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2018年11月22日 (木)

伸びる組織

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、ある雑誌を読んでいて目に付いた。

  関東圏で伸びている企業トップのインタビュー記事。

その企業は、ここ数年関東圏でも際立って業績を伸ばしている。

社長が交代した時から組織が変わり、その後安定して業績が改善されている。

  そんな企業トップのインタビュー記事だった。

興味を持って読ませていただいた。

  冒頭に「従業員が自ら考えて行動する組織」とあった。

従業員が各々目の前の仕事上の課題や壁を、上司からの指示命令で行動するのではなく、自らの解決策を自ら見出し、そして自ら行動して組織の力を有効に活かしながら解決していく組織を目指してきた結果、従来の枠にハマった個人の行動力から大幅に抜け出して、一人一人が大きく前進でき、その総和としての組織力も大きく進化し、結果的に組織的にも個店的にも大きくお客様に近ずくことができたという話の内容であった。

  本来、商売とは個人に帰属する性質のものである。

その個店の商売力とは店長や従業員個人の販売力に帰属する部分が大きい。
しかし、チェーンストアとして店舗数を増やしていくと、そこには効率化の為に組織としての役割が分担され、より大きな組織となっていくにつれて、その役割が明確化され、自分の仕事の領域がより狭い範囲に絞られていく。

  仕入れ担当と販売担当。

仕入れ担当も青果、鮮魚、精肉等と細分化され、更には野菜担当、果実担当や牛肉担当、豚肉担当等とどんどん細分化されていく。

  それと並行してより大きな取引が組織上可能となっていく。

よって、組織として企業を拡大していく過程には役割の明確化と特化、そして一律化が必須なのではある。

  しかし個店の環境はますます一律化から逆光している。

競合環境の違い、基礎商圏内の顧客の違い等からくる、品揃えや時間帯別MDのズレが組織上発生してくる。

このズレを、個店でどう調整していくのか。

  それをこの企業は目の前のお客様を分母に置いた。

企業の論理、組織の論理ではなく、目の前のお客様を最優先に考えて、本部思考ではなく現場からの思考で自ら行動する組織を目指して組織内を活性化しているという現状が見えてきた。

  組織の最大化から最適化に方向転換したということだ。

今後日本は人口減が続く。
組織を拡大するということは店舗数を増やすか1店舗の売り上げを伸ばすということであるが、何れにしても店舗数は増えてはいかないだろう。

  人口増エリアには出店するが人口減からの撤退もあり得る。

それを食い止めるには、個店が強くならなければならない。

  個店を強くしようとすれば上記のキーワードに行き着く。

従業員が、自ら考え行動する組織。

  その為に、組織としてどう具体策を図るか。

口で言うのは簡単だが、組織拡大を図ってきた企業が、個店強化に方向転換してもそう簡単には組織は動かない。

  現場の人間が安心して行動できる基盤になっているのかどうか。

おそらく、当初は恐る恐る行動し、周囲の状況を見比べながら本当に自ら考えて行動していいものかどうか、自分の従来の物差しで測りつつ行動したりしなかったり(笑)。

  それが組織というものである。

確固たる信念と行動がトップ自ら問われるのであり、トップ自ら人間的に変われても、意外に従業員が変われない場合が多い。

  トップの交代。

組織が変わる時、トップが交代する時期と重なるのは偶然ではないのである。








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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
まさにその通りではないでしょうか。
現場の裁量で変えられる数値。
そしてその限界を知るから本部機能を有効に活用していこうとする認識になり、現場と本部が数値を軸にタッグを組む。
そこに視点が移ればその取り組みは成功ではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2018年11月22日 (木) 21時44分

ナリアキさん、コメントありがとうございます。
この標語はある企業のトップ自らが掲げた標語であり、そのトップの覚悟があるから敢えて企業の未来を鑑みての組織改革なのだろうと思います。
それはおそらく従来のトップの姿を見てきた上での自らがトップになった時に温めた標語と組織の今後の方向性を示したのなのでしょうね。
しかしそのことによって従来の仕事の仕方を修正させられた幹部も多いでしょう。現状から更に組織変革を実行するにはどこかに必ず歪みが生まれるもので、それがどこにしわ寄せがいくかと問われれば、従来のトップに寄り添った方々に一番押し寄せることになるのも世の常ではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2018年11月22日 (木) 21時37分

金太郎飴式チェーンストアの祖がこのような発言をする程時代の変化が早いという事でしょう。中長期計画が全く描けない時代、消費者ニーズを的確に掴み柔軟な対応が求められますね。しかしながら個店の時代と言っても店舗裁量出来る売上数パーセント。数パーセントの店舗裁量を是とするか否とするか。数パーセントの売上を変えるには現場がどれだけの努力をせねばならないかを知るためにも現場裁量は大切であり、実践する事で本部の必要性も店舗が認識し、作と演の信頼関係が深まるのかなと感じています。

投稿: dadama | 2018年11月22日 (木) 20時48分

従業員が自ら考え行動する組織

トップには相当の覚悟が必要です。
新しいものが生まれる土壌にはなると思いますが、経営上コスト増、非効率化、リスク大になります。

かといって、標語のようになっては現場は何も発想しない。

大きな組織の問題は、自己保身に走る管理職がいることです。
保守的になったり、馴れ合いになったり、新しいことはしない、責任は取りたく無い。

大きな組織になり分業化が進み部署が増え部長課長が増え各々のが自己保身になる。

某自動車会社のトップの不正をうやむやにしていたのは誰ですか?

私は現場の発想を大事にする事については大賛成!
トップならびに中間が現場の発想をどこまで採用するか?失敗してもきちんとフォローできるかにかかっています。

ちょっと、愚痴っぽくなりすみませんでした。

投稿: ナリアキ | 2018年11月22日 (木) 20時39分

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