 (火)

レジ精算がなくなる

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


小売という商売に付き物の現金精算。

  商品を買った代替えに現金を払う。

ごくごく当たり前のスーパーでの光景。
以前は、その精算に当たるレジ担当は商品に添付された売価を手打ちで精算機に打ち込み精算していた。

  いつしかそれがバーコードをスキャンするだけになった。

しかし、合計金額を現金で支払う行為は依然として継続されていた。

  時代は変化していくものである。

そして将来はカゴ毎ゲートを通過すると、その瞬間に購入金額がカード決済にて生産される仕組みが導入してくると思われる。

  その前提として導入されるキャッシュレス化。

それを促進しようとすべく、来年の10月から導入される消費増税に対しての2%分のポイント還元案。

  この制度が導入されれば一気にキャッシュレス化が進むだろう。

実は私は現金派。
つい先日まで、列車代も現金で一駅毎に現金払いをしていたのである。

  かわらいさんに睨まれてからSuikaを購入した口である(笑)。

高齢者の中には「カード恐怖症」なるものが存在する。

  “悪用されはしないか”

ニュースでもよく取り上げられるカード偽装やカード詐欺。

  “いつの間にか自分の財産が詐欺にあっていた”

そんな恐怖から、現金払いから抜け出せなかった。

  しかしSuicaの便利さもようやくわかった。

何か一つのきっかけがなければ、〇〇レスという時代には進んでいかないのだろうと思う。

  小売からレジ精算がなくなる。

特に、スーパーのように一人のお客様の購入点数の多い業界でのレジ精算の簡素化は一気に生産性を高める要因となるだろう。

  キャッシュレス化から無人化へ。

いずれはそんな時代がついそこまできていると思われる。

  どの業界でもレジ精算業務は生産性が伴わない。

販売部門に属さないわけだから、レジ要員の多さが生産性を引っ張る要因となるのである。

  しかしレジ社員の接客レベルが来店頻度に影響するのも事実。

よって、店舗でもレジ社員の果たす役割は重要であったのだが、いよいよレジ無人化という壁が崩れようとしている。

  人間は不思議なものである。

人間は人間がいるからその人間に対して文句を言いたくなる動物なのだろう。

  セルフレジに並ぶお客様がレジ待ちにおいて文句は言わない。

行儀良く、数台のセルフレジから空いたレジへ無言で精算業務を自ら始めるのだが、全台が有人レジの場合は、レジ打ちが遅いとか商品の取り扱いが雑だとか、空いていないレジを開けろとかとかくクレームをつける場面が多い。

  レジ精算機自体がなくなったらどうなるのだろうか。

無機質に買い物をして無機質に店外へ出ていくだけの買い物。

  午前中に来られる年配者は違和感を持つだろう。

30分ほどの買い物とレジ精算の日常。

  そこにつかの間の安らぎがある。

レジ担当者との何気ない世間話と交流。

  それが日常の小さな楽しみでもある。

後何年、そんな時代が続けられるのであろうか。









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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
レジ業務が単なる清算業務だけ止まらないのはナリアキさんのコメントにも通ずるところがありますね。
しかしやはり就業人員の減少と対人業務への苦手意識も重なりそこを積極的に差別化分野に置けない現状もあり。
レジ部門ほど対人関係を苦手としないベテランの方の定年延長を図るべきかと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2018年11月 9日 (金) 14時02分

ナリアキさん、コメントありがとうございます。
店長として、素晴らしいレジ担当者へのモチベーショニングだと思います。
そして有人レジか無人レジか。
団塊の世代ほどレジでの接客や対人関係を得意とする方は多いようですが、世代が下がるにつれて極端に対人関係を苦手とする方が増えてきますね。だからこそリアル店舗の差別化にはますます有効化していくのだとは思いますが、それを実現できる熱意が企業に求められるのでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2018年11月 9日 (金) 13時58分

有人レジの拘りも企業文化かと。お客様に対するサービスやおもてなしの位置づけが確立されてれば無人化はあり得ないですね。価格軸で徹底的にお客様の信用を得ているのであればレジ経費を価格に反映するようなアピールも出来るでしょうが、商品軸とレジのおもてなしは切ってはいけない関係だと思うのです。パートさん達の仕事は単なるレジ清算業務だけではないのですから。

投稿: dadama | 2018年11月 6日 (火) 21時11分

レジの無人化というか、省人化ですね。

マーケットリーダーやチャレンジャー企業はその方向で進むでしょう。10年内にはプロト店が出来て業界誌では話題になります。色んな評価がなされ広がりを見せるか、日本のマーケットには受け入れられないか?わかりません。

生産性が無い部門だと言われがちですが、私が店長の時レジ係には「君たちが商品チェックの最終防衛線だ。君達の最期のありがとうございますの発声で商品が完成する。売り場に並んでいる商品はその間は未完成品なのだよ。代金を受け取った時点でお客様とお店との間に売買が完結する。だから君たちの業務は他部門と同様生産性のある部門だから、胸張っていいんだよ」
と、青春ドラマばりに熱く語っていました。

レジ係は入店したお客様のほとんどと接します。時には褒められ、時には怒られ、時には助言を受けたりとても良い情報収集源です。

「店長ー!さっきお客さんが御宅の店長魚好きなの?最近すごく魚売り場が楽しいわー。って言ってましたよ。」

この言葉を聞いた時、天にも登る気持ちになりすぐに海産チーフに「おい!お客さん海産のこと褒めてたぞ!もっと頑張ろうぜ!」って、すごいいい思い出です。

自分は時代の流れには仕方ない部分もあるかもしれませんが、やっぱりお客様商売の省人化は良くない。効率化の号令で本末転倒な手抜きはダメ。何に手をかけ何を捨てるのか?効率化でお店の価値を落としてないか?
どうにかこうにかこの流れに抵抗出来ないか?というテーマで日々悶々としています。

最近の私は、ずっと悶々としています。てっちゃん会の方々も同じ気持ちですかね?

投稿: ナリアキ | 2018年11月 6日 (火) 10時35分

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