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2018年11月21日 (水)

単品量販の目的

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


このブログでも幾度か記してきた内容。

  単品量販。

自分の受け持つ数ある商品の中から一品に集中して売り込むこと。

  一品と言わずカテゴリー毎に数品受け持つ場合もあろう。

理想的には、従業員一人一人がとりあえず一品受けもって単品量販をしているという構図になれれば最高であろうか。

  単品量販。

この業界ではいろいろな場面で登場してくるキーワードであろうか。

  単品量販の目的には三つあると私は思っている。

一つは、まさに単品を量販することによって、販売実績を作り売り上げを上げること。目先の業績を改善させることが目的となろう。

  特に生鮮部門は鮮度が命。

自分で発注したり送り込みによって大量に入荷した商品を、その日のうちに売り切らなければならないような場面では、この単品量販力は大きな効果を持つ。

二つは、単品量販を繰り返すことによって、販売技術を養えるということだろうか。

  こんな売場を作ればどんだけ売れる。

そんな経験を積み重ねていくと、自然に販売力が身についていく。
また、相場品に関しては、いくらの相場になればどんだけ売り込めるという自分の限界点が見えてくるし、逆にその限界点を超える経験を積み込むこともできる。

  この経験は非常に有効である。

一度身についた販売力は、絶対に失うことはない。
そしてそれは、他店舗に異動しても有効に活かせる販売技術となろう。

そして最後は、単品量販によってお客様もその単品を認知し、その単品が単品量販を終えて定番に戻った後に、従来の販売数量を大きく超えていく商品として定番を強化してくれるのだ。

  実は単品量販の本来の目的はここにあると私は思う。

最後は定番強化に繋がるか否か。

単品量販をその場の売り上げ拡大にのみ効果を求めてはならない。
単品量販により、より多くのお客様にその単品を認知させることで、その単品の商品的な魅力を拡散できたわけであるから、その拡散効果を定番に戻した後も引き続き大きな効果を定番にてもたらしくれることを期待しての単品量販。

この行為を単品を変えながら実現していけば、単品量販された商品で定番ががっちり固められ、徐々に定番だけで売り上げが拡大されていく構図となる。

  定番が強くなる。

このことが永続的に売り上げを拡大させていく原理原則となる。

  単なるいっ時の売り上げ獲得が目的ではないのである。

せっかく在庫リスクや廃棄リスクを負ってでも単品量販をするのであるから、後々までもその効果を継続的に発揮させることが隠された本来の目的として位置付けたいところである。

  結果、その単品が定番を押し上げてくれるのであるから。

そんな本来の単品量販の目的を、それ以降は逆に裏ずける検証が重要となってくるのである。

  単品量販で売り切ったから終わり、ではないのである。








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商売」カテゴリの記事

コメント

パセリさん、コメントありがとうございます。
それもまた理想的な単品量販を活かした店内のモチベーション強化策でしょうか。
そんな雰囲気を醸し出した店内で働いてみたいものですね(笑)。

投稿: てっちゃん | 2018年11月25日 (日) 23時25分

パートさんの発注ミスが、一番の単品量販のチャンスかと!
私のモチベーションは、もちろんですが、部門をこえた、店の雰囲気、協力体制は半端ない。

投稿: パセリ | 2018年11月25日 (日) 10時12分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
業績の構造を考えると、継続的に好業績を永続的に続けられるかという仕組みが非常に重要だということに行き着くのですが、その視点で商売や売り方を見ていくと、やはり定番での動きや回転を重視せざるを得ないということなのだろうと思うのです。
そういう意味でも単品量販という手法を用いて定番を強化していくという販売のサイクルが如何に個店を強化していくかが、ここ最近の販売経験から見えてきた私自身の仕組み作りになってきました。

投稿: てっちゃん | 2018年11月22日 (木) 08時06分

ナリアキさん、コメントありがとうございます。
人間のモテ期と単品量販。
その発想が面白いですね(笑)。
商品にも、ゆくゆくは定番で息の長い商品に育てるのか、期間限定故に一発屋として思いっきり売り込むのか、その他諸々の思惑があると思いますが、おっしゃる通り我々発掘屋が如何にその単品に命を吹き込むかにかかってくるのだろうと思います。

投稿: てっちゃん | 2018年11月22日 (木) 07時52分

sakaeさん、コメントありがとうございます。
売る意志。
そこから単品量販への意識が変わり、売れる売場作りが身につき、その延長から次へのステップとなっていく。まさに商売の基本中の基本だと思います。そして仕入れた在庫を如何に売り切るかという意志も身に付いていく。自分への負荷、在庫過剰というリスクも伴いますが、それだからこそ自分以外は中々実現できない販売技術を身につけることになっていくのです。その過程での失敗は必ず次へのステップに結びついていく思います。

投稿: てっちゃん | 2018年11月22日 (木) 07時42分

最近はコメンテーターが豊富なので単純明快に(笑)。定番を強くする事が単品量販の目的である事は大いに賛成ですね。だからこそ定番は尤も大切に意識してメンテナンスせねばならない。当社も単品量販の意義を勘違いして何でもアウトに出せば良いと言う風潮がある昨今、定番の大切さを説いていきたいですね。

投稿: dadama | 2018年11月21日 (水) 20時33分

単品量販

話しはずれているようなスタートをします。
最後には単品量販へつなげます。

商品は人生と似てます。

商品が一番売れる時は必ずある。
それは人間のモテ期と似てます。
誰もが必ず訪れるモテ期。

なんでかモテる人
めいっぱい努力してモテる人
突然異様にモテ出したり
モテてたかと思ったら、突然嫌われたり

商品にもそんな人間臭さ有りますよね。

物言わぬ商品のモテ期を見出してやる。
アピールしたり
着飾ったり
どんどんアタックしたり

ただボーっと立っているだけじゃダメ

かわいい
カッコいい
おもしろい
シブい

そんなアイドルたちは発掘する我々スカウトマンにかかっている。

単品量販。息の長いアイドルになるのか?一発屋なのか?
国民的アイドルか?世界的スターか?

つくづく商品は人間臭い

そんな商品たちにはえるステージを与えるのが我々の仕事。
きっちり仕事をできる場所。照明。アピールポイントのPOPをつけて売る。

いやー商品て人間の顔が見えてきますよね。

話単品量販に戻せたかな?

投稿: ナリアキ | 2018年11月21日 (水) 20時16分

最近は単品量販力をつけようと意図的に仕入れを増やして自分自身に負荷をかけています。あまりに仕入れが多いので、バイヤーから止められるくらいです。
単品量販をしていて分かったことは、売ろうとする意思が明確になっている売場であれば売れるということです。また、その逆でただ商品を置いている置き場では決して売上は上がりませんし、仮にその状態で売上が上がっても自分の中に何も残らないということです。
どうしたらこちらの意思がお客様に明確に伝わる売場になるかを日々模索しています。

投稿: sakae | 2018年11月21日 (水) 20時03分

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