« 精肉の伸び悩み | トップページ | 愚痴を探す »

2018年9月20日 (木)

復帰

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


競合店の出現。

  競合対策のスタート。

しかしそれは何も店舗対店舗、商品対商品、価格対価格だけではない。

  人材の獲得競争。

それも競合対策に含まれてくる時代でもあるのだ。
今回の競合店の出店に際して、改めてそのことを思い知らされたのである。

  競合との距離は約6k。

競合と思えば競合であろうし、そこまで遠距離であれば競合とは目さないという見方もあろう。

  しかし、その間に位置する地域のお客様の吸引競争でもある。

そう考えると、3k商圏の吸引競争と捉えれば、明らかに競合店として意識する必要はあろう。

そして今回のこの競合店の出店に際して、募集のチラシが入った。

  当店からも数名が引き抜かれた。

この段階からすでに競合店からの影響を受けているのである。

  競合対策は人材獲得競争からスタートする。

これが競合対策の実態かもしれない。
そして、その競合対策の中で、今一番嬉しいことがある。

  引き抜かれた従業員が一人復帰してくれたこと。

実は、復帰してくれると信じていた部分もある(笑)。

  退職する前からそんな道筋を描いていた。

そして、部門内のパート仲間もそんな接し方を続けてくれていた。

  部門内の絆。

その絆は、その方が退職した後も続けてくれていたのだ。

  結果としてわずか二週間での復帰の決断。

改めて思うのは、時給の高低でもなければ、新たな環境に身を投じるということでもない。

  働き甲斐とは、その組織の中でも居心地の良さ。

働く環境下で、居心地よく働けるという環境が自分の中に存在すること。

  そのことが如何に大切か。

しかし、その居心地の良さがいつしか新たな人材を排除する部門内の空気に変貌していくことは懸念されるが。

そのような方向へ行きすぎなければ、部門全般としての絆が目的への団結心と共有、そしてその中の一員としての自己有能感をもたらし、このことが働き甲斐として認識されてくれば、部門から店舗から流出していくことはないだろう。

  それが今回は証明された。

何れにしても、業界間においてもこの業界の給与水準は決して高い方ではないだろう。

  それがこの業界を以って人材不足を促進している要因でもある。

しかし、あまりにも給与水準にのみ要因を追求していないだろうか。

  もっと我々自身が身近なところで解決する姿勢も大切であろう。

まずは、「従業員を絶対に退職させない」と言う思いを、店長だけでなく全従業員が持つことが先決であろうと思う。








|

« 精肉の伸び悩み | トップページ | 愚痴を探す »

心のあるべき姿」カテゴリの記事

コメント

sakaeさん、コメントありがとうございます。
この業界が昔から抱える問題の一つですね。従業員の収入が世間の水準になっていくことも人材不足を補う大きな要因であることは間違いないでしょう。
これからの時代の人材不足分を一人一人の給与に充当してほしいものですね。

投稿: てっちゃん | 2018年9月21日 (金) 06時48分

この業界に入って約10年経ちますが、今だにこの道で行こうと決心がつきません。仕事自体は興味深く、売り場のことを考えるのが趣味みたいになっているのですが、毎月の給料日になるとこのままでいいのかなと考えていつも堂々めぐりしています。
経営者側は働きがいや働き易さなどを強調せず、従業員の待遇を上げられるよう日々仕事に取り組んでほしいです。役職が上がれば上がるほど何をしているのかわからない人が多いように思います。

投稿: sakae | 2018年9月20日 (木) 22時36分

てつろうさん、コメントありがとうございます。
人材不足の最大要因は人口減でしょうか。
それに対しての労働人口への需要の高まりと人口とのギャップが広がっていることが根本的な要因と思われます。
そして今回のように、給与面だけの問題では無いことも事実でしょうか。
これらをヒントにどう人材獲得競争に勝ち残っていくかが企業存続のキーワードかと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2018年9月20日 (木) 17時37分

人手不足になるのは企業側が人手不足になるようなことをしているから人手不足になるのではないでしょうか。なんだかコメントが半端ですいません。

投稿: てつろう | 2018年9月20日 (木) 17時22分

一期一会さん、コメントありがとうございます。
人それぞれに働く目的は異なるでしょうが、やり甲斐や働き甲斐を裏返せば、その組織にいることによって自分が認められ有能感を持てるということではないでしょうか。
有能感とは自分がその組織で役立っているという実感。
それはいつも私の店舗内で各人が持ってもらいたいと願っている感覚です。

投稿: てっちゃん | 2018年9月20日 (木) 15時05分

復帰されたということは、他に移動してみて退職したお店の良さに気づいたのですね。
競合店様々ですね。(笑)
金銭的ことは後回しでやはり上司と部下の信頼関係とチームワークの良さが勝った結果です!
その方の遣り甲斐度は以前よりも高度ですね。
神々しい姿が目に浮かびます。

投稿: 一期一会 | 2018年9月20日 (木) 11時50分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
金太郎飴方式のオペレーションでは従来の職人気質が蔓延しないから、初心者の方はとっつきやすいだろうとはおもいますが、逆に言うと人間的なつながりも希薄になる可能性もある。
その部分に今回復帰されたかたの違和感があったのかと思うのです。
時給の高さと人件費の低減を両立させようとすれば、必ずそこには従業員への負担がつきまとうもの。その両立をどのレベルで均衡させようとするかはその企業によって違うでしょうが、いずれにしても決して高いレベルではないこの業界。居心地の良さを如何に確立するかも大切な人材確保の要因ではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2018年9月20日 (木) 09時06分

その通りですね。fb版を見ても女性の力は偉大です(笑)。企業規模が大きくなりチェーンストア化すると作業も単純化して一見楽なようでも面白さとか働き甲斐は感じにくいのではないでしょうか。短時間パートさんですと扶養控除の関係から年間の収入上限も決まってくるので多少時給が低くても気持ちよく働ける環境を優先するのだと思います。金太郎飴式のチェーンストア理論は作業効率や費用対効果の最大化には大きな貢献をしてきたと思いますが企業目線の理論であって、人員が豊富で使い捨ての出来る時代ならロボット的作業も通用したでしょうが、人材確保の困難な時代、人対人として如何に働き甲斐を見出しモチベーションを高めるかが企業としてまた店長の資質として求められるのではないでしょうか。

投稿: dadama | 2018年9月20日 (木) 08時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 復帰:

« 精肉の伸び悩み | トップページ | 愚痴を探す »