11月のワイン
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
年間で一番ワインが消費される月。
当然に11月である。
毎年、11月の第三木曜日が、ボージョレ・ヌーボーの解禁日。
この解禁日は毎年不変である。
そして「ボージョレ」の解禁は一種のお祭りであろうか。
ブームの時は、午前0時の解禁を待って、24時間営業店舗は我先にボージョレ・ヌーボーを販売し、そこに群がる若者を中心にしたコアなワイン好きが挙って買いに走った時代もある。
テレビでも午前0時をカウントダウンして待ち、そこから乾杯で解禁を祝っていた時代もある。
いずれも、ワインというアルコールが一種珍しくおしゃれな飲み物の時代であった。
現代はワインが完全に普及してしまった時代。
よって、ある意味ボージョレ・ヌーボーの解禁日とはいえそれは単なるセレモニーでしか過ぎず、単に2018年の新酒が輸入され発売初日というだけの解禁日という意味合いが強くなってしまったのではないだろうか。
かってのお祭り騒ぎ的なイベントは影を潜めた。
それも当然であり、よくよくボージョレ・ヌーボーを味わってみると、それは単なる若く味わいの少ないアルコール臭が強いワイン(安価なものは)であり、同じコストをかけるなら自分なりに普段は飲んでみたいと思うワインにお金を払って贅沢してみようかという、ワイン好きにはちょっと贅沢な期間とでも言える記念日となってきたようにも思えるのである(まさに自分がそうだ)。
要はワインに対しての舌が肥えてきた結果であろう。
どんなワインが美味しいのか。
どの地域のどのメーカーのどのワインが自分好みなのか。
そして自分はどんなシーンにどのワインをどの食材と共に味わうのか。
まさに生活のワンシーンとなってきた。
それも、昨今のインスタグラムの普及と共に、映える(ばえる)ワンショット共にワインを享受する自分の存在というテーマを追求する楽しさにも溢れているであろう。
そんな生活スタイルに移行していく中でもワイン。
それは、ある意味「日本酒」にも言えるし、その他のアルコールにも言えることではあるが、これほどまでのワインブームとそれに見合った食材の提案が、どのメニューよりも日本において定着してきているのが、相変わらずボージョレ・ヌーボーの解禁を堅持しているのだろうと思う。
当然、私もボージョレ・ヌーボーを購入する気はさらさら無い。
普段は飲んでみたいと思っている2000円前後のワインを購入してプチ贅沢を味わいたいと願っているのだが、実現するかどうか(笑)。
更に10月末からのハロウィンや11月の七五三、そしてボージョレ・ヌーボーの解禁と盛り上がり、更にその後はクリスマスへ向かって洋風のイベントが続いていく。
クリスマスまでの2ヶ月はワインの時代。
年間でも一番ワインが盛り上がる季節では無いだろうか。
ワインが絵になる季節。
そこには必ずと言っていいほどにワインと合わせた食材がアップされる。
年々縮小傾向にあるボージョレ・ヌーボーの販売数量。
逆に年間のワイン自体の動きは年々堅調に伸び続けている。
そうはいってもお客様の舌は肥え続けている。
そして、日本ワインも急速に追随しているように思える。
日本の国土で培われた風土が生んだワイン。
飲みやすく味わいやすい国内ワイン。
これからのチャンスのありどころではないだろうか。
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コメント
ナリアキさん、コメントありがとうございます。
ボージョレ・ヌーボーはやはり市場を急速に広げ過ぎた感はありますね。これによってワインの市場は拡大し大貢献をしたのでしょうが、逆にボージョレ・ヌーボーの品質を暴露してしまったことも事実。普段から飲んでいるワインの味や美味しさを知り、口が肥えてきた証拠だと思うのですが(笑)。
投稿: てっちゃん | 2018年11月 5日 (月) 22時20分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
一升瓶ワイン。
作る方も飲む方もかなりリスクを背負った作り方や飲み方をしなければならないとは思いますが、一升瓶の方がコスト的には安上がりなのでしょうね。
例の街道にも一升瓶のワインを置いて欲しいものです(笑)。
投稿: てっちゃん | 2018年11月 5日 (月) 22時14分
ボジョレーヌーボーは11月の風物詩ですね。
ブームの時は今のハロウィン乱痴気騒ぎまではいきませんが、メディアや市場も相当煽っていました。
今も前年に習い予約受付企画を打っていますが、年々予約件数は下落しております。そもそも予約して買う物では無くなっています。
ワインというキーアイテムを基に洋食メニューの訴求や、ちょっと贅沢(プチ贅沢ももう死語かな)を演出するしかないのかと悩める企画です。
後に控えるクリスマスですが、クリスマスケーキもなんとなく弱含みの販売傾向です。
こういった季節催事は年々減少していく傾向です。
ライフスタイルが変わったのか?
我々小売りが季節催事に対し大事にしなかった所為なのか?
簡単にお手軽に安くという事の弊害が、年一回のイベントの価値そのものを下げてしまったのかなと感じます。
もちろん商環境の変化もあります。買い場が増えていますから。しかし、メーカーさんに聞くとやっぱり年々減ってますねー。の言葉です。
四季折々の変化を食にて表現することができるスーパーマーケットは、食文化を守る上でも重要な業種なのだと感じる今日この頃です。
投稿: ナリアキ | 2018年11月 5日 (月) 13時39分
売場を見ても三桁プライスのワインが増えて当たり外れのリスクも恐れず気軽に買えるようになりましたし、居酒屋風のワインバーも増え食の洋食化と相まって敷居は一気に下がってのきましたね・・・どこかの呑み助連中はハムカツでワイン3本空ける位ですから(笑)。
私の好きな一升瓶ワインも日の目を見る日が来るでしょうか(笑)。
投稿: dadama | 2018年11月 5日 (月) 10時39分