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2018年9月18日 (火)

伸びてる商品

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、グロサリーチーフから言われた。

  「店長、この売場、このままでいいですか?」

この売場とは、本部送り込み商品の「韓国海苔」をスペースを拡大して展開していた部分である。

  「このままでいいとは?。」

    「いや、広げ過ぎかと(笑)。」

  「この売場に俺が文句言ったか?。」

要は、店長に無許可で商品展開をやり過ぎていたのではと心配していたようだ。
そして、本人としては追加をかけて更に売り込みたいと思っていたようだ。

  売れている商品を更に売り込む。

特に、本部のバイヤーから送り込まれた商品は、店舗ではどうしても売り切って売り場から一刻も早く撤去したいと思っているようだ。

  一刻も早く売り場から撤去したい。

その願いは意外にお客様にも通ずるものだ(笑)。

  一刻も早く売り切りたいからその為の努力をする。

その努力こそが、売れる売場作りに通ずるものだ。

  結果として、一刻も早い売れ行きを示す。

問題はそこから先だ。

  売り切って、当初思惑通り売場から撤去するのか。
  逆に追加発注をかけて、更に売り込みを図るのか。

意外に前者が多いのではないだろうか。

しかし送り込みにも色々な意味合いがある。

  訳ありとして安価にて売り切り御免の商材。

そんな商品は残念ながら売り切って終了となる。
このような類の商品をいつまでも後を引いて売り続ければ、結果的に単価ダウンを導き、売上は低迷していく。

  逆に意味あり商品として送り込んだ商品。

例えば、新商品とか話題の商品とか。

  これらの類は利益も入るだろう。

そして新商品ともなれば、これからリピーターを増やしていくべき商品である。

  それが売れている。

その見極めは大切だろうが、早々に売場から撤去しようと現場が努力しても、売れないものは売れずに売場に残っている。

  逆に早々に売り切れてしまう送り込み商品もある。

目の付け所はそこだ。

  売れる = リピーターの増加。

この構図は間違いなく、お客様を増やし、リピート買いを増やし、その商品の有無が店鋪の価値となっていく構図である。

  どの企業もどの店舗も一度は投入された商品。

しかし、リピーターからすれば、再び購入する目的で買い物に行ったのに早々に品切れしているのか、再び大陳されているのかがわ分かれ目になる。

  この段階で店舗の選択が始まるのであろう。

あそこのお店は、今話題のあの商品が今は無い。
しかしこちらのお店にはしっかり大陳されている。

  この両店の違いがストアロイヤリティーを分けるのである。

売れている商品を更に売り込む。

  これは商売の基本中の基本。

変化ばかりに気を取られていると、上記のような基本も吹っ飛んで行ってしまうようだ。

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コメント

ぺぺさん、コメントありがとうございます。
レトルトおでんとレトルトカレーの大陳。
いいですねぇ〜。
レトルトとはいえ、これからの旬ですから、日付管理も含めても大陳して目立つ売り場を展開すれば間違いなく売れますね。ただし売れる仕掛けも必要でしょうか。

投稿: てっちゃん | 2018年9月22日 (土) 06時16分

僕ならレトルトおでんとレトルトカレーをどんーと陳列して売ろうかなー

投稿: ぺぺ | 2018年9月22日 (土) 00時33分

一期一会さん、コメントありがとうございます。
本部バイヤーがこの売場を見たときに、「店長の了解を得ました」というお墨付きが欲しかったのでしょう。
本部送り込みに関してはそのような了解を得ることはないでしょうが、自分の意識で仕入れた商品にはどうしても想い入れが入るもの。それを一番身近な上司に認知してもらいたい。よくわかります(笑)。

投稿: てっちゃん | 2018年9月19日 (水) 08時21分

てつろうさん、コメントありがとうございます。
送り込み=安物買い。
そんな単純な構図ばかりではないようです。だから尚更送り込みに関しては、その裏側のバイヤーの想いが店舗の担当者に伝わることが、送り込みをチャンスに変えるかピンチに転じるかの分かれ目になるでしょう。

投稿: てっちゃん | 2018年9月19日 (水) 08時16分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
外部環境で売れている商品。
自分の思惑で売り込む商品。
それぞれに販売に至る環境は異なりますが、それでも売る技術は一緒。
後は、商品の裏側に潜む魅力を自分が如何に理解するかで販売力が異なるという事実。どうせなら、商品に惚れ込むことが若い担当者に必要なことなのでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2018年9月19日 (水) 08時08分

sakaeさん、コメントありがとうございます。
そんな環境にある商品ほど店長と打ち合わせをして、店舗内のレイアウトを利用して大陳すべきかと思うのですが、店舗の諸事情もあるのでしょうか。
私ならここぞとばかりにお客様が飽きるまで売り込みますが(笑)。

投稿: てっちゃん | 2018年9月19日 (水) 08時00分

チーフは経験が浅いのか、失敗がいやなのか?その質問?ですね。いやいや店長が怖いのか(笑)
韓国のりは老若男女みーんな大好きです。再注文するべきですね!単純明快!

投稿: 一期一会 | 2018年9月18日 (火) 21時05分

送り込み=業者が売れなくて仕方なく安くしてバイヤーに頼んで店割りして利益商品ということでチーフさんにヨロシク下請けみたいな感じだと今まで思っていました。あまりよろしくないコメントですいません。

投稿: てつろう | 2018年9月18日 (火) 20時52分

新商品や季節商品は売り逃げ先行パターンですが通年で支持される商品、更には売れて儲かる商品で地域ナンバーワンに育てる事は現場の責任であり醍醐味でもありますね。ちなみに韓国のりは飛べない鳥企業の年間重点売込み商品です(笑)。

投稿: dadama | 2018年9月18日 (火) 20時05分

売れている商品を更に売り込む。
精肉部門だと今は魚肉ソーセージですね。TVで取り上げられてから、商品の回転が早くなっています。売り場スペースに余裕がなく大陳はできませんが、他部門にも協力してもらい多ヶ所展開でしのいでいます。

投稿: sakae | 2018年9月18日 (火) 19時07分

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